ⅩⅩⅩⅠ IBATATUFITATIEHUOY(傭兵たち、再び)
俺とレイは現在牢屋に入れられている。どうやら、夜中の騒音被害がうんたらかんたら意味わからんことを傭兵が言っていたので、金で黙らせようとして『札束で殴る』という行為を物理的に実行したら即座に連行された。
「氷の槍を撃って、こんな真夜中に騒音を出したことと大きな雪埃を建てたことは認めます。ですが、これはあまりにも理不尽ではありませんかね?」
「私、この人と一緒に抵抗軍の幹部一人を無力化したんですけど!何ならこの人はもう一人片付けてもいるんですよ!感謝こそされて然るべきなのにこれはあんまりだとおもうんですけど!」
「いくら懸賞金だけで4000万アルト稼いだあなたたちが相手でもこれを見逃すのはちょっとね、」
「私たちにも逮捕のノルマがありましてね、前回ザックの討伐の際に刑が免除されたこともあったじゃないですか。その時は見逃したので、今回はもうノルマの糧になっていただいていいですよね?」
「だから今回は俺をこうして30分檻にぶちこんでもいいと?」
「OrangeARもスマホもパソコンもゲーム機もアニメも漫画もラノベもないこんな檻で30分何をすればいいの?」
「「いや、30分ぐらい耐えろよ」」
「30分なんて脳内で音楽かけてりゃ一瞬で終わるだろ。」
「お前ら旅してるって話だろ?だったら次行く国のこととかいろいろ考えていたらいいんじゃないか?」
そう。捕まってるといっても30分。12時半から1時までの間だけなのだが、例はどうやら不満らしく
「今日は1時までで終わるバトヒロのイベントクエストやろうと思ってまだ終わってなかったのに…」
「お前やっぱさっきゲームしてたんだな。俺はもう終わってるから大丈夫。」
「えー!私イベントキャラの凸、6までしか上がってないんだけど!マックスの7にしたかったのにー!ガチャ解禁は多分結構先だよー!?」
と、緊張感のないやり取りをしていたのを聞いた傭兵の一人が、
「あ、ソラネブの育成クエストやってない…あとちょっとだったのに」
と、レイと同じ事態に陥った。
「お兄さん、今ここでOrangeARを私とユウキに返してくれたらお兄さんがここでバトヒロやっても何も文句言いませんよ?」
その言葉を聞いた傭兵は、
「仕方ないか」
と言って俺たちにOrangeARを差し出した。
「傭兵ってこれでいいのか?」
「あの、OrangeAR返してもらってる私が言う言葉じゃないのはわかってるんですけど、あんたら傭兵としてこれでいいんですか?ここまで人の人間性を疑いたくなったのは初めてかもしれません。」
「大丈夫。もともと騒音被害の報告が上がってきたから来てみただけだったし、罰金で済ませるつもりだったんが、抵抗軍の幹部を撃退するためだったなら仕方がない。ってなったんだよ。
でも俺のノルマがもう少しで達成できるってなったから申し訳ないが犠牲になってもらっただけだからもう建前として逮捕さえできればいいんだよ。」
「やっぱり傭兵は当てにならねぇ」
俺は前回と似たようなやり取りを眺めながらそうつぶやいたのであった。




