57話 9/13 弟子は当分先だろうな、売れ筋が1つでもあると良いんだが
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さて、飯も食ったし、店に戻ろうか。荷車の行列はまだまだ続いている。他のクランもかち合ったな。これだけの長い列なんだ。仕方が無いだろう。
私は中央通りから北に入っていくわけだがね。冒険者ギルドの横から北側に2本離れた所の角が私の魔法屋だからな。認知されることを願っているが、まだまだだからね。
認知されると忙しくなるという代償があるわけなんだが、なるべくなら仕事をやりながらのスローライフを送りたい。スローであって欲しいのだけどね。
そんな訳にはいかないってのが魔法屋界隈だ。魔法使いの数が多いからね。見つけてもらえさえすればいい訳なんだが、これが中々に上手くいかない。
どんどんと見つけてもらえると嬉しい所なんだが、私一人では回らなくなってしまうな。それでは困るわけなんだがな。弟子を拾うのにも金がかかるんだ。
基本的には教会任せなんだよ。教会へのお布施が物を言ってくる。私の額では25,6番目であれば良い方だな。そのくらいには額が少ない。よって、弟子が来る可能性も少ない訳だな。
かなり際どいやり方には引き抜きという事が出来るんだが、他の魔法屋を敵に回すことになるからな。商売敵と言えばそうなんだが、敵視されるよりは無視されていた方が良い。
技術流出があるからな。どんな詩を書いていたか、どんな論文を書いていたかで作れる魔法が違ってくるわけだからな。盗まれれば大変なことになりかねん。
特に私の魔法なんかは盗まれると真似されてしまう恐れがあるからな。それは何とか阻止しないといけない。だから引き抜きは出来ないんだよ。
自分もやられる可能性があることは、極力やらない方が良い。波風は起こさないに限るんだ。だが、何とかして弟子を育てないといけない訳なんだが、伝手が無いからな。
保有魔力量が何によって決まっているのかが解らないんだよ。遺伝するわけでもないしな。遺伝するのであれば貴族が形振り構っていないだろう。
平民を無理やり妾にして子供を産ませるという事くらいはやってのけるだろうからな。それをしていないという事は、過去にはやった可能性が高い。
教会は多夫多妻を認めているというか、どうでもいいというか。その辺には関与していない。教会が五月蠅そうなイメージだったのだがな。そうでも無いらしい。
さて、我が城に帰ってきたわけなんだが、客は無しと。さて、紅茶でも飲みますかね。冷めていても関係ないからな。香りが飛んでしまっているのが少し残念ではあるがね。
さてと、やることはと言ったら魔法の考察だな。どんな魔法が売れるのかを考えないといけないんだ。何が売れるのかを考えないとな。売れ筋が欲しい訳だよ。
売れ筋の魔法が1つでもあれば違うんだがね。売れ行きが倍になると言っても過言ではない。今でも十分に売れている訳なんだが、それ以上に売りたいわけだな。
売れ筋を考えることは良いことなんだが、そればかりを作らされるというのは勘弁願いたい。索敵魔法なんかはまさにそうだった。あれは特に駄目な部類だな。
斥候の仕事がなくなるんだ。それではいけない。魔法はあくまでも補助であって、メインに据えるものでは無いんだよ。メインは人。其処は変えてはならない。
となるとフレンドリーファイアをしない魔法なんてどうだろうと誰でもが思う訳だな。同士討ちをしない魔法が在れば、それはそれは役に立つだろう。
初級の範囲では無理だったと言っておこう。もちろん考えることはした。敵味方を識別すればいいのだろうと思って作っては見たが、駄目だったよ。
敵味方を識別する魔法自体は出来たんだ。そういう効果の魔法は作れた。圧倒的に威力と数が足らなかったんだがね。そういう効果を付けようとするとどうしても威力が残念になるんだ。
ゴブリンにかすり傷程度を付ける魔法であれば、フレンドリーファイアを恐れずに使う事が出来るぞ。それの何の意味があるのかが解らんが。責めてノックバックするくらいの威力があれば別だったんだろうが、それでは意味がない。
深手を負わせるとまではいかなくとも、痛いと思ってくれる威力で無ければ意味がない。かすり傷ではゴブリンは止まらない。そんな魔法は意味が無いんだよ。
中級以上になるのだろうと思う。そんな魔法はな。中級ほどの規模であればフレンドリーファイアを避けたいのは解るからな。あっちも威力は落ちるんだろうがね。
敵と味方を識別する魔法は、索敵魔法と同じになってしまうので却下だ。後は、威力はそこそこあるが、敵のみを攻撃してくれる魔法も出来たのは出来た。
数が1つになってしまったが。狙撃に近いのかもしれないな。ノイジーバードが敵に一直線に向かう魔法なんだが、味方は躱して飛んでくれる。
そういう魔法は出来たのは出来た。でも数が1つでは駄目だろう? なんともならない訳だよ。都合の良い魔法は出来ないようになっているんだ。本当にどうしようもないね。
考えるしかない訳だよ。便利であって、都合の良い、誰の仕事も奪わない魔法をね。そんな魔法が在るのかと言いたいところではあるんだけど、あると思っているんだ。
確証は無いけど、きっとある。魔法だって便利に使えるはずなんだから。そういう魔法を作ることが出来ると思う。構想は何も無いけどね。暫くは考えることになるさ。




