387話 10/19 45人目の客
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本格的に在庫が心配になって来たな。これで良いんだが。土属性と普通の雷属性は無くなっていないんだが、他の属性が殆どない。良い感じに売れてくれている。
在庫処分品みたいな扱いになっているが、季節が来たら売れるんだから、普通の雷属性の魔法は取っておかないといけない。土属性は、何時になったら売り切れるんだろうな?
まあ、暫くはこのままで良いんだよ。魔法が無くなる方が良いんだが、土属性の魔法が沢山売れる様な感じになると、それだけ作らないといけなくなるだろう? 作れる数には制限があるんだから、今の所はこのままで良いんだよな。今後の方針は今後に決めるんだよ。
さて、良い感じの時間になってきている訳なんだが、そろそろ魔法使いが帰り支度をする時間帯だ。新規の客が来る時間帯になる。いつもは見つけてくれるが、今日はどうだろうな?
まだ麻痺魔法が残っているから、対応は出来るぞ。クライヴ君の魔法は無くなってしまっているんだが、それはまあ、仕方がないという事で。新規の客はもう要らないレベルなんだと思う。
4つしか作れないからな。10人も客が居れば、十分に無くなる。その位はいるんじゃないか? 店の客自体は50人にも満たないんだが。100人くらいは客がついて欲しいと思っている。
毎日38個の魔法が出来るんだよな。私とクライブ君を合わせての数になる。1人当たり買っていくのが5つくらいだとしよう。そうすると、属性の偏りもあるだろうが7人くらいなら捌ける。
6日に1回魔法を買うとしてだな。そうすると42人の客が居れば、毎日完売するという事になってくるんだ。安全を見ておくと、それの倍、84人だな。切りよく100人と、こういうことになる。
完売が近いのは良い事だよな。客層が魔法使い限定だから、どうしても総量が少ないんだけど、それでも魔法使いだけでも1万人は超えているだろう。十分な数だよな。
とりあえずの人数だけどな。弟子が増えると変わってくるから、魔法使いにはどんどんと見つけて貰いたいと思っている。認知度が高くなればなるほど良いんだからな。
客が増えると、利益が増えるって訳にはいかないのが魔法屋なんだけどな。1日に中銀貨38枚が限界ラインだ。早い所、良い感じの弟子を雇えないと厳しい。
作れる魔法の数が10個以上の人が5人くらいは欲しい。贅沢をいうつもりは無いんだが、クライヴ君クラスを10人雇っても40個だからな。質もある程度は必要になってくると思っている。
まあ、選んでも仕方がないから、受け入れるんだけどな? もうちょっと多くの魔法を作れる人が来て欲しいってのは願望でしかない。教会の寄付金がどの位積み上がっているのかだよな。
2つの教会に関しては、結構な額が貯まっていると思うんだけどな。他の魔法屋と被っていたら、競争になるんだが、被って無い事を祈るしかないんだよ。こればかりは運だからな。
正直な話、魔法屋よりも教会の方が多いんだから、当たりを引くのもそこまで難しくは無いとは思うんだけどな? 私の運が悪くなければなんだが。教会側に魔力持ちが居ない場合もあるからな。その場合はどうやっても魔法屋には就職できないんだけどな?
魔力がある事は最低条件なんだよ。正直な話、1回しか使えない魔法使いも居るには居るんだが、大抵前衛をやっているんだよな。魔法使いとしては使えないだろう?
1回魔法を使ったら後はお荷物とか、あり得んだろう? そんな事になるくらいなら前衛でもやっていろとなるのが普通だ。魔法使いは諦めろという事なんだよな。
そして、そんな奴は魔法屋にも要らない。2回でも人数が揃ってきたら要らない扱いされるのに、1回とか、魔法が2つしか作れないんだぞ? 私でも抱え込むのには躊躇するレベルだ。居ても居なくても変わらないと言った方が正しいかもしれないな。
欲を言えば、10回くらい魔法を使えてくれると嬉しいんだけどな。珍しいわけではないんだが、魔道具店とも競合するからな。どっちに流れていくのかは不明だ。教会次第だな。
なるべくなら、優秀な弟子を揃えたいとは思っている。作成回数が多い方が良いよな。作成時間が短くなるのが早いだろうから。作成時間は作った分だけ短くなると思っている。作れば作る程、慣れてきて、時間が短くなっていくだろう。その方が有難いんだよな。
望み通りにはならないだろうが。都合よく魔法の回数が多い弟子が回って来るとは思えない。教会の寄付金のトップをいかない限り、いい人材は回ってこないだろうな。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「おっと、こんな所にも魔法屋があったのか。魔法もまだまだ残っているし、試してみてもいいかもな。店主、魔法を見せて貰うが構わないな?」
「ああ、存分に見て行ってくれ。ただ、そうだな。ここの山とここの山は雷属性と土属性の魔法だ。使えるかどうかは狩場次第だな。それと名前とクラン名と狩場を教えてくれると助かる」
「あー、その属性が残ってるのか。じゃあ使えないな。俺の所のクランは平原で活動しているからな。クラン名は進軍の咆哮って所だ。俺の名前はトオルだな」
「そうか。平原だとこの魔法が一番良い魔法になる。平原の魔物であれば、どの魔物でも効果がある魔法なんだ。属性は雷属性なんだがな?」
「いや、雷属性を勧めんなよ。まあ見るけどよ。……ん? これはなんだ? 紐で縛ってあるが、解けって事だよな? 中身も見れないとか洒落にならないんだが」
「ああ、解いてもらっても構わない。今日は全て売れてしまったんだが、弟子の魔法もあるんだ。それを区別するために、紐で括ってある。戻すときは再度紐で括ってくれると助かる」
「ああ、そういう事か。混ぜる奴も居るからな。混ぜられると困るんだよなあ。売れない訳じゃないんだから混ぜるなよとは思うんだが、そんなの構わないって感じで混ぜちまう奴も居るんだよ。こっちが迷惑するってのを考えない奴が居るんだよなあ」
「店側が故意に混ぜるのか、客側が適当に置くから混ざるのかは解らんのだよ。店側がやっていたら、終わっているなとしか思わないがね。そんな事をしていたら信用が無くなってしまう」
「大抵は客側の問題だと思うぞ? そこの魔法を独占したい奴がやる事だな。外れを引いたら、二度と来たくないって思う奴も居るんだからよ。自分で引いてくれとは思うけどな」
「自分が引く危険性があるのに、そんな事をする奴が居るんだな。まあ、私の店ではある程度の対策は出来ているんだがね。故意にやられたら解らなくなる可能性もあるんだが」
「その内来るんじゃないか? しっかりと見張っておけば大丈夫だろうが、やばめの奴は居るからなあ。で、そんな事よりだ。この魔法なんだが、どういう事なんだ? 雷属性なのは解ったんだが、色々と変な所があるんだ。これで平原の魔物に効くのか?」
「ああ、自信作だと言っても良いな。ゴブリンでもワイルドボアでもウルフでも効くから安心して使ってくれ。その魔法は効果で敵を倒す事を目的とした魔法なんだ。属性が雷属性なのは、効果に引っ張られているからだな。威力的にはそんなに大したことは無いが、威力は重要じゃないんだよ」
「ほーん。まあ、使ってみない事には解らねえって事なんだな。解りにくい魔法もあるんだが、これは特に解りにくいな。使ってみてどうだったのかで決めるか。相性もあるだろうしな」
「そうだな。それはそうと、携行食は必要ないか? 明日から東の大通りで携行食屋を始めるんだが、その携行食がスープなんだよ。粉なんだが、お湯を注ぐとスープになるんだ。そういう商品なんだが、必要ないか? 必要であれば買って欲しいんだが」
「は? 店主は魔法屋の店主だろ? 何やってんだ? まあ、とりあえずは言っておくが。今回はこの魔法だけ貰って行くな。幾らになるんだ?」
「クライヴ君、会計だ」
「はい。中銀貨1枚になります。……丁度頂きました」
「毎度どうも。またどうぞ」
行ったか。言いたいことは解るが、携行食屋を始めたのは事実なんだよな。魔法屋の店主ではあるんだが、金が欲しいんだ。副業をしていくことに抵抗は無いからな。




