370話 10/17 41人目の客
OFUSE始めました。
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量産を開始して何時間か。かなりの数量が出来ているようだった。これなら期待も出来るな。どんどん作ってくれると助かるんだよ。売れる量が増えるって事だからな。
まあ、大規模クランに知って貰わないといけないんだけどな。その辺は抜かりはない。幟も用意して、メイン通りに隣接した所でお店をやるからな。今度は間違えない様にするぞ。
間違いは本当に問題だからな。立地がここまで影響するとは思ってもいなかったんだから。今度こそは繁盛させてみせる。売り切れを続出させたいと思っているんだよ。
消費者は多い予定だからな。魔法使い限定では無い分、売れると思うんだよ。美味しい食事が売れない訳がない。携行食も美味しい方が良いに決まっているからな。
どのくらい売れるのかは不明だが、結構な数を売り込めると予想している。とりあえず、2万食は作れる筈だから、それから売り上げと何やらを計算しつつ、運営していくことになると思う。
自信はある。干し肉だけの食事から解放されるんだから、売れない訳が無いと思っているんだよ。本当にどうして今までこのような携行食が無かったのかは知らないが。
というかだな。骨を煮込むことをしていないと言うのも変な話だ。……いや、そもそも骨を食べようとは思っていないから、当然なのかもしれないが。良い出汁が出るんだがな。
健康に良いのかどうかは知らない。その辺は解らない。だって、カルシウムだろ? 骨のイメージがそれなんだが。他の成分は、よく知らない。カルシウム100%で無い事は解っているんだが。
よく解らん成分が沢山含まれているんだろうと思う。そうしないと、旨味成分が出てくるわけがないんだよな。カルシウム100%でそうなるのであれば、粉にして売れば良いんだからな。
カルシウムを粉にして売れば、大儲けできるだろう。骨がカルシウムだけで出来ているのであればな。カルシウムが美味しいと言う事になってしまうだろう? そんなはずは無いと思うんだよ。
詳しい事は、学者に聞かないと解らないんだろう。骨の成分なんて知らないのが普通だからな。でも、カルシウムを取れば骨が強くなると言われてきているんだから、カルシウムは知っているだろう?
基礎的な知識しか知らないからこうなる。転生に備えて、あらゆる知識を収集しておかなかったのが原因だな。まあ、普通は転生するなんて考えてもいないとは思うんだけどな。
普通の人間であれば、転生するなんて思ってもいないはずなんだよ。常識的に考えて、転生なんてあり得ないと思っていたからな。死んだらそこで終わりなんだよ。死後の世界も無いんだ。何も無くなって終わりなんだよ。私はそう思っていた。転生するとは思っていなかったんだよ。
しかしだな。この世界に転生したのは、本当に私だけなんだろうかという疑問は出てくるだろう? していないという確証は無いんだよ。していた痕跡も特に無いんだけどな。
何時代から来たかにも因るんだろうが、転生者がいるのであれば、もう少し色々と影響が出ていると思われる。平民だったから影響が少なかった? それは無いだろう。平民でもある程度はやれる。
何処までやれるのかは不明だが、ある程度は影響が出てくると思うんだけどな? それが見当たらないと言う事は、私だけなのか? 何故に私だけなのか。それも解らんのよな。
神様が勝手に決めた事なんだから。本当に神様がいるのかは解らないが、超常的な何かに転生させられたのは確かなんだから。運もあるんだろうとは思うが、どうなんだろうな。
ここが死後の世界だと言うのは、無理があるからな。科学が発展していない証拠があるんだから、死後の世界ではない。もっと科学が発展しているだろうからな。
魔法文明なんだよな。よくわからない事ではあるんだが、まあ、それは置いておくしかできない。考えたところで無駄にしかならないからな。考えても答えが出る訳では無いんだし。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「おおー。こんな所にもお店が。あたいも知らないお店が。いつの間に出来たんだろう? この道を通るのは久しぶりだから、結構前に出来ていても知らなかった可能性が高い」
「この店か? この店は9月の初めから営業をしているよ。まあ、客は少ないがね。魔法を見て行ってくれると助かるな。後は、名前と所属クランを教えてくれると助かる。客の名前と顔は覚えておきたいからな。それと、狩場も教えてくれると助かる」
「新しい店だったのか。それで流行ってないと。こんな所にあるんだから、ある意味当然では? 普通は大通りに面している筈。そして、あたいの名前はアリルソン。クランは死の芳香って所。狩場は平原でやっている。平原以外に行く気は無いかな」
「そうか。平原で狩りをしているのか。それならば、この魔法がおススメの魔法になるな。雷属性の魔法だが、平原の魔物には有効だと言う事が解っている。この店の売りになる魔法だ」
「へえ。そんな魔法があるんだ。でも紐で縛ってあるね。これはどういうことなの? 中身を見たいんだけど、解いても良いものだよね?」
「ああ、解いてくれても構わんが、読んだらちゃんとまた括っておいてくれ。そうしないと色々と問題が出てくるからな。というのも、何故に括ってあるのかと言うと、弟子の魔法と混ざらないためだ。混ざるのは問題だからな。因みに、その赤いのは弟子の魔法だ」
「成る程。それは一理ある。混ざるのは問題だから。試し打ちをするのにも、誰の魔法か解っていないと困る。次に買うときに困ることになるから。割と重要だと思う」
「だろう? だが、面倒なのがどうしてもな。何かいい案があれば、採用したいとは思うんだが、案があったら教えてくれ。案が良ければ採用するだろうからな」
「解った。……でも、不思議な魔法。形がこんなのは初めて。それに、この効果は? 良く解らない。でも、使えるのかな? 本当に? 威力が足りない様に感じるけど」
「大丈夫だ。使えることは実証されているからな。威力が低いのは仕方がないんだ。それは効果が主な魔法となっているんだ。効果で攻撃をする魔法だと思ってくれればいい」
「ふーん。とりあえずはこれを買ってみて、良ければ次も買うって事で。でも、他の種類も一応欲しい。んー、これも買っておきたい。必要なかったら、誰かにあげれば良いし」
「そうだな。そうしてくれると助かる。客は多い方が良いんだ。多ければ多い方が良いんだよ。店の経営状況が決して良いわけでは無いからな。さて、クライヴ君、会計だ」
「はい。中銀貨4枚になります。……丁度いただきました」
「毎度どうも。またどうぞ」
行ったか。まあ、売れてくれることは良い事だよな。売れないよりもずっといい。どんどんと売れてくれれば有難いんだよ。在庫は残らない方が嬉しいんだよな。
次も来てくれると嬉しいんだけど。合うか合わないかはその人次第なんだよな。相性もそうだが、気に入るかどうかは別の問題なんだ。気に入らなくても買う人はいるけどさ。




