362話 10/16 39人目の客
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それで、副業をするにあたって、何が必要なのかという事なんだが、発想が必要になってくるわけだな。誰もやっていないことをやらないと、業種が被るからな。それが中々難しい。
エロは過剰供給気味だし、飯屋は儲かるのかもしれないが、増えたり減ったりしているからな。その辺の塩梅がよくわからない。減る事の方が少ないんだが、減る事もあるんだよ。
飽和しているとは思うんだけどな。客が途切れない店になっているとは思うんだが、何故か店が潰れることもあるらしい。客が入れば、赤字を出さなければ大丈夫の筈なんだがな。
人を雇いすぎたのか、なんなのかは解らないが、飯屋は失敗のリスクもある。それ以上に、今、飯屋をしようと思うと、結構、遠くに作らないといけないんだよな。
飯屋をする場所がなあ。居抜きでは無理なんだよ。初期費用がかかる。建て直さないと近くには出来ないんだ。空いている所は、門の近くの方になってくるんだよ。
メイン通りに近いから、第3スラムと言ってもおかしくはないんだけど、人口の密集地ではない。そっちに行く前に、近くの店で済ませるのが普通だろうな。
前世の知識の料理があるだろうって? 場所を考えないといけない。中心地に近い場所であれば、多少、何とかなるだろうが、外側に向かっていく場所でそんな店を開いてもな。
作るのに手間がかかるという事は、値段が高くなるという事なんだよ。そうすると、外側に行けば行くほど売れなくなる。金を持っている者は、中心地に集まっているだろうからな。
手頃な空き店舗があれば、やっても良いとは思うが、まあ、そんなところの店屋は余程不味くない限りは潰れないからな。無駄になる可能性が高いんだよ。
出来れば、飯屋もしてみたい所ではあるんだがな。客単価が安くても、数が多いだろうからな。儲かるかどうかはさておいて、普通に生活していく分の金は手に入るだろうな。
ただ、寄付金を集めるという目的がある以上は、利益も考えないといけないんだけどな。大銀貨2,3枚は30日で稼ぎたいと思っている。その位無いと、寄付金には足りないんだよ。
その辺、携行食屋は、上手いことやれば儲けは出ると思うんだよな。良い感じの儲けになってくれると思うんだよ。需要は高いはずだ。失敗する可能性は低いと思っている。
そんな副業が沢山あれば良いんだが、如何せん思い付かない。全くない訳では無いんだけどな。私が思い付いていないだけで、何かはあるとは思うんだよ。何かが、ね。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「こんな所にも魔法屋があったのね。あたしも気にしたことが無かったけど、向こうにもあるのかしら? 一度探してみないといけないわね」
「東側には恐らく、私の店しか無いとは思うよ。メイン通りを外れた所に魔法屋が出来たという情報は無いからね。私の店も最近始めたばかりだが。頻繁に魔法屋が出来る訳では無いと思うからな」
「そうですわね。しかし、見に行ってみるのも、面白いものですわよ? 新しい発見があるかもしれませんもの。行かないという事は無いですわ。それでは、魔法を見させて貰いますわね」
「ああ、見て行ってくれ。それと、その括ってある紐だが、解いてもらっても構わないからな。弟子の魔法と区別を付けるために括ってあるだけだからな。ついでに、弟子の魔法は赤色だ」
「あら、そうですのね。ひと手間ありますが、良い工夫だと思いますわよ? 手間が無ければ、より良いのでしょうが、していないという事は、思い付いていないという事なのでしょう?」
「そういう事だな。いい案があれば、採用するぞ。区別が付けば良いだけだからな。それと、名前とクラン名を教えてくれ。客の名前と顔は一致させておきたいんだ。出来れば、狩場も頼む」
「あたしの名前ですわね。あたしはキム。クランは、大地の抱擁に所属しています。狩場は、平原ですわね。至って普通のクランだとは思いますわ」
「普通のクランか。それは良い事だな。普通未満のクランが沢山あるんだから、普通は良い事だぞ。それと、平原を狩場にしているのであれば、この魔法がおススメだ。雷属性だがな」
「見させて貰いますわね。……他の魔法もでしたが、この魔法もなのですね。形が特徴的なので、何か意味があるんでしょうが、生憎、使ったことが無いので、何とも評価がし難いですわ」
「それは、そうだろうな。この形をしているのは、私の店くらいだろうからな。他の魔法屋とは、作り方が違うんだよ。まあ、何通りか作り方がある訳なんだが、それらとは違うんだよ」
「魔法に何種類も作り方があるのですね。使いはしますが、作れはしませんので、余り気にしたことが無かったですけれど。こういった魔法もあるのですね」
作り方は秘密だ。商売道具だからな。作り方を知られると、魔法屋が成り立たなくなるからなあ。その辺は、気を付けないといけない部分だ。作り方を広めてしまっては困るんだよ。
だがまあ、なんだかんだと、最終的には漏れる気がしているけどな。いつの事になるのかは知らないが、最終的には漏れるだろうと思っている。うっかりと誰かが漏らして広がると思っている。
そうなると、魔法屋の需要が無くなる訳なんだが。良い事ではないな。私の魔法屋にも影響が出てくるからな。なるべくなら、影響が出ない方が良いんだけど、どうだろうな。
「そうですわね。とりあえず、これだけ買っていってみてから、ですわね。使ってみない事には、何も解りませんもの。相性がよくなければ、魔法を買う事もありませんからね」
「だろうな。とりあえずは、使ってみてくれ。継続して買ってくれると助かるな。クライヴ君、会計だ」
「はい。中銀貨2枚になります。……丁度いただきました」
「毎度どうも。またどうぞ」
行ったか。使ってくれると助かるんだよ。初めての魔法は、失敗の可能性も多いからな。私の魔法は、余程で無い限りは大丈夫だろうと思う訳なんだが。
何にせよ、客が増えてくれる分には、何も問題は無いな。どんどんと増えてくれると助かる。それだけ売れるという事だからな。売れないと困ってしまう。どんどんと来てくれ。




