LⅩⅩⅩ AHEDEKADURETEN (寝てるだけでは)
七つの罪源の一つ、〈怠惰〉を司る俺にとって対極である存在。
七元徳の一つ、〈勤勉〉を司るガブリエル。
彼が俺に課した試練は………肉体労働だ。
ただひたすら木材を倉庫から外へ永遠運び続けるという苦行だ。
ただ………俺は抜け道を見出してしまった。
「〈Ⅱ・自動守護〉。肉体労働とかいう苦行から俺を守ってくれ」
自動守護に見出したのは単純な護衛としての能力ではない。
その大きな図体を利用すれば肉体労働なんか朝飯前だろう。
「あのミカエルとか言う天使の言うほどではないな。」
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生物兵器は〈謙虚〉のラファエルが課した試練に立ち向かっていた。
試練の内容は単純。
自分自身は魔法や術式などの能力が一切使えない。
その状態で自分の複製体と戦闘を行い、その複製体の首の裏についている赤い結晶を破壊することができれば達成。
生物兵器の能力は分身が基本。
それにその分身すらも戦力が等分されるため戦力差は大してない。
唯一警戒するべきは〈百万の恩返し〉というカウンタースキルだ。
受けた攻撃全てを相手にそのまま返すその術式は邪神であるアスモデウスを死に追いやるほどの脅威だ。
相手からの攻撃は剣を弾くような形で防ぐ。
基本的に自分からは攻撃を仕掛けない。
相手が分身した祭に見せた隙を狙って首の裏にある結晶を割る。
そう考えていたが甘かった。
分身してから、という考えが甘かった。そのリスクを踏まえ相手は分身してこない。
つまり一切隙を見せない。
「あの元天使の言う通り、一筋縄でいか無さそうな試練だ。」
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俺は〈博愛〉のメタトロンの試練を受けることにした。
「私はどんな者でも愛する。それ故、貴様も愛するということになる。
その愛のムチを振るわれる覚悟はあるか?」
メタトロンの試練の内容は………
彼は白い枝を一本取り出した。
長さは1m程。
太さは一番太いところで3cmほど。
真ん中のあたりから少しだけ枝分かれしている部分があり、そこには一枚の葉がついている。
老人のような見た目をした天使は俺に言った。
「どんな手段を使ってでもいい。この枝をへし折ってみろ。」
「舐めんじゃねぇよ。」
〈遊霊・漆・身体装甲〉〈遊霊・漆・武具装甲〉〈紫電黒炎〉
さらに使う武器は〈紫之迅槍〉。
ふざけているのかと思われるかもしれないが、これは試練だ。
「普通は折れない」とミカエルは言っていたがこれほどの強化を行えば折れないわけがない。
槍の穂が枝に直撃した瞬間、キィィィィィンッ!という甲高い音がなった後枝に槍が弾かれた。




