ⅩⅩⅩⅩⅠ IAGIHURUSNAKINOTTOBOR(ロボットに関する被害)
「僕?今なんて言った?ロボット事業?抵抗軍による被害?
…まさかサタン君のご子息かな?いやこれはこれは失れ――」
「ご子息?ハハwそんなんじゃねぇよ馬鹿!」
こいつ、ホント面白れぇ。そう思って笑い転げたいのを必死にこらえる。
「あぁあぁなんだ焦って損したよ。君、ただの無名のスタートアップ企業のひよっこのくせにCEOとか言っておままごとしてるだたの――」
俺がここまで来ているとは思わないとはいえ、これはひどい。
「は?おままごと?てめぇなめんなよ?」
「貴様。無礼が過ぎるぞ!私を〈七人の邪神〉のレヴィアタンだと知っての――」
「俺がサタン本人だ。見てわからねぇっていう方がおかしいんじゃねぇのか?」
と言って俺が立ち上がってレヴィアタンの腹を一発殴る。
レヴィアタンがよろけたタイミングで俺は〈遊霊・鎖狼〉という術式を仕掛ける。
俺の持っている神の駒には自分の怒りを蓄積し、術式として放出する力がある。
遊霊という狼の頭のようなモンスターを召喚・使役して戦うことができる術式で、攻撃や防御、拘束などにも使える超万能なものなのだ。
通常の魔法と違い、”術式”は特定条件下でしか生まれない原動力が必要で、俺の場合はその原動力が”怒り”なのだ。
レヴィアタンを縛り上げるように並べた後数体かみつかせておけばもうレヴィアタンは動けない。
「今生き残っている幹部全員の現在位置を教えろ」
と俺が言うと声を振り絞りながらレヴィアタンが「3つ上の階にある会議室に全員いる。」
と言ってくれたのでもう奴は用済みだ。
かといって俺が即座に殺すわけもなく、しばらくそこに放置することにした。
目の前で自分の組織が壊滅していく様を見てもらうためだ。
俺は階段を駆け上がって会議室へ向かう。
会議室を見つけてドアを開けるとそこにいたのは、まだ俺が倒していない、抵抗軍の幹部3人だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「俺も何か力になりたいのだ…」
ガルは4体のロボットのデータ修復を行っているサタンファクトリーの社員を見てそうつぶやく。
自分にコンピューターをいじくってロボットを治す技術がないことをガルはよく理解している。
だからこそ何もできないという苦しみに囚われているのだ。
そんなとき、OrangeARから音がした。ニュース速報があるとのことなので見てみたら、
「ソルフェジオにある抵抗軍本拠地にて大きな音が。内部で戦闘か」
と書いてあった。
魔王城に行ってはいけない理由は”ガルが魔王軍に離反したから、魔王城に行くのはまずい”というだけなので、抵抗軍の本拠地に行ってはならない理由にはならないのだ。
「行ってくるのだ!」
そういってガルが駆け出して行ったのを、社員達は暖かく見送ることにしたのだった。




