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貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


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391話 10/20 グレン来店

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 朝飯を食ってきて魔法を並べる。ここまでが完全なルーティーン。店は暫く開けっ放しにしてあるが、客は来ない。そこまで有名じゃないから仕方がない事ではあるんだけどな。


 有名店になるにはどうしたら良いのかだよな。難しい事ではあるんだが、地道に客数を増やしていくしかないんだろうな。徐々にだが、客も増えてきていることだし。良い傾向ではあるんだろうと思う。ネックは土属性の魔法なんだよな。これをどう捌けば良いのか。


 雷属性の魔法は、12月になったら売れるからさ。それまでの辛抱なんだよ。長くは掛からないだろうと思っている。12月までは後40日くらいしか無いんだから。


 手っ取り早く魔法を売りたいのであれば、どうするべきなんだろうか。無茶なのは解っているんだけど、なるべく早くに完売したい。そこを目標にしている訳なんだが、中々な。


 直ぐには難しい。どうしても土属性の魔法と雷属性の魔法が余ってしまう。他の属性なら売れるとは思うんだけどな。属性を変える事は出来ないし、今更ではあるんだけども。


 ……魔法に魔法を重ねるという事は出来るんだろうか。魔法化させるだろう? それに追加して魔法を書いてやれば、魔法の重ねがけが出来るんじゃないか。どう思う? 出来なくはないかもしれないと思うんだが、どうだろうか。魔法の重ねがけをするメリットがあるのかどうかなんだけど。


 強い魔法を作りたいとする。そうしたら、重ねがけは凄く強くなりそうな気がするんだが、初級魔法以上の威力が必要ですかという事になってくるんだよな。威力に関してだが。


 単純に倍になるのであれば、要らない。2つ魔法を用意すれば良いだけだからな。かかる費用も同じだろうし、特段必要になるとも思えないんだよな。


 倍以上になるのであれば、何かしらの使い道はあるのかもしれない。使い道を探す方が面倒なんだが。何に対して使うのかという事が問題になってくるだろう。タイフーンウルフに使うのであれば、麻痺魔法を重ねがけする意味はあると思うんだが。


 そんなレアケースを追うのかって話になってくる。タイフーンウルフを狩っているクランはある。そこに売り込めば良いとは思うんだが、幾らで売るのかも問題になってくるだろうな。


 単純に倍値で良いのかという問題があるだろう? 効果次第な所があるんだが、どうするべきだろうか。実験をするのかどうか。それも考えないといけない。思い付いてしまったんだから。


 こういう閃きが大事なんだよな。効果があるのかどうか。それは解らない。解らないが、やらないという事は勿体ない。折角のアイディアなんだから、形にしておくのが良いんじゃないかと思うんだ。形にならなくても仕方が無いとは思えるんだけど。


 実験をするのであれば、麻痺魔法だろうな。今の所、それ以上に適正のある魔法が無いと思うんだよな。普通に使えば過剰な威力になるんだろうし。


 普通ではない使い方をするんだから、麻痺魔法1択になるだろう。問題があるとすれば、初級魔法1回分の魔力で大丈夫なのかという所があるんだけどな? その辺は試してみないと解らない。


 誰も試したことが無いんじゃなかろうか。試す価値はあると思う。麻痺魔法に限定する訳なんだがね? それ以外の魔法は威力が上がってもって感じだしな。現状で良いと思うんだよな。


 そして、重ねがけなんだが、何回までいけるんだろうか。それも考えないといけないと思うんだよな。2回までなのか、3回までなのか。それとも無限に出来るのか。その結果次第で、色々と常識が変わってきてしまうんだが、どうするべきか。


 中級魔法を超えることがあるのかにも注目したい。現状では中級魔法は中級の素材を使わないといけない。そして、初級魔法の5回分の魔力を消費する。それが常識なんだ。


 それを覆す何かがあるのかもしれない。使用魔力量は増えるのか。その他色々と検証してもらわないといけないだろう。協力してくれる人が居るのかどうか。それも考えないといけない。実験的に魔法を使ってくれというのは出来るだろうが、相手はタイフーンウルフなんだから。


 相手にしたくないというのはあるんだが、挑戦要件があるからな。ある程度大きなクランしか無理だという事なんだよ。5000人くらいは欲しいんじゃないかとは思うんだが。平均的と言うか、中央値辺りは2000人規模だと思うんだよな。それ以上のクランを探さないといけない。


カランカラン


「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」


「いらっしゃいませ!」


「また来させて貰ったよ。使った魔法が思ったよりも良かったんだ。僕が想像していたよりも良い魔法だったからさ。自信を持っていいと思うんだよね」


「そうか。それは何よりだった。どの魔法がってのは解らないが、弟子の魔法はどうだった? 私の魔法よりもそちらの方が気になっていてね。ちゃんと使えたのかが気になるんだ」


「ああ、そっちは駄目だったよ。いや、完全に駄目かと言われると難しいんだが、それでも書いてある通りにはいかなかった。よくある事ではあるんだけど、微妙に合っていないんだと思う」


 ん? 微妙に合っていない。そんな表現は初めてだったようにも感じるんだが、気のせいか? 相性に関しては良く解らない事もあるんだが、しかも初めてでは無いんだろう?


 グレンの魔力の色が若干特殊色なんじゃないか? ただ、合う魔法もあるんだろうから、そこまでの事では無いんだろうし、ちょっと解らんね。疑問には残ると言ったところか。


「微妙に合っていないというのが気になるが、完全に合っていないのとは違うんだよな? どう表現して良いのかが解らないが、詳しく話せるか?」


「とは言われても、困るんだよね。僕もよくある事だから放置しているんだけど、書いてある通りにはならないんだよ。数なんかが顕著に出てくるんだけど。でも使えないって訳じゃないんだ。威力はまあまああるし、魔法の方向も定まっているしね。ただ、気になるってだけだよ」


「なるほどな。書いてある通りにはならないが、明らかに合っていないという訳でもない、そんなところか。似ていると言えば似ているが、積極的に使う部類では無いと、そういう事なんだろうな。作っている側からしても良く解らない事なんだが」


 うーむ。結論、解らないと。ただ使いたいかと言われると、使いたくはないと。そんなところだろうな。無理に買ってもらわなくても良いんだけどな。クライヴ君の魔力の色は特殊じゃないから。


 私の魔法を買ってもらうのが一番いいんだろうな。特に何も言って来ないとなると、相性が会わなかったって事でも無いんだろうし。無色が駄目な色があるのかという疑問はあるんだが。


「まあ、はっきりと使えないってよりも質が悪いんだけどさ。消去法的にこの魔法しか無いってなった時に困るんだよね。選択肢に入る分、余計な事を考えないといけないからさ」


「ん? 選択肢には入るのか? 合わないと切り捨てる方向かと思っていたんだが。書いてある通りに魔法がならないんだろう? 候補になる方が不思議なんだが、なんでなんだ?」


「他の魔法と違って、全く使えないって訳じゃないからさ。ある程度は使えるんだよね。だから選択肢には入るんだよ。余程じゃないと使いたくは無いけどね。魔法の選択肢が無い時は買うかもねって感じだよ。微妙なのが一番扱いに困るんだよね」


「ああ、なんとなくだが理解は出来た。選択肢としては残す方向なんだな。てっきり完全に諦めるものだと思っていたからな。一応は買う候補になるのか」


「基本は買わないけどね。普通であれば買わない。非常時とかになったら解らないかなって所だろうと思うんだよ。非常時が来るのかどうかは知らないけどさ」


「全くだ。来てくれない方が有難いな。基本的に有事は起こらない方が良い。魔物被害も一定であれば、何とかなるだろうが、限度を超えてきた場合は困るな」


「そうなんだよね。毎年何かが起こるってのは止めて欲しい。普通が一番良いんだよね。普通に狩りが出来ればそれでいいんだよ。今日はこれくらいかな?」


「そうだな。クライヴ君、会計だ」


「はい。中銀貨6枚になります。……丁度頂きました」


「毎度どうも。またどうぞ」


 行ったか。まあ、有事にはなって欲しくないわな。人的要因にしても、魔物的要因にしても。平時が一番だ。魔物と普通に戦っている分には良いんだよな。


 本気で有事の事を考えたら、魔法屋なんて職業は無い方が良いんだがね。自前で作れた方が良いんだからな。教えたがらないとは思うけどな。稼ぎの方法を教える方が珍しいだろうさ。

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