ⅩⅩⅩⅧ IKEGNAH(反撃)
「助かる!」
と、声の主に返事を返すとすぐに俺の槍の穂の部分は黒い炎と紫色の電流を帯びた。
俺の魔法で一番好きだった、武器に炎と雷を同時に帯びさせるもの。
これにより武器の能力が跳ね上がるように上昇するのだ。
地面をけり大きく飛び上がると、ミラの足に狙いを定める。
8つ足の付け根からすべての足を切断する。
胴体だけ残ったその体は地面に落ちていく。
「よーし。1000万ゲット。」
「お前に金はもう要らんだろ。死ぬ前に13京もロボット事業で稼いだお前がさらに41京も稼いでいるのだから…」
それから少し間を開けて、先ほどの声の主こと、〈七人の邪神〉の1人である〈強欲〉のマモンは口を再び開いた。
「久しいな。サタン。」
「あぁ。17年ぶりか。つっても12500年以上生きてるお前にはこんな時間大したことなかったろ?」
「お前の言っていた〈準備〉に追われていたからな。」
「ハハ。それは悪いな。じゃ、神の怒りを3つ、返してくれるか?」
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机に並べられているのは、俺が所有していた神の駒と、さっき俺に手渡された”世界地図”と、机の横に置いてある、ハンガーにつるされた黒革のコートだった。
が、俺が死ぬ間際に手にしていた散弾銃やダガーがない。
「これで全部だ。」
「ありがとう。だが、奴らもなかなかやりやがるな。」
「どうしたんだ?」
「いや、俺が死ぬ間際に持っていた散弾銃やダガーは鹵獲されているようだしな。魔力を思いっきり込めたものだったから正直奪われたとなるとかなりめんどくさいと思ってな…」
正直少し残念だ。あれは結構お気に入りだったんだが。
「お前があの時手を抜きすぎていただけだろう。神の駒の力を使うだけで勝てるだろう?」
「まぁな…」
お気に入りコートに袖を通し槍を背負う。
「これで死ぬ前の力はほぼ取り戻したか。」
俺が先ほど使った世界地図は、アルティア大陸の国はもちろん、外の大陸含めいろんな国の魔法をどこにいても使える上、この世界のどこにでも好きな位置に転移できる。
俺が以前使っていた魔法の地図の上位互換だ。
これと、以前使っていた地図をマモンに渡していたのだが、俺が記憶を取り戻す前に逃げてしまったせいで、これを魔王城に置いたままだったのだ。
安心した俺の様子を見てマモンが話しかけてきた。
「久しぶりの再会だ。少し飲んでいかないか?」
「いいな。そうするか。」




