LⅩⅩⅩⅨ OTOGIAGEN (願い事)
「願い事、かぁ」
考えても見なかったことだったので、どんなことを願うかなんてそう簡単には浮かんでこない。
「願うことなんてねーな。今まで通りダラダラできればそれでいいし、その環境は魔王軍が作ってくれる。」
相変わらず怠惰な考えなベルフェゴールに、
「貴様ら………俺が何も願うことはないのはわかっているだろう」
もう願う気すらない生物兵器。
「ねぇ、その願い事、みんな何も浮かばないなら私が願ってもいい?」
目を輝かせて、私に願わせろとばかりに主張するレイ。
「願い、かぁ。まぁいいぞ。俺たち特に何もないし。」
と俺が言うと、レイははしゃぎだした。
レイは天使のもとにかけて行き、こう言ったのだ。
「ーーー私に、ユウキ………いや、サタン様と同じような、神の体をください!」
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「………はぁ⁉︎あぁ………こうなるなら"ベクタ"への対抗策を講じていたほうがマシだったか……」
「おい!お前自分の言ってることがどーゆーことか分かってんのか!」
「おい小娘、やっていいことと悪い事ってのがあるって小僧に教えてもらわなかったのか?」
レイに対して大ブーイングが巻き起こる。
まぁそれもそのはず。
レイのこの発言によって、この世に神が1人増えることとなったのだから。
それに、神になることは生まれつきの素質が関わるものであり、レイのように願えばなれるというものではない。
神の駒を天使から手渡され、体もロボットではなくなったレイは飛び跳ねて喜んだ。
「おい………最高神の神の駒の力で壊せないかなこれ………?」
最高神の神の駒は責任を持ってサタンが回収することとなったが、この能力は凄まじい。
最高神の神の駒の能力は大きく分けて3つある。
1つ目。〈七人の邪神〉全員分の術式が使用可能になる。
2つ目。最高神が使用した、〈黄金の光〉が使用可能になる。
3つ目。最高神同様、神や神の駒の創造が行える。
つまり、その気になれば俺がレイを"神化"させることもできたのだ。
そして、その気になれば生物兵器や他の魔王軍の連中を神にすることもできなくはないが、そんなことをすれば確実に他の国に敵対しされること間違いなしだし、大規模な連合掃討部隊が組まれてもおかしくないのだ。
それぐらい強大な力を意図せず手に入れたわけだが、もしこれが原因で戦争になったなんてことになってはごめんだ。
極力この力は隠して生活しなければならない。
まぁ、最高神を倒したことは確実にバレるだろうから、その上で最高神が神の駒を持っているという事実を隠し通すというなかなかに難しい話になってくるのだ。
「私、サタンと同じ神様になっちゃったぁ〜へへへ。」
「へへへじゃねぇよ。」
「ーーーサタン。ずっと一緒に旅、しようね。」
そう行って俺の元に寄ってきたレイは、俺にそっとキスをした。




