ⅩCⅠⅩ Ⅸ NERIHSONUOAM (魔王の試練 Ⅸ)
荒れ果てた城の中に、俺はいた。
その城の中には誰もいない。
ーー実際、城に使える人間がいることにはいるのだがそれら全員がもう動ける状態ではなく、地面に倒れ、死ぬのを待っている状態だ。
そのためこの城……いや、この国はやがて崩壊する。
これも彼がかつて見た光景だった。
「マモンの野郎………とんでもないのを用意してきたな」
彼はこの後、国の機能を停止させた要因として国民に恨まれることになる
抗議活動や誹謗中傷その他諸々の嫌がらせを受けることとなるのだが、それに痺れを切らしたサタンがこの国を救うためベルフェゴールを殺しにくるのだ。
「それを、止めろっていうのか⁉︎ふかのーに決まってんだろ!」
彼は、嘆いた。
これから自分に何が起こるかわかっているとはいえ、試練の達成条件が無謀すぎる。
今ほどの力はない、漆までしかアストラルの力を解放していない上、神の駒を複数所持しているわけではないとしても、この勝負は絶望的なのだ。
もう終わりだと、そう言わざるを得ない状況で彼は、決意した。
「何とか、押し切る」
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ーーー家族を失ったトラウマ
それはただ、妻と娘の死だけが理由だけではない。
妻の両親が俺のもとに現れ、私の娘と孫を見殺しに………という恨みを持ち俺を殺そうとした。
瀕死の重傷を負ったが、最高神に救われ、〈七人の聖神〉という新たな組織の一角に抜擢されるはずだったのだが、
〈天界〉にいた天使がもっと適任だとして、〈七人の聖神〉に選ばれた者全員は見捨てられ、神になりそこねた。
そう、「そこらの老人相手に苦戦するような男が神になったところでなんの役にも立たないだろう。」と言われたからだ。
そして、忘れてはならないのは
「今俺は、ダンジョンの中にいる。」
これは試練の一環である可能性が高い。
ならば、ここで考えうる試練の内容……それは、
「ザガンく〜ん?いるかね?」
「ちょっと孫の顔が見たくてね……来てしまったのよ。
いきなりごめんなさいね」
「やっぱりか。」
ザカンは剣を抜き、戦う覚悟を決めた




