表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

413/464

414話 10/22 マシュー来店

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 重ねがけ魔法、この可能性を考えると少しだけもしかしたらと思ってしまう魔法がある。それが回復魔法だ。あのデカすぎるスクロールになった魔法だな。あれが使い物になるのではないか、そう思えてきて仕方がない。結論から言うと、使えないんだろうが。


 可能性の話だ。結果は無理だろうと思うんだが、もしかしたらと思ってしまう。どう考えても持ち運びは出来ないし、クランハウスに置いておくことになる魔法になるんだろうが。


 緊急時に使いたい訳だ。持ち運びが出来ない時点で欠陥品だ。そして効果と言えば、かすり傷を治す程度。骨折の治療くらいは出来て欲しいんだけどな。そういう訳にもいかなかった。


 重ねがけしたからと言って、骨折が治るのかと言われたら、無理だろう。重ねがけの効果はあるんだろうが、それが骨折を治すまで成長するのかと、強化をされるのかと言えば、違うだろうな。


 回復魔法は保険として持っておきたいものなんだよ。だから何とかならないかと思ったんだが、まあ無理だろうな。皮紙を大きくすれば、可能性はあるのかもしれないが、限界があるだろう? 継ぎ接ぎだらけの皮紙で何とかなるのであれば良いんだけどな。


 恐らくは、継ぎ接ぎの所で、魔法陣が正常に読み取られないだろうな。そして、それを魔水に浸す訳なんだが、そんな広い場所は無い。色々と無茶が過ぎる話なんだよ。


 出来ないとは言いたくないんだけど、回復魔法だろう? 欲しいとは思う。手軽に使えたらと思う。九死に一生を得る可能性もあるんだから、作っておきたいのも解る。無理なものは無理なんだよ。


 諦めが悪いのは仕方がない。回復魔法や収納系の魔法はロマンが溢れているからな。回復魔法を使える様になると何が良いのかと言われると、解らないんだけどな?


 冒険者活動が続けられるというメリットがある。休むと収入に響くからな。中銀貨1枚で治ればそれはそれは良い事に違いない。大銀貨1枚くらいでもまあ、プラスにはなるだろうな。


 それ以上だと、赤字になるんだろうが。だから、初級魔法である必要があるんだよな。難しいだろうというのが見解だがね。ロマンはあるんだよ。これが出来れば、色々と常識を変えられると思うんだが、無理なものは無理なんだよ。物語であれば、日本語チートが出来るんだろうが。


 そう、日本語で魔法を作ると言う事だな。日本語には漢字がある。精霊語も漢字みたいなものなんだが、精霊語に無い言葉も沢山あるんだ。それを使えれば、膨大な数の魔法が出来上がるに違いない。効果も何故か知らないけど、増幅されているというおまけ付きでな。


 物語の中ではな。現実的には日本語は使えるが特段変化は無いが正解なんだよ。精霊って日本語も読めるんだなってのが解ったくらいか。何故に日本語が読めるのかは解らないが。


 簡単にチートが出来ると思った私もいたんだがな。変わらないという時点で察するが、恐らく英語でも同じだろう。架空の言語でも同じだろう。暗号でも同じなんだろうな。


 まあ、色々と試しては見ていると言う事なんだよ。問題は日本語でも知らない単語が沢山あると言う事なんだけどな? 難しい言葉は解らんからな。そもそもの日本語知識に問題がある。


 復活という言葉を言い換えろと言われたら、蘇生とかが思い浮かぶが、それはゲーム系の知識から引っ張ってきているだろう? 復活と蘇生が同じ単語に聞こえるのは、ゲームの所為だ。


 復活と蘇生は類義語で間違いない。間違いないが、類義語をどの位多く言えるのか。蘇生が出てくるのは、ほぼ間違いなく、ゲームや漫画の世界を知っているからだと思っている。


 さて、類義語やそれ以上の言葉を引き出してこないといけない訳だが、そうなってくると専門用語が飛び交う世界になってくる。専門用語はその界隈の人でないと知らない言葉だ。


 回復系統の言葉は、医療関係者か宗教関係者がよく使うのではないかと思っている。宗教関係だと、割と復活とかがあったりするし、神話の世界になってくると、よくある話だろうと思っている。つまりは、それらに精通していると回復魔法を強力に作れるのではないかと言う事だな。


 残念ながら、私にはその知識がない訳なんだが。某闇医者の話なら多少は読んだことはあるが、現実の医療の話になってくると、よく解らない。看護師でもやっていれば違ったんだろうが。


 強力な魔法にするのであれば、専門知識を盛りに盛って作らないといけないのではないか。日本語で作るにしても、専門用語を知らないと作れないのではないか。そう思っているんだよ。一般的な言葉であれば、ある程度はこちらの世界にもある訳だし。


 精霊語の中に、何かあるかもしれないが、そもそも精霊語がどういう意味を持っているのかの研究も貴族院でしかやっていない。平民は使えるだけの事が殆どなんだよ。


 つまり、手づまり。私にはどうやっても無理だと言う事なんだよ。悔しい事ではあるんだけどな。専門知識があれば、もっと別の魔法を作り出せた可能性もあるんだが、前世でそう言った記憶を持っている訳でもない。普通の商社マンに期待する方が間違っている。


カランカラン


「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」


「いらっしゃいませ!」


「ふむ。また来たぞ店主。見させて貰う」


「ああ、存分に見て行ってくれ」


 確か、マシューだったな。魔法の事をよく考えているというか、頼ってはいけないと言っていたのはマシューだったはずだ。麻痺魔法に頼り過ぎるとかなり危ういと言っていたと思う。頼り過ぎると危ないというのは、その通りだがな。属性の相性も関係なしに魔法が効いてしまうんだから、依存性があるのは解っている。それに依存しすぎるなと言う事を言いたいんだろう。


 だからといって、使うなとも言っていないんだよな。売るなとも言わない。便利なものは使っていけばいいし、広めていけば良いと思ってくれている。そこは私も同意するんだよ。


 頼り過ぎはいけない。使っても良いが、使われていてはいけない。難しい塩梅だと思うんだよな。魔法を使っているのか、使われているのか。選択肢の1つとしては有りなんだろうが、それしか選べない状況になってはいけないと思っていると言う事なんだよ。


「ふむ。やはりこの辺りの魔法を使っていくべきなんだろうな。そうしなければ自分自身の可能性まで否定してしまいそうだ。持っていることは良いんだろうが……」


「恐らくだが、解答は無いぞ。心理的な安心感だったか? それは確かにあるとは思うが、選択肢を選ぶ段階で、それを考慮に入れてしまうと、それを選びがちになるのは避けられないとは思う。どんな状況でもある程度は使える様に作ってあるからな」


「ある程度の幅が広すぎるのがあの魔法の凄い所なんだ。凄いことは認めるし、使う事もある。だが、そればかりを買うのは躊躇われる。思考が逃げてしまうからな」


 まあ、それは解らんでもない。人間、楽な選択肢に飛びつきたいと思うのは普通だろうと思う。それをした結果、成長が阻害されるという可能性も勿論だがあるんだよ。


 だからと言って、魔法は否定できない。優秀なのには変わりない。そういう事なんだろうと思う。それ故に迷う所ではあるんだろうな。思いっきり悩んでもらって結構。平時の内に悩んでおいてくれ。有事の際には悩んでいる暇なんて無いんだからな。


「結局の所、買わないという選択肢が取れないのが俺の弱さなんだろうな。1つは持っていたいと思ってしまう。それが悪い事なら無理やりにでも否定するんだが、別段悪いわけではない。それを言い訳にしてしまっているんだよな。……1つだけにしておこう。それ以外はこれで」


「クライヴ君、会計だ」


「はい。中銀貨7枚になります。……丁度頂きました」


「毎度どうも。またどうぞ」


 行ったか。まあ、悩んで買ったのであれば、それはそれで正解なんだろうと思うんだよ。彼なりの正解を考えての事だろうと思っている。間違っては無いはずだ。


 魔法は選択肢。どれをとっても良いんだよ。その選択肢の中にワイルドカードがあるだけで。どの状況にも、ある程度は対応できる手札があるだけなんだよ。使わないに越したことは無いんだろうけど。


 使わないといけない状況になった時が問題だからな。その選択肢しかないって状況になった場合、絶対に取らないといけないからな。無いのが一番問題だろう。悩むんだろうが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ