PROLOGUE
新作スタートです。
前作からお付き合いいただいている方も今作が初めての方にもお楽しみいただけたらと思います。
このPROLOGUEは先行投稿ですので、次回投稿は8月4日とかなり先になってしまいます。ご了承ください。
俺の名前は佐藤祐樹。どこにでもいる平凡な高校2年生。
父と母と、3人で暮らしており、2年前の交通事故の前は兄も一緒に暮らしていた。
兄は大学に行く準備と言っていろいろ買い物に行こうとした時、交差点で飲酒運転の車にはねられ死亡した。
俺は単位も順調に取れていて、試験の点も並は取れていて、進級は確実なことが決まった3月上旬。
学校には行くが放課後や週末は引きこもりのような生活をする半引きこもりだった俺は、来週発売される新作RPGを快適に遊ぶために俺はキーボードとマウスを買い替えることにした。
そのために近くのジ●ーシンに向かって歩いている。
半引きこもりといっても友達がいないわけではない。ただ、友達全員インドアな性格で、放課後一緒にすることは一緒にゲームをするぐらいしかない。
歩いていかないで自転車で行けばいいじゃないかと思うかもしれない。俺は当然自転車を持っているし、当然その方が早く移動できることも理解している。
ただ一つ問題があるのだ。
自転車で行ったなら、キーボードとマウスをかごに入れなければならないという問題が。
かごに入れると当然ガタガタ揺れるしその衝撃で壊れたなんてことになったら大惨事だ。
安全に持ち帰るために徒歩15分の道のりを歩く。
「おい夏斗。言ってるだろー俺は俺の部屋でアニメ見ながらバトヒロやるんだって言ってるだろー」
「ダメだって春央くん。おばさんも言ってたじゃん。今日からうちの家族と春央君の家族で北海道と沖縄を4泊5日で旅するって。」
と、インターホン越しに会話している。
そして家の中から必死に連れ出そうとしていた方の男の子はカギを取り出しその子の家に入る。
その会話を聞いて思う。
そこの2人の親達、凄い行動力だな。普通は北海道か沖縄、1回の旅でどっちかだと思うのだが。そして2家族一緒にということは家族同士の付き合いがかなり深いのだろう。お互いの家のカギ持ってるわけなんだし。
そして春央君?行けよ。北海道のうまいもんと、沖縄の観光地と、いいもんいっぱいだろ。
なぜ拒絶するんだろうか。
そんな家族の話は置いておいて俺はジョー●ンへ向かうため再び歩き出す。信号が青なのを確認してから横断歩道を渡ろうとすると、左側の道から突然車が現れた。
そこから先の記憶は俺の頭に残っていない。
気が付いたら森の中にいて、羊皮紙のようなもので書かれた地図を細く丸めた状態で手に持っていた。