Ⅸ IRANIMAK SV IRAYONNIG(銀の槍VS雷)
「もう気が付いてるんだろう?お前がその武器で勝てることはあり得ないんだよ。」
「何を…馬鹿なことを言いおって。」
「バカはテメェだろ、お前の持っている槍は銀。ならば俺の使う雷の魔法なんて相性ピッタリなんだよ。」
そう言いながらユウキは最大限の力を振り絞って最大威力の「落雷」を撃つ。おそらくコントロールした「落雷」100発分ほどだろうか。
銀の槍が避雷針になったのか、銀の槍にかなりの大きさの雷が落ちる。
眩しすぎる光にユウキは目を右腕で塞ぐぎ、さらに右手は左耳を塞いで、左手では右耳を塞ぐ。轟音が去ったら、俺はザックの方を見た。
ザックの持っていた槍は溶け、ザックの足元に流れる。
「あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!」
溶けた銀の温度に耐えきれなかったザックのうろこは焦げている。
「うわぁ…」
「容赦ないウキね…」
「俺と地図を何の意図で召喚したかはどうでもいいんだよ。何よりも腹立つのはな、俺とお前等の話に俺の仲間巻き込んだことだよッ!」
「ユウキ…」
「別に俺はお前等に付いて行けって言われれば付いて行く。俺らの仲間に手出しする前だったらな。
でももう、んなこと言ってたってしょうがねぇんだよ。」
俺はザックの足元に流れている銀にありったけの魔力を流し込み、雷を落とす。
その雷で銀の温度がさらに上がり、気体となる。
さらにザックの体も皮膚から溶けてなくなっていく。
そしてその場のタイミングで狙ったように、
「サイティア傭兵第103課だ。何があったのか署で詳しく話を聞かせていただこうか。
と2人組の男が警察手帳的なものを見せてくる。
「「「「「うへぇ…」」」」」
「「『うへぇ…』ってなん―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カツ丼も緑茶も出ない取調室で俺たちはさっき研究所で起きた出来事について話した。
「魔王軍の幹部であるザックをそんな簡単に倒せると思っているのかもしれないがな、そんなわけないだろう。なんであんな大きな雷の魔法を出したんだ?」
「あのねぇ、悪いんですけどこれ以上話すことはないんですわ。これでやってないって思われてるならそれでいいですよ。血眼になってザックでも証拠でも探して見つけてきてください。もし見つけてこれたのなら俺は罪を認めてあげますよ。まぁ倒したのでそんなことはあり得ないので。」
「はぁ、ダメっすよ先輩。」
「あぁ、みたいだな。」
「何がダメなんだよ?」
「いや、お前らもう自白する気はないんだろ?証拠もないし、帰っていいぞー」
「「「「「傭兵ってこれでいいのか?」」」」」
「あの、釈放してもらってる俺が言う言葉じゃないのはわかってるんですけど、あんたら傭兵として
これでいいんですか?ここまで人の人間性を疑いたくなったのは初めてかもしれません。」
「大丈夫。もともと騒音被害の報告が上がってきたから来てみただけだったし、罰金で済ませるつもりだったんが、魔王軍の幹部を撃退するためだったなら仕方がない。ってなったんだよ。」
その後、俺たちはお詫びとして、10000アルト(1アルト=10円ほどの価値なので、100000円ほどの価値)という少額のお金をもらった。
まぁ、旅から帰ったらゲーム機とソフトを買って、そのあと余った金で古本屋に行こう。日本でお世話になった110円コーナー的なところ(アルティアの場合は11アルトコーナ―だろう。)があるといいな。
その後何事もなくアルティア一周の旅に出ることができた。




