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39話 9/12 威力に極振り、ギース来店

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 まずは下書きを元に色々と位置の割り出し作業をしなくては。この下書きは保存用だ。当然だが残しておかなければ忘れてしまうからな。それにコンパスも何も使わないで書いたものだから使い物にはならんのだよ。基礎の下書きだけだな。


 まずは円を書く。直径36cmと30cmの円を書く。2重円が今の所一番効率が良い。1重よりも効果が良くて、3重は2重とそれほど効果に変わりはない。


 そうして、内接する正方形を書くわけだが、それは簡単だからな。コンパスさえあれば難しいことは何もない。ささっと書いてしまうとしてだな。さあ、ここからが気合の入るところだ。


 文字の美しさが威力や範囲に直結するからな。なるべく丁寧に書き上げなければならない。丁寧に書かないと売れる魔法にならないからな。


 1度では難しいのは解っているが、試し打ちを出来る場所も無くなってしまったしな。誰かに頼んで試し打ちをしてもらわないといけない。


 それに売上金しか資金源が無くなってしまった以上、安易に実験という訳にもいかない。最低限売れるであろう金額の魔法で無ければならない訳だ。ぼろ儲けという訳にもいかない。


 利益は出しつつ、使い勝手のいい魔法にしなければならない訳だな。そんな魔法が在って良いのかと言われたら、あってもいいんだよ。威力に極振りした魔法が在っても良いと思わんか?


 魔法の使い勝手は使い手が決めることではあるが、何かに特化した魔法という物もあって良いとは思う訳だな。殲滅級の魔法が在っても良いはずなんだ。


 想定ではゴブリンなら確殺、ワイルドボアなら瀕死に持っていける威力だと思っている。問題は範囲な訳だが、それもまあ何とかなるだろう。


 後は効果時間だな。10分持てばいい方だろうが、持つかどうかは解らん。正直なところ、使ってみないことにはどうしようもない訳だな。


 さて、書けたぞ。渾身の出来という訳ではないが、とりあえずの雛型は完成した。今後はこれに色々と条件を付けて行ったりしながらの運用となっていくだろう。


 これでこの魔法が完成したわけでは無いが、威力に極振りをした魔法の完成形だとは思っている。これ以上威力を上げたければ、効果時間を犠牲にするか、追尾を止めるかしなければならない。


 それは残した方が良いだろう。兎に角これはこれで完成だと思われる。後は使ってみてもらってから、何かを調整していけばいいのではなかろうか。完成形を焦る必要はない。


 兎も角、これを魔水に浸す。これで勝手に魔法になってくれるんだから不思議なものだ。精霊が作っていると言われているが、本当のところはどうなのだろうな。


 どんな魔法になるのかは解らんが、とりあえず放置だ。放置しか出来ることが無い。魔水に浸してからはやることが無いんだ。数時間は放置しなければならない。


 気が付いたら魔法になっているというのがこの作成方法だからな。これ以外の方法があるのかは知らないが。一番初めに魔法を作ったものは何を想定してこんなものを作ったのか。


 さて、そろそろ店の方に出るか。早いものはそろそろ来る頃合いだ。今日も来るのかどうかは解らんがな。兎に角店に出て、考えをまとめながら店番をしているとしよう。


 店の方に入ると、既に客が居た。ギースだな。朝が早いんだな。一番近くの所から寄っていくという所なのかもしれない。次からも朝が早い方が良いのかもな。


「旦那。邪魔してやす」


「ああ、ゆっくりと見ていってくれ」


「ゆっくりとはできやせんがね。これからも回るところがあるんでさあ。魔法屋巡りってものは単純にここだけしか行かないとはいかんのでやす」


 まあそうだろうな。より合う魔法を探さなければならないだろうからな。毎日は無理でも、年に1度は何もない魔法屋にも出向くのだろうな。頻度はもっと高いのかもしれないが。


「そうか。まあ今は新しい魔法を構想中だ。そのうち並べるだろうが、試し打ちをしてくれるのなら助かる。ワイルドボアの改良版とレッドベアのものになるか」


「……ワイルドボアの改良は解りやすが、レッドベアの魔法は今までに作っておられませんでしたな? 何か理由があったんでやす?」


「単純に手が回っていなかったんだ。作成自体が特殊でな。研究の時間が無かったんだ」


 時間と金さえあれば、どれだけでも研究をしたんだがな。残念ながらタイムリミットが来てしまったんだ。まあ5つの魔法が物になってくれているおかげで魔法屋が出来ている訳なんだがな。


「そうなんでやすね。まあよござんしょ。試し打ちをさせてもらうときはお値段の方を考えてくれるとありがたいでやす」


「その辺は考えておく」


「ああ、そういえば、クランの魔法使いにも魔法の試し打ちをやってもらったのでやす。店主の魔力の色は少し特殊な色でやすねえ。万人受けするような魔力の色をしているのではないでやすかね?」


 ……やはりそうなのか。ジョージからの情報と照らし合わせてもそうとしか言いようがないんだよな。ただ、癖がないと絶妙に合う魔力の癖の者が居ないという事でもあるんだよな。


「やはりか? 今の所5人来て3人が再度来店しているんだ。それで5人と魔力があっている。それは確かにおかしいと感じていたんだ。試した人数はどうなんだ?」


「2人でやすねえ。となると、7人と魔力が既に合っていることが確認できているのでやす。これはそういう魔力の持ち主だという他ありますまい」


「癖のない魔力か。喜ぶべきか嘆くべきか」


「始めたばかりの魔法屋としては喜ぶべきでしょうな。何処かに属するとなれば嘆くべきでやしょうが。旦那は運の良い方だとは思いやすよ?」


 悩ましいところではあるが、確かに開店して間もない魔法屋の店主としてはありがたい話なのかもしれんが、合うものには合う魔力の方が良い場面も多くあるからな。


 初代としては良いのかもしれんがな。額面以上にはならないという事なんだろうな。仕方がないが。まあ魔法屋としては何とか成功しそうではあるからそれでいいが。

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