表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/464

53話 9/13 洗濯の間の時間潰し、回復魔法は駄目だったんだ

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 さて、下に戻ってきた訳だが、店番は辛い所があるな。椅子に座って紅茶を飲んでいるだけのお仕事とはな。退屈極まりない。どうにかして欲しい所ではあるんだがな。


 かといって、客足が途切れない店というのもかなり厳しい。毎日限界まで魔法を作らなければならないという事になりかねないからな。


 そんな生活が嬉しいかと言われたら、余り嬉しくはない。が、暇よりは良い気がする。この退屈な時間をのんびりと過ごすにはある意味才能が必要だと思う訳だ。


 今までここまで暇になったことなんて無かったからな。何かしらやることはあった。それを熟してきた結果、今の魔法屋に落ち着いているわけなんだが、この魔法屋の売りはなんだろうと思う訳なんだ。まだそんなものは無いという所だろう。


 魔法の形が売りとは言えないからな。魔法の形はあくまでも副産物に過ぎないんだよ。ではこの魔法屋の売りはと言われると、現状無いと言わざるを得ない。


 何か特別な魔法があれば良いんだが、そんな魔法があるのかと言いたくもなってくるな。考察はかなりの時間貴族院で行ったからな。余り実を結ばなかったがな。


 転生前の知識として、魔法に関しては全くなかったかと言われたらそうではない。魔法が無かった世界だが、物語などでは魔法は使われていた。とても便利な力としてな。


 そう、便利だったんだ。このような不便な魔法では無かったのだよ。魔法とは便利なもので、特に主人公やその取り巻きの魔法は何故か特別と言って良いものでもあったりしたな。


 そんな魔法群の中には、面白い魔法があった。回復魔法だな。大抵は聖属性か光属性と分類されていたが。聖属性はこの世界には存在しないことが解っている。


 6神教の影響だけではなく、聖属性というものが無いんだ。それに該当する精霊語が無いんだよ。未だに全ての文字を網羅しているという訳では無いのだが、聖属性は無いと考えてもいい。


 なんなら私が試したからな。スクロールを作る際に漢字で聖の字を書いて見たんだが、見事に失敗した。作り方が悪かった可能性もあるのだが、特に読めない精霊語は存在していなかった。


 その他にも、色々と聖属性の関連する文字を書いては魔法にしてみたが、聖属性にはならなかった。だから断言は出来ないが、とりあえず今は無いと考えても良いと思う。


 では光属性はどうなのかという所。光属性で回復魔法が出来るのかどうか。回答は出来た。回復魔法は存在することになる。その他の属性でも試してみたが、光属性だけで回復魔法の作成が可能であった。回復魔法は光属性だという事が私の中では解っている。


 ただ、店頭には置いてはいない。店頭に置いてあるのは4属性、火、水、土、風の4種類だけだ。光属性と闇属性の魔法は置いていない。理由は簡単だ。使いどころが無いからだな。


 回復魔法にも使いどころは殆どないんだ。これはあくまでも初級魔法でしか試していないから、確実な事は言えないんだが、回復魔法の範囲が限定され過ぎている。端的に言うと、使い勝手はそんなによろしくない代物なんだよ。


 回復魔法の限界、初級魔法の回復魔法の限界は、切り傷やかすり傷に瘡蓋を付けないで回復させる程度の威力しか無いんだ。それ以外の治療には効果を示さなかった。


 骨折にも、欠損にも効果は無し。骨折はそのままだし、欠損も欠損した所が皮膚になる程度の威力の魔法しか出来なかったんだ。……80㎝の円でな。そこまでしてやっとだったんだ。


 値段にしたら中銀貨6枚は欲しい所だな。切り傷かすり傷でそれだけの額が必要になってくる。そんなもの、塗り薬が存在している以上、必要の無い物になり下がってしまう。


 中級魔法や上級魔法で試したことは無いから解らないが、初級ではその程度のものだったんだ。それなら回復魔法を使う意味がない。塗り薬で万事解決するのだからな。


 塗り薬は必須だぞ。ゴブリンの肉や骨を使って作る塗り薬なんだが、これは必須だ。破傷風が怖すぎるからな。破傷風はどうにもならんよ。放置しておけば100人中99人が破傷風を引き起こすからな。


 異世界の破傷風は怖いぞ。傷口から膿が出て、最終的には腐っていくからな。そんなものを放置しては置けないんだよ。きっちりと薬を塗らないといけない。


 薬は安いからいいけどな。中銅貨数枚で買えるはずだ。それで破傷風の予防が出来るんだから安いものだ。それを回復魔法でしようとすると馬鹿みたいな金額になってしまう。


 故に回復魔法は流行らないとは思う訳だ。中級魔法以降は解らないが、初級魔法の回復魔法は必要ない。碌に使えないという研究結果が出てしまったからな。


「洗濯の方が終わりました」


「代金は中銅貨3枚と小銅貨1枚になります」


「お疲れ様。紅茶を入れたんだ。1杯飲んでいきなさい」


 時刻は11時少し前。大体2時間半といったところか。それくらいで終わるんだな。ただ、中銅貨3枚と小銅貨1枚が高いのか安いのか。微妙な所だろう。


「わあ、ありがとうございます」


「いただきます」


「ゆっくり飲んで帰るんだぞ。そこに座っても良いからな」


 洗濯の代金としては高いのだろう。雑用でもその位は払えというのが相場なんだろうな。嫌なら自分でしろと言われるわけだ。自分でも出来る事の代行なんだからそれなりのお金は発生する。


 ただ、これで生活していこうと思うと少ないな。非戦闘職の雑用ではその程度の金しか手に入らないという事なんだろう。子供であれば十分かもしれんが、大人であれば十分とは言い切れん。


 その辺をどう考えていくかになるんだろうが、大規模な所と小規模な所では運営の仕方も違うだろうしな。私が一々口出しすることではないか。私が出来ることは限られているからな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ