表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

397/464

398話 10/20 今日の携行食屋の売れ行きは

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 店の方は客が来なくなり、昼飯を食って魔法を作っている所だ。いつも通りだな。いつもと違うのは、これから1つの魔法を重ねがけ出来るのか試すという所だろう。出来るとは思っている。


 出来なければそれまでなんだが、出来ないはずがないと確信しているんだよ。あれだけの精神干渉があったんだからな。何かは知らないが、私は精霊が何かやったのではないかと思っている。


 流石に神が何かしらしたとは考えにくい。神は傍観者であるべきだ。大局には関わって来るかもしれないが、こんな局所的に関わって来るとは思えない。神なんて信じていないんだけどな。


 精霊なら可能性はあると思うんだよな。過去にもそういう事があったんじゃないかなとは思ったんだよ。どう考えても精霊語を読めるのがおかしいと思っていたんだ。


 だってそうだろう? 幾ら天才でも、1から違う文章を読めるのかって話になってくる。発音も解らない、意味も解らない。そんな言語をどうやって使い始めたのか、これが全くわからなかったんだよ。


 精霊に誘導されていたのであれば、解らないでもない。もしかしたら、精霊の言葉も聞いたのかもしれない。そんな劇物案件だと思うんだが、どうだろうか。間違っていないとは思うんだ。


 結局は精霊の思うとおりに事が運んでいるのではないか。そう思えてくるんだけど、まあ、大丈夫だろうとは思う。精霊を呼び出そうとしなければ、大丈夫のはずだ。精霊を呼び出しても碌な事にならないと思うからな。友好的であるとは限らないからなあ。


 精霊の立ち位置が今一つ掴み切れていない。よくある話だと、自然の代弁者と言うか、そういう立ち位置に居ることが多い様な気がする。前世基準の話ではあるけどもな。


 精霊信仰的なものが無いとは言わない。そういう宗教もあるらしいからな。私たちの国は6神教を信じている人が大半な訳だが、国が違えば宗教も違うという話は大いにあり得ることだ。


 どうしたいのか。何がしたいのか。全くわからない訳なんだが、気が付けるという事は、何とかなるという事でもある。妙に自信が出てきたときは疑った方が良いんだろうな。


 さて、とりあえず重ねがけをする魔法以外は作った訳なんだが、ここからどうするのかの問題があるんだよな。どのようにして重ねるのか。その方法を考えないといけない。


 同じ魔法を書くか、違う魔法を書くかだが、それは同じ魔法を書くのが正解だと思っている。違う魔法を書いたら、混ざって変な魔法になりかねない。純粋に強化する方針で良いと思っている。


 では、表面に書くのか、裏面に書くのかだ。これも確信めいたものがあるんだが、裏面に書くのが正解だと思うんだよな。なんとなくそういう気がしている。誘導された時にそう認識させられたんだろうと思っているんだが、どうなのだろうな。


 表面でも失敗はしないと思っているんだが、裏面と比べると効果が薄れる様な気がしている。何故なのかは解らない。それが正解だとは思えないだけなんだ。感覚的なものなんだよな。


 だから、裏面に同じ魔法を書くのが正解だと思うんだよ。そうしたらどうなるのか。成功はするんだろうが、詳しい所は解らないんだよな。やってみない事には全く解らない。2倍にはならないだろうとは思う。倍々で進んで行ったら、明らかに中級魔法を超えていくからだな。


 どの位強化されるのか、楽しみではある。魔法の限界を調べるいい機会だと思っている。出来れば強い魔法になってくれると有難い。中級並みに強くなってくれると心強い。


 売りになる魔法がまた1つ増えるという事だからな。絶対的な強さをとまでは考えていないが、ある程度は強力になって欲しいと思っているんだ。その方が売れると思うからだな。


 売り先は、今の所候補は1つだけだがね。売り先があるというのは良い事だ。売れない魔法を作っても意味がないんだよ。在庫になるだけなんだからな。ともかく今は売れてくれることを考えた方が良い。絶対に売れてくれるという魔法が出来れば最高だな。


 まあ、値段は上げるけどな。当然だろう? 儲けるチャンスなんだから、それを掴まないのは勿体ない。儲けることが最優先だ。寄付金の入手が優先される。弟子は何人も欲しいからな。流石にクライヴ君だけでは店の運営的に問題になってくるんだよな。


 魔法の回数はとやかく言わない。1回で無ければ良いと思っている。流石に1回は止めて欲しい。クライヴ君ですら2回なんだから。2回の人員が増えてもそこまで嬉しくは無いんだけどな。


 それでも居ないよりはマシなんだよ。作れる魔法の数が売り上げに直結するんだからな。作成時間を考えても、全体で考えるべきなんだろうな。何人雇っても作成時間的にはそこまで変わらない。


 だってそうだろう? 慣れてくれば、話は変わってくるんだが、場所と時間は一緒なんだから。その分弟子を抱え込めるという訳だな。優秀な弟子が多い方が得なのには変わりはないんだが。


カランカラン


「いらっしゃ……ああ、携行食屋からか。どうした? もう店じまいにするのか? 時間的には余裕があるとは思うんだが、まあそれはそちらに任せたからな。結果はどうだった?」


「はい。こちらが本日の余りになりますが、12400食くらいは売れました。小金貨3枚以上の売上ですね。初めてなのでもっと売れない事を想定していたんですが、思いのほか売れまして」


「そんなに売れたのか。それは想定を超えてきたな。始めは1000食ほど売れてくれれば上々だと思っていたんだが、思いのほか客が入ったな。それだけの売り上げがあるのであれば、色々と出来るし、資金の回収も簡単になるだろうな。大量に買っていった客は居たか?」


「いえ、どのお客さんも100食程度買われただけですね。本当にお試しで買ってもらったという感じです。ですが、思いのほかお客さんが来まして。こんなにくるものなんですか?」


「いや、普通はこんなには来ないと思う。恐らくだが、これでも少ない方だと思うぞ。何せ雨が降っているんだからな。晴れていたらもっと来ていた可能性は十分にある」


 100人以上の客が来たという事なんだから凄いよな。これで魔法屋を大通りに面した所でやっていたら、こんな苦労はしなくても良かったんじゃないかと思えてきてならないんだが。


 過ぎてしまったことは仕方がない。これまで通り、ここでゆっくりと魔法屋をしていくしか無いんだよな。場所は変えられない。流石に無理だ。資金的に余裕がある訳でも無いんだから。移動するくらいの金が無いとは言わないけどな。まだもう少しお金は残っている。


 それをどう使うのかだよな。正直な所、魔法屋よりも携行食屋の方が儲かっているんだよな。投資をするのであれば、そっちに投資をした方が賢いだろうと思っている。回収できる見込みが、携行食屋にはあるんだからな。言っていて悲しくなってくるんだけども。


「とりあえずは、今のまま経営を行ってくれ。何か足りないものがあれば買い足してくれても構わない。必要な物については買ってくれても問題無いからな」


「足りないのは壷ですね。今回来てくれたお客さん全員が壷を持っていなかったので、店にある壷の殆どが無くなりました。なので、今から買い足しに行く事になっています」


「ああ、壷か。それは足りなくなるだろうな。予想していた客数を軽く超えて行ったからな。当分は大丈夫だろうと思って買っておいた壷だが、まさか買い足すことになるとは」


「今日よりも明日の方が来る人が多いと考えると、壷は沢山買っておいても良いのかなと思いまして。早めに店を閉めて買いに行こうとなったんです。それに十分売れたんじゃないかなと思っているんですが、どうでしょうか? 明日はもっと売れる可能性があるんですよね?」


「売れる可能性は高いだろうな。晴れと雨では客の数が違うだろうからな。壷も多めに買っておいてくれ。多分だが、近々完売するだろうとは思うんだ。そうしたらまた指示を出す」


「解りました。大体この時間か、もう少し後の時間に店を閉めようと思いますので」


「それでいい。今日の様に、残ったら全部こっちに持ってきてくれ。教会に寄付しに行ってくる。日持ちはしないからな。それと濡らすなとも伝えているか? 濡らすのは絶対に駄目なんだが」


「はい。絶対に濡らすなと言明しています。買っていかれた方のどの位が守っているのかは知りませんけど、しっかりと伝えてはありますので」


 うんうん。それはしっかりと伝えないといけないことだからな。濡れると直ぐに腐ると思われる。湿気を取り除く何かを入れておきたいくらいなんだから。そんなものがあるのかという話なんだが。


 乾燥剤なんてものは無いんだからな。粉自体が乾燥剤と言うか、吸湿材になるんだよな。それ以上の性能の物を用意しないといけないんだろうが、そんな便利な物はない。魔道具ならあるかもしれないが、それだともっと高くなってしまうからな。


 しかし、大通りに面したことによって、十分な結果が出ている様で何よりだな。こういう事であれば、魔法屋も大通りに面しておけば。今更ではあるがね。言っても仕方がない事ではあるんだよな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ