ⅩⅩⅩ NISUHSUKUF(復讐心)
「まぁいいわ。カイルを殺したあんたを殺せたらそれでいいもの。さぁさっさと死んで。ユウキ=サトウ!」
「俺に用があるってんなら話は聞いてやるが、殺し合いをしたいというなら金になってもらおうか!抵抗軍幹部であり1000万アルトの賞金がかかる賞金首、リリス=ナイトメア!」
「私のことは知っているようね。OrangeARで見たのかしら?」
あたりだ。実際俺は彼女を知らなかったが、OrangeARが警告文を放っていたから今初めて知った。が、
「いや、大物賞金首の顔と名前ぐらいはもう頭に叩き込んでるんだよ。」
俺は空中に大量の氷の槍を生成する。その槍をすべてリリスに向かって発射する。
雪が砂ぼこりのように舞う。しばらく周りは見えなかった。が、
リリスはすべての槍をよけた。
地面に大量の槍が突き刺さっていて、まるで先ほどまで大勢の人間がそこで戦っていたかのような、そんな光景だった。
「ハハ!魔法を使い慣れているなんてしょせんそんな――グハ!」
レイの矢が、リリスの影に突き刺さる。
「これが作戦だったんだけどねぇ。実は売店で私買ったの。〈影縫いの矢〉」
「お前そんな金どっから…?」
「これは予想外だったわ。だけど、動けなくなったところで私はすべてよけて――」
俺は再び大量の槍を生成する。今度はリリスの周りに立ても横も360度包囲するような形で生成する。
「これをよけれるならよければいいんじゃないか?」
リリスは目にもとまらぬ速さで1本1本を正確によけていく。
当然先ほどのように砂ぼこりが舞う。
そのタイミングを狙って俺は氷の槍を放つ。
「グァ!」
というリリスの声が聞こえる。
「鳴き声が聞こえたということはそれは仕留め損ねたことを意味する。」
猟師をやっていたじいちゃんの言葉だ。
「移動不可能なうえ、槍を刺され、矢を刺され、動きが確実に鈍くなっていることは間違いない。」
さっきの倍の数の氷の槍を生成し、放とうとしたその瞬間、
「そのキルいっただきー!」
という声とともにレイの放った矢がリリスに突き刺さる。
「おいキルパクはゲームだけにしろって言ったよな?」
「でも、今のユウキの戦い方だったら、リリスがよけている間砂ぼこりに隠れて槍を放って、また同じことを繰り返し続けるつもりだったんでしょ?不意打ちした方が確実に殺せるもん。」
「まぁいいがな。そろそろ戻って寝るかぁ…」
と言っていたら、2人ほど人影が見える。
「アルティア傭兵のものだが…ちょっと話を聞いていいか?」
と叫んでいるようだ。
「またお前らかぁぁぁぁぁ!」




