ⅩⅩⅩⅩⅨ Ⅰ REYALS NOILLIM (MILLION SLAYER Ⅰ)
俺は、ガルとレイナを連れてイリジス大陸にある巨大な遊郭都市"ラムシティ"にやってきた。
ラムシティは〈七人の邪神〉の1人、〈色欲〉のアスモデウスが常に入り浸っていることで有名な場所だ。
ラムシティに興味があったわけではない俺は、店の良し悪しを外見で区別できないし、どの店にアスモデウスがいるかわからない。
が、街を歩いていると懐かしい顔を見かけた。
そして、頭の中にとある記憶が浮かんできた。
それは、俺が神になるまでの物語だった。
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神は、はじめは人として、人と何も変わらない状態で生まれてくる。
その後、数万年の時を生きる中で、周りとの寿命の差に違和感を抱き、自分は人じゃないと認識する。
その時最高神が現れ神として認めるのだ。
だが、サタンは例外だった。
サタンは生まれてからずっと槍術に夢中で、ずっと修行をしていて、物心つく頃にはもう彼の住む村で一番強くなっていた。
そんな彼は村に立ち寄る旅人に槍一本で勝負を挑んで剣士を倒し、更に強くなって、彼が16歳になると、もうサタンに勝てる旅人はいなくなっていた。
そんな中、彼が18歳のとき、1人の男が現れた。
金髪で、碧い瞳。整っているが無表情な顔、スラッとした体型で、黒色のロングコートを羽織ったその男は自分の名を、名乗らなかった。
「俺の名前?貴様が俺を倒したらいつか教えてやろう」
その言葉を聞いたサタンは「なら今すぐ勝つ!」
といって自分の槍を持って男に向かって突進していく。
男の大剣は大した業物でもなかったが、男は非常に強かった。
今まで戦ったことないほどの強さで、まるで100万人当時に相手しているかのような強さだった。
サタンから攻めるのは難しく、防戦一方。
サタンが勝てる相手ではなかった。悔しながらにも、サタンはそれを自覚する。
それをわかりながらもサタンは戦い続けた。
が、10分も持たなかった。
「何なんだよ…おっさんナニモンだ?」
「それも、貴様が俺に勝てたら教える。」
サタンの問いに男は顔を変えずに答えたが、
「だが、貴様は素質がある。
俺と旅をすると言うなら、俺の教えられることはすべて教えてやろう」
とても素晴らしい提案をした。
当然サタンはついて行った。
こんな強い相手ともっと戦えるという楽しみを捨てるわけがない。
4500年。
その年月をサタンは男とともに過ごした。
そして、ついに男を倒すことができた。
「なぁおっさん、名前は?そしてナニモンだ?」
男は珍しく苦い顔をしていった。
「俺は、とある国で生み出された生物兵器だ。」
「は?」




