412話 10/22 マット来店
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今思えば、店頭で試飲なんかをやらないでよく売れたよな。その辺の指示をするのをすっかりと忘れていたんだ。やった方が良かったんだろうな。過ぎたことは仕方がないとして。
結果論で言えば、試飲は無くても良かったわけなんだがね? 2日目で完売ってどういうことだよって話だもんな。流石の立地だ。大通り沿いは伊達ではないと言う事なのか。
魔法屋をやっていればとは思うが、そうなると新しい魔法を作ったりする時間も無かっただろうからな。これで良いのかもしれない。客はその内増えていくさ。心配しなくてもどんどんと来てくれるだろうと思うからな。本当はクランで教え合って欲しい所なんだけどな。
クラン内で宣伝をしてくれた方が絶対に良いと思うんだよね。競争率は高くなるんだけど、仕方がないというか。確実に使えるという保証はないから仕方がないんだろうけどな。
もうちょっとだけ、お客が増えてくれれば良いんだけどな。もうちょっと増えてくれると凄く良いんだよね。完売が見えてくるからさ。大量買い無しに完売が見えてくるんだ。
目標でもあるんだよ。完売してくれれば、半人前を脱却できるかなって思っている。まだまだ半人前なんだよ。クライヴ君はいつも完売しているのにな。クライヴ君の魔法が残る様な事になる方が問題な訳なんだけど。4つしか無いんだから、売り切れてくれないとね。
流石に相性があるだろうから、売り切れない時もあるんだろうけども。そこは仕方がないかなって。3日も売れ残るなんてことにはならないだろうしな。どんどんと買ってくれることを願っている。
ただ、どうしても12月にならないと完売しないんだよな。普通の雷属性の魔法が売れ残るから。ノイジーバードの季節になってくれないと雷属性の魔法が売れないんだよ。どうしても属性相性的にはノイジーバード相手になるからな。麻痺魔法の様にはいかないんだよ。
無理やり売る方法はあるんだけどな? 絶対に売れる様になるのかと言われると怪しい所なんだけど、売れる様にする方法はある。重ねがけをしてしまえば良いんだよ。麻痺魔法にしてしまえば売れるとは思っている。それをする意味があるのかと言う事になってくるんだけどな?
要は、12月まで待って売れば得をするわけだ。魔法の作成個数に限界があるんだから、無理に麻痺魔法にする必要がないんだよな。急いで売る意味があるのかどうかだ。私は無いと思っているんだよ。急いだって結局は売ることになるんだからな。
だから、焦っていないんだよ。麻痺魔法にするつもりはない。ノイジーバードの魔法でもする意味はないかなって思っている。雷属性の魔法として使ってみて貰って、感想が欲しいからな。
使用感は全然違うと思うんだよね。そもそもの趣旨が全然違うんだから当然の話ではあるんだけども。威力か効果か、それが魔法のメインになる場所だからな。違っていて当然なんだよ。
サンプルは沢山あるから、後は使ってくれれば良いわけなんだが、12月まで待たないといけない。12月は個人的に一番嫌いな時期だ。あの五月蠅いのが本当に嫌いなんだよ。
都市の中に居ても五月蠅いからな。騒音レベルの問題なんだよね。騒音が空を飛ぶんだから、面倒この上ないんだよな。都市の上空で鳴かれたら本当に切れそうになるくらいには五月蠅い。都市上空のノイジーバードについては、魔法兵が撃ち落とすんだけど。
冒険者が手を出さないともいうんだけどな? 手を出しても赤字になるんだから仕方がないだろう? 普通の討伐では、地上に降りてきているノイジーバードを狙うんだよ。飛んでいる状態のノイジーバードを狙う事は殆どない。だって、死体が回収できないんだから。
都市上空で落とした場合、誰が落としたのかが解らなくなる。そして、何処に落ちるのかも解らない。当然ながら、拾ったもの勝ちになるんだよ。拾ったらどうするのか。冒険者ギルドに売りに行くか、他のクランに売ってしまうかになるんだよ。
冒険者ギルド1択ではない理由は、並ばないといけないからだな。ノイジーバードの報酬は欲しい。だが、1匹で並ぶのも馬鹿げている。だから今並んでいるクランにちょっと値引きして売った方が得だろう? 時間は有限なんだから。
再び探しに行けるから、売った側もwin。手間なくちょっとでも金になる分、買った側もwin。両者が得をしている状態なんだよな。だからそういう事が起こり得るんだよ。都市のどこでも、ノイジーバードが落ちてきているんだからな。
貴族街に落ちていることもあるんだよな。当然ながら、処分する訳なんだが。貴族街に落ちたものについては、平民が触れるものではない。平民が貴族街に入ったら、殺される可能性もあるんだから。
じゃあどうしているのかと言えば、見かけたら貴族街の外に捨てに行くんだよ。……悪い話、貴族は平民の事を何とも思っていないんだよな。だから、平民街に普通に捨てていく。それを拾うのも有りなんだよな。だからノイジーバードを拾う奴が多くいるんだけど。
大抵は第1スラムと第2スラムの人間だ。良い金稼ぎになるんだよな。放っておいても腐るだけなんだから、処理してもらった方が良いのは確かなんだけども。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「こんにちは。また来ました。魔法が合ってくれたので良かったです。まあ、使う魔法は選ばないといけないかなって思いましたけど。とりあえず癖は大丈夫でしたね」
「そうなのか。それは良かった。それで、何方の魔法が合ったんだ? 私の魔法も弟子の魔法も買っていっただろう? 何方が合っていたんだ?」
「店主さんの魔法の方ですね。お弟子さんの魔法はちょっと、微妙に合っていないという結果になりました。残念ですが、私が買うのは店主さんの魔法だけですね」
「そうなのか。まあ使える魔法があるだけでも良かったよ。それで、魔法の使用感なんかはどうだった? 形を気にしていたようにも感じたが、使ってみた感じはどうだった? 違和感などは無かったのかどうかだな。使いにくい魔法では無いとは思うんだが」
「そうですね。形は問題にならないかなって思いました。問題があるとするとそれ以外の所かなって感じですね。使ってみた感じだと、あの雷魔法は、余り好みでは無かったんですよね」
「ああ、この店のおススメの魔法か。それが好みでは無かったと、そういう事なんだな?」
「はい。端的に言って強すぎるんですよね。あそこまで強いと、前衛の練習にもならないんですよ。こんなことを言ってはなんですけど、前衛もそれなりの苦労をしないと強くならないって言われているんですよね。あれだと前衛が楽すぎて、強くなれないんじゃないかなって」
「そういう事か。前衛が苦労した方が強くなれるというのは聞いたことがないが、そう考えている人もいると言う事なんだな? 強くなることを阻害していると」
「そう思えるんですよね。確かに前衛が楽になるのは良い事なんですけど、強くなってもらわないと、怪我の心配もそうですけど、ただでさえ少なくなった人数が、もっと少なくなるのは避けておきたいんですよね。一時的には、この魔法で被害は減らせるんでしょうけど」
「恒久的に減らせるわけではないと。その考え方であれば、確かにその通りだな。戦線離脱をする人を減らせるのは確かだが、強くなるのかと言われると解らない所がある」
「なので、普通の魔法の方を買わせてもらおうかなって。癖が合わないって事では無かったので、使っていきたいとは思うんですけど、おススメされた雷魔法は違うんじゃないかなって思うんですよね。我が儘ですが、それが僕の感想になります。なので、普通の魔法を買っていきたいです」
「好みは人によって違うからな。どんな選択でも有りだとは思う。私がとやかく言う事ではないな。私としては使ってもらえればそれでいいからな」
「ありがとうございます。他の魔法は大丈夫そうだと思うので、そっちを少しだけ買っていこうかなと。とりあえず、今回はこれだけ買っていきます」
「ああ、そうか。クライヴ君、会計だ」
「はい。中銀貨4枚になります。……丁度頂きました」
「毎度どうも。またどうぞ」
行ったか。まあ、好みに合わないというのはしょうがない事なんだよ。こればかりはどうしようもない。ただ、苦労をしないと強くなれないというのは初めて聞いたな。経験値が貰えないという訳ではないとは思うんだが。経験値システムなのかは知らないが。
そういう考えもあると言う事なんだろう。色々な考えがあっても良いとは思う。これでないといけないというのは、視野が狭い。正解が何処にあるのかが解らないんだからな。正解が見つかる事はあるんだろうか。明確な数値で表せる事が出来るんだろうか。




