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貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


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438話 10/24 とりあえずクーラーを開発する

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 その後、なんやかんや話して、とにかく湿度を下げると体感気温が下がる事を説明して、それを商業ギルドに説明してもらう事で色々と決着した。儲け話だな。うん。


 なお、今回の話では金額の方が解らなかったので、後日届けてくれることになった。価値を理解してもらうには、使ってもらうほかないんだよね。まあ、商業ギルドが安売りするとは思えないんだけどな。貴族相手にがっぽりと儲けるだろう。


 平民に広まるのはその後だな。特別製なんですってのを解ってもらってから、一般に普及させていく。5年後くらいを目途にしておけば大丈夫だろうと思うぞ。


 除湿器関係についてはこんなものだ。除湿器はな。問題はクーラーなんだよなあ。この魔道具店でどうにかするのか、他に頼るのかは解らなかったが、こっちでやるみたいだぞ。なんかさっきよりも食いつきが全然違うんだよ。同じ気温の話なんだけどな。


「いや、全然違う話だろう。冷やす魔道具は確かに色々と考えられていたが、誰も実現できなかったんだ。うちの店でやるぞ。他の店に任せて堪るか」


「いや、マジックバッグの話もあるだろう? そっちもやって貰いたいんだが。まあ、確かにマジックバッグよりは成功率が高めだとは思うんだがな? あくまでも冷やすというよりは熱を奪うという点に特化した魔道具って感じになるんだが」


「マジックバッグは、正直な話持て余すだろうと思っている。1つの魔道具店での研究では無理だ。こっちの方が他店舗と共同研究にした方が良い。どうせ余っている闇属性の魔石の使い道だ。食いつかない魔道具店が無いとは思えない」


「それは、まあ、確かに。マジックバッグの方が重要度は高いが、その分、研究期間も長くなるからな。他の魔道具店と共同研究も有りか。技術共有と抜け駆けを警戒すれば良いか」


「抜け駆けはしないさ。と言うか出来ない。魔道具屋として終わりたいのであれば、抜け駆けも有りかもしれないが、今後一切の活動が出来なくなることを考えないといけないからな」


「ん? それ程の事なのか? 抜け駆け禁止に何か罰則でもあるのか?」


「いや、罰則はない。無いが、弟子連中が全員逃げるように店を離れるように仕向けるんだよ。俺の店も引き抜きに動くだろうし、何より成果を抜け駆けによって独り占めをしたという情報が、弟子の離脱を加速させる。それを拾ってやるべきなんだよ」


「その情報で弟子が逃げ出すのか? 詳しくはないんだが、魔法屋ではあり得無さそうな話だからな。本当に抜け出すのかが解らない」


「弟子には、自分の開発した魔道具全てを、抜け駆けによって盗られるぞという噂を流すのと同時に、抜け駆けした事実も公表する。まあ、逃げない訳がないだろう」


 ああ、それは逃げたくなる。出来る奴ほど逃げるな。自分で開発してやってやろうと思っている人ほど逃げる。魔道具職人も狭い界隈だ。簡単に引き抜きに応じるだろうな。


 そして、出来の悪い弟子しか残らないと。多少悪いくらいの弟子であれば、引き抜くんだろうしな。余程の奴しか残らないだろう。最終的には魔道具店を閉めないといけなくなるな。


 考えても見て欲しい。新規の弟子が出来ると思うか? ブラック企業だと都市全体に噂がある企業に就職したいと思う子供がどの位居るのかだよな。教会も寄付なしには動かないだろうし。


 就活生にとって、ブラックかどうかというのは本当に気を付けないといけないことだからな。よくある隠語だ。アットホームで笑顔の絶えない職場です。くらいのインパクトがあると思う。この広告に騙されて行くやつが居るんだろうか?


 アットホームで笑顔の絶えない職場とは、家族経営よろしく残業代が出ません。長時間労働上等。上司が来たら笑顔で出迎えないといけない職場ですって言っているのと同じなんだよ。完全に奴隷労働をやらせるつもり満々の職場だ。誰がそんなところに行きたがるのか。


「それよりも、クーラーの話だ。火属性の魔石と闇属性の魔石で出来る可能性があるんだろ? 正直な話、そういう手があったかって石から金が出てきたって思いだな」


「考えておいてなんなんだが、本当に出来るのか? 火属性の魔石は良いだろうが、闇属性の魔石だ。それで他の魔石に干渉できるのかって所だろう」


「闇属性の魔石を使った魔道具が出て来ていなかった原因でもあるんだよ。闇属性の魔石はな、もの凄く使いにくいんだ。他の魔石の効果を邪魔するのが顕著なんだよ。魔道具に組み込もうとしても、他の魔石の効果を下げるし、意図しない方向に持っていってしまう。それだと使い物にならないんだよ。だから、意図的に干渉させて、邪魔させて効果を得ようと思っているガブリエルがおかしい」


「いや、それだとほぼ悪口にしか聞こえないんだが。だが、それでよくマジックバッグが出来ると思ったな。それだけ厄介な魔石なんだろう?」


「まあな。ガブリエルの持って来た話を総合するに、別の世界に荷物を置きたいって発想だっただろう? じゃあどうするのかってのを考えたときに、消去法で闇属性を選んだ。これはいいな? だが、異空間の話や別世界の話を聞いて、闇属性でしかあり得ないと思うようにもなった。それがさっきも言った、闇属性の魔石は他の魔石の効果に干渉する、に活路があると思っている。要するにガブリエルが語ったように異世界、異空間に繋げようと思ったら、発想を変えればいい。この世界に干渉させればいいわけだ。魔石ではなく、カバンの入り口に干渉させて、カバンの入り口って理屈を曲げにいくんだ。そして、曲げた先を異空間に持っていく。これが出来れば作れると思ったんだ。まあ、クーラーの話を聞いて確信したってのもある。魔石に干渉させて方向性を変える事が出来れば、マジックバッグも出来るだろうってな。まあ、それが出来るんだったら、クーラーも思い付けって話なんだが、聞くまでは思い付かなかったんだから、俺もまだまだだな」


「そこまで道筋を立てていたのか。だが、それだけ自信があるのであれば、ある程度は任せられるな。クーラーの方が簡単なんだろう? 商業ギルドにはまだ言わない方が良いだろうが」


「当然だな。水を生成する魔道具で夏が暑くならないようになるんだろうが、これは直接熱を奪うんだからな。強すぎても駄目だし、弱すぎても駄目だ。その辺は何度か試作品を作ってみる。これに関しては最低でも1年くらいは時間が欲しい」


「そうか。次の夏には間に合わないと、そういう事なんだな?」


「間に合わんだろうな。水を生成する魔道具に関してはある程度のノウハウがあったから良かったが、今度は闇属性の魔石を使うんだ。これだけでも難しい要素が詰まっている。それを短期間で仕上げようと思ったら運が必要だな。運があっても3か月は欲しいが」


「普通は燃えて熱を発生させる炎を、熱を吸収して燃えるというものにしないといけないからな。もしかしたら、ある程度の時間で換気が必要になるだろうというのが私の見立てではあるんだが。空気中にある毒素を増やす可能性があるんだよな。それが悩ましい所でもあるんだ」


「……なるほどな。安全性の問題もあるのか。その辺は、囚人でも使わせてもらえるかだな。商業ギルドに持ち込んでからの事にはなるだろうが、囚人で安全の確認をしてから、貴族に売り出されるのか、貴族に売って貴族に実験をさせるのか。まあどちらかだろうな」


「夏場にいい思いをさせたと思ったら、死んでいたと言う事にならないといいんだが。囚人も大変だな。何で捕まったのかは知らないが」


「囚人なんてそんなもんだろう? と言うか、貴族全般に言える事だろう。あいつらは平民を人間とは思っていないみたいなところがあるだろう?」


「否定はしない。それだけの連中だと言う事だからな。そうかそうか。囚人を使うか。それか、適当に捕まえて囚人に仕立て上げるのかだよな。第1スラムの人間を適当に捕まえてくるだけの可能性があるだろう。どうせ税金も碌に払っていないんだろうからな」


「ああ、そうなるだろうな。とにかく、まずはクーラーを作ってみてからだ。マジックバッグはその後だな。ある程度の扱いを心得てからの実験になるだろう」


「闇属性の魔石のって事か。確かに、いきなりマジックバッグでは難易度が高すぎるか。現実味のある所まで落とし込めれば何とかなるかもしれないな」


 クーラーは実装できそうなんだよ。酸素を発生させる燃焼である可能性も捨てきれないし、酸素を使う普通の燃焼である事も否定できない。何処まで捻じ曲げるのかが解らない。


 まあ、杞憂の可能性もあるんだけどな。酸素なんてそもそも関係なかったって可能性もあるんだよ。科学で動いていないからな。科学も余り解ってはいないんだが。


 とりあえず何とかなりそうな感じだな。最低でも1年はかかりそうだと言う事で落ち着いたんだけど。それよりも何とか除湿器の話が出来て良かったよ。間に合ってよかった。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] クーラーの需要有り過ぎるんだ… 実家は恥ずかしげもなく購入するんですかね。完成したら物凄い嫌がらせになるな~
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