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貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


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423/464

424話 10/23 リアム来店、雇用交渉

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 魔法に癖がある。魔力の色ではなく癖。それは初耳だった。魔法に癖があるというのは、魔力的なものかとばかり思っていたんだが、魔法そのものの癖があるのか。


 私の魔法はどうなんだ? 癖と呼べるものは何かあるんだろうか。あるとするのであれば、追尾の機能になってくるわけなんだが、追尾の癖とはなんだろうか。幾つか候補が上げられるが、それにしたがって追尾をしているんだろうか。


 1つ目の候補として上げられるのが、先頭から順番に追尾していくパターンだな。前から順番に処理していくタイプの事だ。割と良い効果だと思う。先頭が崩れれば、崩壊するパターンもあると思うからな。ワイルドボアなんてやりやすいんではなかろうか。


 2つ目の候補として上げられるのが、身体能力を参照して追尾していくパターンだな。これは、高い順に攻撃するのか、低い順に攻撃するのかの2パターンあると思われる。格上を落としに行くのか、弱い順に処理していくのか。格上を落としに行く方が良い気がするな。


 3つ目の候補として上げられるのが、魔力を参照して追尾していくパターンだな。これも高い順に攻撃するのか、低い順に攻撃するのかで2パターンあると思われる。魔物が魔法を使ってくるというのは、聞いたことがないので、これの善し悪しがよく解らないんだが。


 4つ目は、完全にランダムの場合。これが一番始末が悪い。偏らないというのは、追尾をするのに当たっては非常に不味いことになりかねない。群れの規模を小さくする効果しかないという事になってしまう。魔力を参照するよりも悪い効果だと思われる。


 大まかに4つだな。さて、私の魔力の色は無色透明な訳なんだが、魔法の癖はなんなんだろうか。個人的に一番良いと思う癖は、身体能力を参照して、高い順に命中することが良いと思う。格上を封じれる事が一番メリットが大きいだろう。


 さて、スーザンの言葉を思いだしてみようか。タイフーンウルフを相手にした時に、麻痺魔法を使って、5発で行動不全を起こしたと言っていた。麻痺魔法は20程買っていっている。


 それを全部1度に使うとは思いにくい。使っても10個までだと思う。それの半分がタイフーンウルフに当たっていると考えてもいい。その確率は、そこまで高くはないはずだ。


 何故ならば、タイフーンウルフの群れは、ウルフが少なくとも500以上は居ることが考えられるからだな。今の時期、10月の末の時点で、ウルフの群れは最大で500を超える程度だと聞いている。それ以上の群れでないと、タイフーンウルフは居ないのではないか。


 あくまでも仮定だが、そう決めつけても良いと思う。最低でも500、通常で1000、多い時は2000程居るのではないかと思う。……それだけ居たら、麻痺魔法を20個一度に使うかもしれないが。


 ただ、タイフーンウルフを1体回収するためだけに全体行動をするとは思えないんだよ。10数体くらいは確保するのではないか。まあ、ウルフが嵩張ってしまう事もあるんだろうが。


 そう考えると、1000の群れでタイフーンウルフに向かっていくのが、単純な確率として2分の1になると思う。これは完全ランダムではないと思うんだよな。厳密に確率計算すれば。


 1000からランダムに50~80を選ぶ内、特殊個体であるタイフーンウルフに向かう魔法が幾つになるのか。5つも向かうだろうか。いや、向かわないだろう。


 周辺のどの範囲を参照するのかは解らないが、距離と身体能力の高いもの、もしくは距離と魔力の高いものを参照しているのではないかと推察できると思うんだよな。


 無論、予想の範疇でしかない。スーザンに詳しく聞いてみる必要はあるだろう。私の魔法の癖がどのような事になっているのか。調査が必要かもしれない。その癖を把握できれば、癖の付け方が解れば、私の魔法はもっと便利になるのではないかと思う訳だ。


カランカラン


「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」


「いらっしゃいませ!」


「また来ました、店主さん。……今日で最後になるかもしれないですが、よろしくお願いします」


「今日で最後? どういう事なんだ? 魔法が使えないって訳では無かったはずだが……。確か、クライヴ君の魔法も私の魔法も使えたと記憶しているんだが、違っていたか?」


「いえ、合ってます。合ってますけど、そういう事ではないんですよ。……えっと、その、クランが分裂しそうでして、ただでさえ小さなクランなんですけど、それが4つに分かれようとしているんですよ。それだと、冒険者としての活動が出来なくなりそうなので、これを機に引退しようかと思いまして。家族も居ることですし、冒険者業も潮時かなって」


「そうか。クランが分裂か。しかも4つとはまた難儀な。内部で余程の事があったんだろうな。それで? 今の規模は何人なんだ? 魔法使いは何人いるんだ? 活動できないほどの規模になるという事は、小規模なクランなんだろうが」


「今で戦闘職が83人で非戦闘職が34人です。そして、魔法使いは僕1人になります。あ、僕を入れて83人です。なので、総勢で117人ですね」


「……いや、思った以上に小さい。小さすぎるだろう。それで分裂するとなると、本当に活動が出来なくなるじゃないか。でも、リアムもまだまだの年齢だろう? もう引退で良いのか?」


「魔法使いとしては早いかもしれませんが、僕もこう見えて32歳です。子供ももう少しで独立しますし、冒険者は引退しても良いかなと思っているんです」


「……22,3だと思っていたんだが、30を超えていたのか。しかも子供がもう独立するという事は、12~15歳だという所だろう? 平民の独立はその位だったはずだ」


「そうですね。子供が3人居て、長男16歳、長女14歳、次男13歳になります。次男がもう少しで独立ですね。冒険者になるそうなんですが、クランは別の所をおススメしてます」


「そりゃそうだろうな。極小規模のクランに入ったところでメリットは無いからな。魔法使いでは無いのか?」


「子供に魔法使いは居ませんね。長男は商業ギルドに、長女は仕立屋に働きに行きました。次男がもう少ししたら、冒険者になる予定ですね」


「そうか。それは残念だ。魔法使いだからな。何処か良いクランがあれば入ればいいとは思うんだが、それでは駄目なのか?」


「それでも良いんですけど、32歳から新しいクランに入って馴染めるのかって所がありまして。移動をするのであれば、20代の内にやっておけってよく言われるんですよ。30を超えてくると、クランの規則が違い過ぎて、飲み込めない事がよくあると言われていますね」


「そうなのか。年齢なんて関係ない様にも思うが……そうか。ところで、魔法は何回使えるんだ? 色はクライヴ君の色と同じなのは大体解っているんだが」


「魔法ですか? 初級魔法で11回ですね。多少多く使えるって程度ですよ。それでも、1人で魔法を使っていましたからね。詠唱を失敗することは殆どありませんよ」


「初級魔法が11回か。即戦力だな。ものは相談なんだが、魔法屋をやってみる気はないか? 初級魔法が11回も使えるのであれば、魔法屋としては即戦力なんだ」


「魔法屋ですか!? いや、凄く魅力的な話ですけど、本当に良いんですか? 全く作り方なんて解ってないですけど。こうやって魔法屋で買い物をしているくらいですし」


「作れないのは当然だな。作り方はこれから教える。基本的には店番も無しにとにかく魔法を作って練習するしかない。初級魔法が11回であるのであれば、1日中作っていられるからな」


「……考えさせて貰っても良いですか? 解散する様な事があれば、厄介になりたいと思います。もうすぐにでも解散するとは思いますけどね。とりあえず、これを買っていきますね」


「ああ、解散したら次の日にでも来てくれ。歓迎する。住む場所が遠いのであれば、引っ越し費用もこちらで面倒を見るつもりだ。クライヴ君、会計だ」


「はい。中銀貨2枚です。……丁度頂きました」


「毎度どうも。次は働きに来てくれることを願っているよ」


 行ったか。正直な所、32歳とかまだまだいけるだろう。平均寿命的にもまだまだだしな。40歳くらいだが、子供が死ぬことが多いんだ。普通に生きていたら60くらいまでは生きられる。冒険者の前衛も考慮した寿命になるが、その位までは生きるからな。

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― 新着の感想 ―
[一言] 新店員ゲットなるか?でもぎすぎすしてそうなそんな時でも狩りには行くんだな。
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