74話 9/15 飯屋で情報収集、そろそろ動き出すクランがあるそうだ
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「おまかせ肉大盛り、お待ち」
「おお来た来た。さて、食うか」
「私はおまかせで。これで頼む」
「おまかせ1つ!」
野菜入りの肉炒めを食べている冒険者。流石だとは思うがね。私は肉入りの野菜炒めが丁度いい。肉ばかりは飽きるだろうと思っている。まあ冬場は仕方が無いんだけどな。
冬場は肉入りの肉炒めが出てくるだろうからな。肉は大量に入荷する。今よりも多いかと言われたら、今の方が多いがね。ワイルドボアの季節は舐めてはいけない。
ワイルドボアだけでどれ程の肉があるというのか。軽く1トンは超えてくるんじゃないか? それを運搬する冒険者が居る訳なんだがね。色々とおかしな所があるんだろう。
外ではどんどんと列が消化されていっている。冒険者ギルドの職員も大変だなあ。色々とあるだろうに何とかしているんだからな。しかし、何処のギルドが参戦してきたんだろうなあ。
「なあ、あの行列のギルドは何処なんだ?」
「んお? さあな。大きい所なのは間違いねえわな。恐らくだが、その何処かの分隊だろう。大きい所は今くらいの時期から夜で参戦するからな」
「ん? 夜で参戦するのか? 昼間ではなくてか?」
「そうだな。夜に参戦する。夜の方が狩り的にも美味しいからな。俺らの所じゃあ夜には活動できないからな。中小のクランは昼間に活動するもんだ。夜型のクランもあるけどな」
ふむ。昼でも夜でも参戦するのは別に良いんだが、大きい所は夜からなのか。それで、あれが分隊だろうと。大規模な分隊だな。小さい所の何倍もある感じだな。
「夜の方が実入りは良いとは聞くが、それでなのか?」
「それもあるが、中小の邪魔をしないってのがある。あんまり大規模な所が始めっから参戦すると中小の出所が無くなるからよ。獲物を残してくれてんのよ」
「それはそれでどうなんだ? 冒険者ギルドか都市からか命令でもあるのか?」
「冒険者ギルドから注意喚起はされるな。中小のクランを殺す気かってな。まあそれでも大体が昼間の参戦だからな。夜に活動するクランもあるが、そこは割り切って貰うしかねえ。自分たちが夜を選んでるんだからよ。夜は基本的に活動を制限されてねえ」
そうなのか。まあ確かに、大規模なクランが最初から最後まで動いていたら中小が稼げないからな。しかし、夜はそうは言ってられないから放置と。魔物が活発になる時間帯だからな。
「なる程な。それで大きなクランが動き出して来たと。そう言う事なんだな?」
「そう言うこったな。なるべく夜の時間帯に動くようにはしてるんだろうが、目立つからなあ。大抵はこの行列が外まで続いてるぜ。明け方になると捌き切ってあと少しって所な訳だな」
「そうか。という事は今日も夜中には行列が出来ていた訳か。知らなかったな」
「まあ大規模なクランもそれなりには苦労をしてるってこったな。だから中小も工夫をしろと言っているわけだ。美味しい狩り時を逃したくなければ、協力体制を敷けという事だ」
ああ、他のクランと組んで参加しろとそう言う事だな。組む相手は選ばないといけないだろうが、組まないとそもそもやって行けない訳だな。
「そろそろ群れの規模が変わるときだったか?」
「おう、1回目の規模の変化が起きるのが今日から位だな。大体群れの規模が30から100だったのが、50から200程に変わるんだよ。俺らの所はまだ行くが、他の中小は既に組んでいる所もあるぜ」
「そうか。最終的にはどうなるんだ?」
「最後の方は300から500が標準になってくる。魔法使いも無しで行こうとするときついな。頭数は1000は欲しい所だ。魔法使いも10人位は欲しいが、そっちは欲は言えねえ」
標準で500か。少なくとも1000と言っているが、1500は欲しい所だな。それだけの団体となると統率が執れるのだろうかと心配にはなるが、それは指示に従うのだろう。
「指揮官はどうするんだ? 正直な所、中小のクランのリーダーが勤まるとは思えないんだ。言い方が悪いかもしれないが、その器があるのか?」
「それは組んで見ないと解らねえな。まともなのも居れば、碌でも無いのも居る。それはある程度の連携をしてみて考えるんだがな。うちで言うと、既に組む相手は決まってるな。既にクランリーダーから通達があったからよ。明日、組んで行く事になってる」
「そうなのか。まあ組むところが決まっているなら何よりだな。そろそろ動き出さないと不味い感じなんだろう? 今のいい方から考えるにそういう感じがしたんだが」
「早い所は9月の始めから動いているさ。遅い所もそろそろ動き出すがな。早いに超したことはないんだが、その辺はクランのリーダーやサブリーダーが決める事だからな」
定期的な交流のあるところだとやりやすそうではあるが、果たしてそうなるのかという事もあるだろうな。特に第2スラムのクランは動きが激しいからな。次の年にはないって可能性もある。
「魔法屋としては、是非とも色んなところが組んで欲しい所ではあるな。魔法が売れてくれないと商売が上がったりだからな。知っている魔法使いたちも組んでくれていると良いんだが」
「そこは解らねえな。大抵の所は組むが、どうするのかはそのクラン次第だからな。俺がいう事でも無いんだが、クランリーダーの器が大きい奴の所に集まれば、ある程度は解決するんだがよ」
「現実、そんなリーダーが居るのかという話になってくるわけか。人は金と権力を持たせると変わると言うからな。いい方向に変われば良いが、大抵は悪い方向に変わるもんだ」
「全くだな。組み先のクランリーダーの器はまあまあって所だろ。主導は俺のクランじゃねえ。向こうのクランだからな。まあ今年も何とかなるだろうな。そう思っている。御馳走さん。じゃあな」
行ってしまったか。まあ確かに組む先のリーダーの器は大きくないといけないだろうな。組んでみたら崩壊しましたでは話にならないからな。
「おまかせお待ち」
「ああ、すまんね」
さてと、私の朝飯も届いたことだし、早速食べるか。動き出したクランも多く有るという事だろうからな。さて、魔法が売れてくれると嬉しいんだが、そう都合よくは行かないんだろうな。




