42話 9/12 水道があるのは過去の人のお陰、飯屋で宣伝
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とりあえず店の方に出てきたが、客はいないな。それにいい感じの時間だ。昼飯を食いに行こうか。店は適当に書置きをして放置しておけばいいだろう。
さて、飯だ飯。さっさと食いに行こうか。とりあえずは朝とは違う所に行くとしてだな。なんとなく、朝と一緒の所に行くと、一緒の物を出されそうだからという理由で避けてはいる。まあ今の時期は何処で頼んでも野菜炒めにしかならないのだろうがな。
飯屋は昼も盛況だな。空いている場所を探すのが難しい。仕方がないがな。冒険者とて討伐に出向かなければ昼も食べる。討伐中は昼を食べないそうだがな。
運動量的に吐くからだな。それくらい動くんだ。特に前衛はな。仕方が無いとは思うんだが、運動量は変えようがないからな。戦えばそれだけ動く。夜にがっつりと食べるのは仕方がないんだ。
さてと。私としてはメニューは決まっている。まずは空席のある飯屋を探さないといけない訳だ。とりあえずは1軒目は駄目だった。待つことはしない。次の店に行くだけだ。
次の店に次の店に行くと最終的には帰ってくる。そうしたら席が空いているかもしれない。だから歩いて回るんだ。同じことを考えている人たちも多くいるんだけどな。
幸いなことに2軒目で空席があった。あそこに座ればいいな。とりあえずは座る。相席は無しだ。ともかく店員を呼ばないといけない。こっちだこっち。
「ご注文は?」
「おまかせで。これで」
「解りました。おまかせ1つ!」
水は出てくるわけがない。飲食店というのは、飲んで食う場所だ。それには金がかかる。もちろん、水にも金がかかる。だから水は頼まない。
水は上水道を直接飲むことは出来ない。一度沸騰させないと飲めない。流石に現代日本と一緒にしてもらったら困る。割と文明レベルは進んでいるとは思うんだけどな。
水道も、東の平原を抜けて町を経由して、そこにある飛竜山脈の中腹にある大きな湖から水道を引いているらしい。かなりの大工事だったのは考えるだけでもわかる。
その恩恵を受けているのだから文句は言わない。沸騰させるくらいは出来るさ。魔道具のコンロがあるんだから簡単だ。冷蔵庫があれば完璧なんだがな。冷蔵庫は聞いたことが無い。
貴族の家にも無かったはずだぞ? 氷なんかが出てきたためしがないからな。恐らくは無いはずだ。あればもっと便利なんだがな。
しかしだ。流石に白湯をそのまま飲むのは味気なさすぎる。ちゃんとお茶を用意している。紅茶だがな。名前は知らん。実家にあったものを拝借してきただけだ。
準備しろと言われたときは貴族だったからな。使用人に少し金を積んで持って来てもらった。無くなれば商業ギルドで買うだけだ。とりあえずは今ある茶葉で暫くは過ごせるな。
紅茶よりは麦茶の方が好みではあるんだが、贅沢は言うまい。商業ギルドで麦茶くらいは売っているだろう。その辺はまたの機会にな。紅茶が無くなってからの話だ。
「相席を頼む」
「どうぞ。冒険者か?」
「あ? そうだが、それがどうした?」
「ああ、この辺りで魔法屋を始めてな。魔法使いが居れば宣伝してもらおうと思ってな」
「あー、魔法使いか。この間辞めちまったんだよな。1人しかいなくてよ。別のクランに行っちまった。すまねえな」
魔法使いが移籍することは良くあることだ。というか、冒険者が移籍することは良くあることだ。クランをいくつも渡り歩いて落ち着く場所を探すというのは当然の事なんだよ。
抜けるのに面倒なクランもあるにはあるらしいがな。そういうクランはそもそも大きくならない。大きいクランほど抜けやすいんだ。憧れて入ってみたはいいが現実は違ったなんてことは多々あるからな。そのくらいではクランは怒らんよ。
怒るようなクランはその程度だという事だ。この人のクランがどういったクランだったのかは知らないが、魔法使いが逃げる様にいなくなったわけでは無いとは思う。
恐らくだが、1人というのがプレッシャーだったのだろうと思われる。詠唱をとちったら終わりだからな。それでも戦えるのが前衛なんだが、魔法使いが居てくれた方が負傷者は減る。
魔法はあった方が絶対に良い。負傷者が減るという事は、それだけ継続的に戦えるという事だからな。常に負傷者が何人もいるようなのがクランだ。それは仕方がない。
「はい、お任せです」
「おう、魔法屋のあんちゃん。肉食わねえと元気が出ねえぞ。あ、俺は肉焼きな。大盛で。これでな」
「解りました。肉大盛!」
定番の野菜炒めだ。調味料は塩だけだな。野菜も美味いとは思うんだがなあ。コショウがあってくれるとなお良しなんだがな。贅沢は言わんよ。おまかせなんだから。
肉が美味いのはもちろんの事なんだが。肉は美味いさ。冬には沢山食う事になるんだ。野菜は冬になると高くなるからな。
おまかせで大体の季節感は解るんだと思う。けどなあ、川魚は出ないんだよな。一応川は南側を通っているんだがな。そして沼に流れていっていると。沼の魚は泥臭いそうだがな。
ちゃんと泥抜きしろと言いたいとこではある。泥抜きは必須だろうに。海の魚は必要ないと聞いたことはあるんだが。川魚はなあ。どうしてもな。
さて、さくっと食ったし、後は帰るだけと。まあ宣伝は仕方がねえよなあ。魔法使いの人口を考えたら当たる方が珍しいっての。さて、帰って店番だな。
皿だけ戻してとっとと帰る。先払いシステムはこれだから楽でいい。皿洗い君もいるけど、頑張れよ。料理に携わるのかどうかは知らないけど。修行中って感じなんだろう。
店に帰るぞ。それで良いだろう。帰ってお茶を飲もう。とりあえずはゆっくりしよう。店番はのんびりでも良いだろうさ。まだ客はそんなに来ないだろう。