403話 10/21 ドナルド来店
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どうしても魔法屋に人を流してもらいたい。どうするべきなんだろうな。教会で周知してもらった方が良いのかもしれない。魔法使いに成れても厳しいかもしれないと言ってもらわないといけないのか。
厳しいのは本当の話だ。魔法が少ないんだからな。自分で魔法を作れるのであれば、話は変わってくるんだが、殆どのクランに所属している魔法使いは自分で魔法を作れない。
多分だが、大規模クランでも一部、元貴族が所属したことがあるクランだけだと思うんだよな。自前で調達できるのであれば、活動にも支障は出ないからな。
教会と交渉してみるしか無いんだろうか。交渉の余地はあると思われる。子供たちに伝える方法があれば問題無いとは思うんだよな。魔法屋になってみたいと思う子供もいるかもしれない。戦闘が苦手な子供だって居るだろうからな。慣れでどうにでもなるとは思うんだが。
魔法使いの仕事は魔法を使う事にある。その魔法が無いとなると、仕事が出来ないんだよな。それを子供に説いてどうなるのかだよな。聞く耳をもってくれるのか。私の説得では無理な気がする。
説得力がある演説でもやらないといけないだろうからな。そんな事は出来ない。やった経験が無いからな。もしかしたら、素晴らしい演説が出来るかもしれないが、そんな才能は望み薄だ。会社のプレゼンよりも難しいんだぞ。子供相手にやらないといけないんだからな。
そもそもだ。魔法使いを諦めろというんだ。子供が反発しない訳がないよな。魔法使いになって、大活躍する未来が見えている子供の夢をぶち壊すんだからさ。
それが現実だとしてもだ。難しいだろうと思っている。短期間の演説よりも、長期間の説得の方がまだ確率は高そうに感じるな。教会の人に説得を任せよう。向き不向きはあるものだからな。
魔法屋も良い職業なんだがなあ。安全だし、ある程度は儲かるんだからな。クライヴ君の給金を上げようか迷っている所ではあるんだが、どの位が適正なんだろうか。5日分の成果を給金としているが、15日分でも良い様な気がしているんだよな。
ただ、魔法の作り方を教えるという行為が、どの位の値段になるのかという事なんだよ。魔法の作り方は、基本的には秘密扱いだからな。貴族は貴族院で教えられるが、平民にとっては技術だ。
それを安売りした方が良いのか、高く売る方が良いのか。その判断は難しい。雇用側と被雇用側の利害の一致が無ければならないのは解っているんだが、技術を安く買い叩かれるのは、違う気がしているんだよな。高く有って欲しいと思っている。
だから魔法屋をやる人が少ないんだろうけどな。独立資金を貯められないんだから、仕方がないだろう? 店を改築したりするには、どうしても大金貨まで欲しくなる。
借りる程度の事であれば、何とかなるんだろうけど、それだと適した店にならない可能性もあるんだよな。飯屋の敷地で魔法屋をやるのは無理があるからな。
何をするにしても金。独立してしてからも、結局は魔法屋をやりたいという子供を集めるために、教会に寄付をすると。金が必要だ。それも多額の金がな。中途半端な事をやっていては駄目なんだよ。
何をするにしても金が付きまとう。それは仕方がない事ではあるんだ。前世でもそれは一緒だったからな。金は持っている奴の所に集まっていく。そういう風になっているんだよ。どんな社会でも、その辺は変わらないんだろうな。持っている奴が更に持つようになるんだよ。
私は持っている方だと思っているがね。お金が集まってくる側だと思っている。魔法屋の店長もそうなんだが、携行食屋の店長が正にそれだな。金が集まってくるだろう。
魔法屋は魔力に縛られているが、携行食屋はそうではない。人数を増やせば、収入が上がっていく。当然ながら、魔法屋よりも儲かるんだよ。魔力は関係ないからな。
その分投資した金額も大きいんだけども。回収するには3年から5年は必要だと思う。だが、それだけなんだよ。真似されてもある程度の収入は見込める訳だ。
魔法屋も大きくなれば、収入は増えるんだろうがまだまだだからな。2人で回している分にはまだまだだ。責めて10人。欲を言えば30人くらいで回したい。その位の人数が欲しい。
先は長いんだがね。まずは魔法屋で働いてくれるように、教会で洗脳してもらわなければ。洗脳で正しいよ。そうでもしないと、従業員は増えないだろうからな。
無垢な子供を騙すわけではない。魔法屋だって十分に儲かると教えてやってくれれば良いんだ。危険なんてなくとも儲かるんだと。それで魔法屋に来てくれる子供が増えれば万々歳だな。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「おう店主。また来たぜ。良い魔法だったじゃないか。大当たりだったぜ。特にあの雷魔法な。あれは良いな。属性的にどうなんだって思っていたんだが、あそこまで効果が凄いと関係なくなるのな」
「関係ないわけでは無いんだろうが、効果は効果だからな。属性はあくまでも威力の部分に引っかかってくるんだと思っている。あれは効果が主になる魔法だ。属性はそこまでなんだよ」
「理屈は解らねえが良い魔法だったぜ。当てにしてなかったんだけどなあ。普通に使えたどころか、他の魔法よりも良い点しか無かったんだよ。いやほんとに」
「魔法が褒められると嬉しいな。それと、弟子の魔法を買って言っただろう? どっちの相性が良かったんだ? 今日は弟子の魔法は既に売れてしまって無いんだが」
「ああ、俺が合ったのは店主の魔法だったな。弟子のは、ちょっとな? 思いっきり駄目だったぜ。まあ珍しい事でも無いんだけどな。運ってのはあるんだ。どっちかだけでも相性が良かったんだから、十分に運が良いとは思うぞ? 2つしか無かったんだから、両方外れって事もあっただろうからな」
「そうだな。両方合わない事もあるんだから、喜ぶべきだろうな。それと、前回話していた件で聞きたいことがあるんだが、今回の魔物の発生が小規模だって話をしていたよな? それは確信に変わったかどうかを聞きたかったんだ。ドナルドだっただろう? 群れの大きさの話をしたのは」
「あ? あー、そうだったか? 覚えてねえな。だが、例年よりも小規模だってのは本当の話だと思うぞ。いつも以上に少ない。この時期だとあと2割くらいは多いはずなんだよな」
「2割って言うと、相当な数に聞こえるんだが、前回は誤差の範囲だと言っていたと思うんだがな。それが変わってきたという事なのか? 魔法を作るためにも基準が欲しいんだが」
「前回は誤差の範囲って言ってたのか。今回の魔物の数を考えると、どうも本格的に今年はウルフが少ない。そうなると、ワイルドボアの増加もゴブリンの増加も早い段階で終息に向かうだろうな」
「それは、少し拙いのか? いや、魔法屋にとって拙いという訳では無いんだが、新規の顧客の獲得にはマイナスだな。中央通りが広く使えるのであれば、こっちに逃げてくる魔法使いも少なくなるだろうし。それで、何時頃終わると見ているんだ?」
「何時頃か。そうだな。10月の25日頃だと思うんだがな。そこから一気に数が減って、11月になる前には、元の数に戻っちまうと思うな。例年はもう少し長いんだが」
「そうか。それは残念と言うか、冒険者にとっても辛いと言うか。稼ぎ時が少ないのは頂けないだろうな。魔物の数が少ないという事は、それだけ稼ぎが少なくなるという事だろう? 貯えや何かはちゃんとあるんだよな? クランの規模にも因るんだろうが」
「小規模なクラン程貯えが無いからな。でもまあ、小規模の所は大丈夫だろう。十分狩れている筈だぜ? 中規模クラスが一番割を食うんだよな。俺らの所もそうだからよ。まあ、何とかなるけどな。12月になれば美味しい仕事が待っているんだからよ。今回はこれだけ買っていくわ」
「12月となると、ノイジーバードか。なるほどな。そこで稼ぐわけか。特に魔法使いが重要になってくるだろうからな。クライヴ君、会計だ」
「はい。中銀貨6枚になります。……丁度頂きました」
「毎度どうも。またどうぞ」
行ったか。ノイジーバードは、確かに美味しいかもしれないな。依頼料が高くなるのも頷ける。それ程に五月蠅いんだよ。貴族街に居ても五月蠅かったからな。稼ぐ当てがあるのであれば、何もいうことは無いな。だが、魔物の増加の終息が早まるのか。




