43話 9/12 暇すぎるのも困りものだな、魔法屋を始めるのは実はハードルが高い
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店に帰ってきてすぐに2階で湯を沸かす。コンロは魔道具を買ったからな。少し高かったが、木炭でやるよりは比較的安全である。火事の心配事は尽きないんだよ。
私の場合は自分で消火できるがな。だが、せっかく認知されてきているというのに、火事で休みなどという事はしたくはない。最低でも1年間は休みは無いと思った方が良い。
今年中にはなるべく多くの魔法使いに認知して欲しいものであるな。今年は後3か月と少しなんだが、1日に1人ずつでも見つかると違うんだがな。それだけで100人には見つかるという事だからな。
忙しすぎるのもどうかとは思うんだが、暇すぎるのも少しな。忙しすぎるとは言っても、毎日補充をしないといけない様な事にはならないとは思うんだがな。見通しが甘いか?
毎日魔法製作に追われるようなことにはなりたくはないんだが。客と話しつつ、適度に売れてくれるのが一番いい訳だな。まったりとスローライフというのが良いのだが。
毎日何十も魔法を作らなければならないという事にはなって欲しくはないが、それもまあ仕方のないことなのかもしれないな。それが魔法屋というものなのだろうからな。
魔法屋は足りていないのだから仕方のないことなんだよ。魔法屋を始めるにしても原資が必要だからな。大抵は貴族を辞めさせられた私みたいなのがなるのだよ。
平民でも魔法屋を出来ることは出来るが、そもそも魔法屋で働かなければ魔法について教えてもらえるという事も無いしな。貴族院では一通り習うんだがな。
教会の教育にはそんなことを教えるシステムはない。教会で教えてもらえることは、人語と精霊語の読み書きと簡単な計算、それと神についてだな。それ以外は独学となる。
だから平民が魔法屋を始めたければ、1度魔法屋に働きに行かねばならない。そしてそこで金を貯めて魔法屋をという事になるんだが、現実はそう上手くはいかない物なんだ。
魔法で稼ぐというのはそれほどまでに難しいんだよ。魔法屋を始めるのにも高いハードルがある上に、魔力の合う合わないを考えなければならんからな。
思った以上に魔法屋が増えることは無いんだよ。今で32だろう? 今後、平民落ちした貴族がどれだけ魔法屋を始めるのかは知らんが、魔法屋をと思うかどうかなんだよ。
コンプレックスの塊のようなものだからな。貴族から落とされるわ、魔法兵としても欠陥と烙印を押されたわで、魔法についてはもうやりたくないと思っている者も多くいるだろう。
それを乗り越えて魔法屋にならないといけないんだからハードルが高い訳だ。平民落ちする子息に魔法屋になれと言う貴族がどれほどいるのか知らないが、間違いなく少ないだろう
おっと、お湯が沸いたな。お湯を移し替えて茶葉を入れると。後は蒸らすだけだな。5分ほどで良いだろう。そのくらいで良かったはずだな。多少蒸らし過ぎても構わんが。
それで、何だったか。ああ、魔法屋を始める貴族は少ないだろうという所からだな。少ないだろうが、いないことは無い訳だ。私のようにな。気にしなければ魔法屋を始められる。
儲かるのかどうかと言われたら、儲からないだろう。そう簡単に上手くいくわけがない。宣伝の仕方も知らなければ、節約という事も知らないだろうからな。
早い内に弟子を取れれば違うかもしれないが、教会が斡旋するとも思わない。金払いの良い所に人材を送り込むだろうからな。それは当然だろうと思う訳だが。
魔法屋を成功させようと思うと、色々と実家の力も必要なんだろうと思う。思うが、平民落ちをした奴の事を面倒を見る貴族がどれだけいるのかという事なんだが、私の家は面倒を見てくれなかったな。期待はしていなかったがな。
さあ、紅茶が入ったぞ。茶葉が入らぬように容器を移し替えてだな。これをもって店番をしていればいいか。そこまで客は来んよ。多分だがな。
客足が遠いのはある程度仕方がないんだよ。導線は辛うじて繋がっている程度だからな。見つけてもらうための努力はしているが、なかなか実らんのだよ。
幟も立てたし、冒険者ギルドで宣伝もした。飯屋でも常に宣伝はしている。が、魔法使いに辿り着くのかと言われれば難しい。見てくれないことにはどうしようも無いからな。
ギースとジョージは宣伝してくれると言ってはいたが、それでもなお少ないだろうな。スラムのクランにどれだけの魔法使いが居るのかは知らないが、そこまで多くは無いだろう。
スラムと言っても少々治安が悪いだけの場所なんだがな。皆が皆、お行儀よくとはいかんのだよ。荒くれ者も居るのが冒険者だからな。治安は少し悪くはなるだろうさ。
うちで騒ぎを起こしてくれなければそれで良いとは思っている。騒ぎ立てられても困るだけなんだがな。排除するのがすこぶる面倒なだけである。
そうならない様にはするつもりではいるが、その辺は冒険者次第だからな。治安の良し悪しについては多少は仕方が無いとは思っているが、問題になりそうなら何とかしなければならん。
昼間にゆっくりと出来るのも今のうちだけかもしれんな。今はまだ忙しくは無いからな。忙しくなってくればこうしてお茶を楽しむ時間もないかもしれん。
あまり、そんなことにはなりたくはないんだがな。結局は弟子をどれだけ取れるのかという話になってくるんだからな。果たして何人の弟子を抱えられるのだろうか。少し大きめに作ってしまったからな。10人は抱えられるんだが、さて、今後はどうなるのかだな。




