CⅢ ⅩⅢ NERIHSONUOAM (魔王の試練 ⅩⅢ)
「ザガン様………4層、何もありませんよ?」
「3層のような仕掛けがあるなら入った段階で何かあるはずですし………」
「かと言ってモンスターも見当たらない………」
「これが4層か?なんもない開けた空間じゃねーか」
「おい魔王、先代がそんな風に手を抜く訳ないだろ」
お互いがお互いの幻想と戦うこの試練では、一つだけルールがある。
『この戦いに負けて死んだとしても即座に復活して再び試練に挑むことができる代わりに、前回以前の試練の記憶は一切ない。』
3層までの記憶はあるため、まるで初めて挑むかのようなイメージで挑むことになる。
つまりは、一度負けてしまえばよほどの事がない限り気づくことのできないループに巻き込まれる可能性があるのだ。
そう、3層をクリアした挑戦者と大半はここで"永遠に呑まれてそれに気づかぬうちに命を落としている。
当然、体内に存在するエネルギーの急激な低下に気づくことができればそんなことはなくなるのだが…………
そんなことに気づけるのはごく一部の者のみだろう。
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この永遠は何度目なのだろうか?
「これが4層か?なんもない開けた空間じゃねーか」
「おい魔王、先代がそんな風に手を抜く訳ないだろ
…………なぜかこのやりとり、既視感があるな…………」
その瞬間、立ち込めた煙に再び既視感を感じた生物兵器はさらに気がつく。
「魔王!体内のエネルギーが3層攻略後から大幅に低下している気がする!おそらくだがこの既視感も違和感も何もかも………似たようなこと一度経験していて記憶を消されている可能性が高い!」
「繰り返されてる?まさか、そーゆーことか?」
「あぁ。今回の試練は、何度失敗してもループする。つまり俺たちは最低1回ループしている。」
そんなやり取りをしている間に、再び神の駒を盗まれてこれらは殺されていた。




