CⅩⅣ UOMIUOH (包囲網)
「魔王軍に告ぐ。
お前らは今、俺達〈大罪の余韻〉に包囲されている!!
魔王及びその配下は直ちに武装解除し投降しろ!
5分以内にそれが行われなかった場合戦闘の意思ありと判断し、即座に武力行使を行う。」
魔王城の裏に立てたマモンの墓に手を合わせていた俺にもしっかり届く声で響いたその放送は、〈傲慢座〉座長のメフィストフェレスのものだった。
「うわマジか………とりあえずおっさんたちと合流しようか。」
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「サタン。戦うぞ。」
「小僧、投降するなどりえないだろう?」
魔王城前にたむろしている大量の人間はおよそ5000人ほど。
それに対して戦えるレベルの戦力は、
俺、ベルフェゴール、レイ、生物兵器の4人ぐらいだろう。
様々な野次が外から聞こえる。
「〈大罪〉が消えたからってドルスヘルムの過去は消えないんだぞ!!」
と、ベルフェゴールを避難するものや、
「〈余噴の禍根〉の現状がどうなってるかわかってんのか!?」
と、鳩の住処をめちゃくちゃにした俺に対する非難や、
「新参の神は何のために生まれたんだよ!?」
まだ何の罪も犯していないレイに対する非難など、
本当にたくさんの声が飛び交っていた。
「〈余墳の禍根〉の現状、か。」
鳩の住処で俺がフルカスを相手に暴走した時、紫色の謎の瘴気を放ったせいで気候や生態系が大きく変化してしまい住民の暮らしに大きな被害をもたらしてしまっていた。
そう、彼らはそれを非難していたのだ。
俺は少し考えてから"魔王"にこう告げた。
「俺も過去に向き合う時間が欲しい。
俺は………〈余噴の禍根〉に向かいたい。ここを片付けたら、少し休暇をもらう。」
「いや、行って来い。サタン。
ここを切り抜けるための通り道ぐらい作ってやろーじゃねーか。
レイも連れて行け。ここは俺と生物兵器に任せろ。」
「〈Ⅰ・聖槍・並行・Ⅲ・小槍羽〉!!」
「サタン!行け!」
ベルフェゴールの攻撃で大きく空いたその道を俺は突き進んだ。
「悪い!後は任せる!」




