CⅠ ⅩⅠ NERIHSONUOAM (魔王の試練 ⅩⅠ)
「ベルフェゴール、テメェが今どうやって俺の気配を感じ取れたのかは知らねぇけど、一回の不意打ちなんかで俺は死なないからな?」
サタンはそう言って、遊霊を召喚して再びベルフェゴールへ攻撃を仕掛けようとする。
サタンは〈身体装甲〉を纏っており、もう小槍虫の不意打ちでは殺しきれない。
「〈Ⅰ・邪槍〉」
〈身体装甲〉すらも打ち破ったその槍はサタンの心臓に届くも、
サタンはまた生き返る。
「お前は国の現実から目を背け続け、国民が餓え死ぬ様も見ていないふりをしていたんじゃねぇのか?」
的を射ている言葉だったこともあってか、かなりの精神的ダメージを負わされたが、
それでもベルフェゴールは立ち上がった。
「俺は、先代魔王が死んでから、お前に期待され続けてきた。
留守番頼む、みてーなしょーもない話だったとは思うが、それでも2代目魔王になるって認めてくれていたからなはずだ。」
「俺がお前を認めた?なんの話だよ」
サタンはわけもわからず話を聞き続ける。
「あぁ確かにドルスヘルムを捨てた頃の俺は〈怠惰〉だっただろーな
でも今の俺は〈勤勉〉かどうかは怪しいが〈怠惰〉からは脱却して役割を持って動いてるるぞ」
その言葉を聞きキョトンとしているサタンは
「役割を持って動いただぁ?お前が何をーー」
「レヴィアタンの殺害に協力して、瀕死まで追い込んだ。
最高神に殺されたマモンに代わり魔王として魔王城の防衛をした。
〈天界〉の試練を達成した。
最高神の討伐に手を貸して、おーきな戦果を上げた。」
そして彼は槍を手に取り叫んだ。
「今の俺は、もう〈怠惰〉じゃねーよ!」
邪槍を構え大きく溜めて放った一撃で、幻影は蘇ることなく消え、ベルフェゴールに課された罪〈怠惰〉の大罪は消え、
彼は邪神ではなく、聖神に昇華した。
サタンは、〈憤怒〉の神の駒を失い、〈雷鳴響世之聖神〉の力や最高神の神の駒を持ち聖神としての力を手に入れ、行使しているためもう"邪神"サタンではないだろう。
ならば、この瞬間"邪神"はこの世から消えたこととなり、
魔王軍の未来を背負う者、その資格を手に入れるため彼は大きな一歩を踏み出した。




