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貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


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355話 10/15 38人目の客

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 先ほどメルクリアが帰ってきて、また煮込みの作業に入った。麦粉を入れたらどうなるのか。全体的に粉っぽくなるのと同時に、栄養も取れるようになるだろう。麦粉だしな。


 そう、麦粉なんだ。小麦、大麦、ライ麦、その他色々な麦が含まれている。分かれていないんだよ。仕方が無い事なのかもしれないが。その分、栄養価は高いだろうと思っている。


 麦の判別なんて、出来る訳がない。どうやって見分けるのかが解らない。小麦と大麦の大きさが違うのか、それとも別の何かが違うのか。それが解らないから、どうしようもないんだよ。


 そもそも、粉になっているから、そこから分ける事なんて、無理だと思うんだよ。粉になる前でも無理なのに、粉になっていたら、解らんとしか言いようがないんだ。


 まあ、良い様になるだろう。とりあえずは、粉を追加しておけば、多少粉っぽくはなると思われる。無理だったら、もっと粉を追加しないといけないんだが、他の粉って何がある?


 芋粉か? それとも豆粉か? それらも入れてしまっても良い気がするが、値段が上がってしまうのが難点か。保存が効くとは言え、限度があるだろうとは思うんだが。


 まあ、今回の実験が失敗したらだな。成功したら、それでいいんだ。これで大丈夫だろうとは思うけど、麦粉のコスト的には、大銅貨2枚程度が安牌になるんだろうな。


 沢山作れば、利益はでる。魔道具と魔石の代金を回収するくらいの利益は十分に出るんだよ。出ない方がおかしいって話だな。計算的に、大銅貨2枚で十分だろうと思う。


 1食分の量を決めないといけないな。大銅貨2枚で買えるのは、1食分だ。だからと言って、1食分を買っていく人が居るかと言われたら、居ないだろうな。本当に初めだけだ。


 基本的には、500食から出ていくと思われる。下手をすると1回で8000食分とかも出ていくだろうと思っている。その位は出ると思うぞ。大きなクランが買っていくのであればな。


 何処までのクランが買っていってくれるのかにも因るんだが、まあ、食事に拘るのは、大規模なクランになってくるだろうからな。粉を計量する道具も買わないといけないか。


 その辺りは、また今度だな。とりあえず、物が出来てから考えるとしてだ。出来たら量産の目途を考えて、人を雇わないといけないのか。それも面倒だが、やるしかないんだよな。


カランカラン


「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」


「いらっしゃいませ!」


「帰り道に魔法屋があるなんてな。魔法屋があることは、良い事だが、もう少し見つかりやすい場所に構えれば良かったのにな。流行っているようには、見えないんだが」


「その辺は、もう諦めたところだ。今更店を移動させる訳にもいかないしな。それと、流行りはしていないが、細々と客足が増えてきている。今の所、順調と言えるな」


「まあ、見つからない訳じゃないだろうからな。見つかりにくいだけで。普通は大通りに面して建てるもんだぜ? 普通じゃない事をやろうと思ったら、意外と普通じゃない事をしないといけないんだ。常識的にしていたら、難しいんじゃないか?」


「だろうな。常識的にやっていても難しいのは確かだろう。だが、魔法は常識的な範囲には収まっていないはずだ。少しだけ、特殊な作り方をしているからな」


「そうなのか? まあ、見てみないと解らないから、見させて貰うんだが。……ん? なんだこの紐は? 解いても良いんだよな? 駄目だって言われても解くんだがよ」


「ああ、解いてくれ。それは弟子の魔法と私の魔法が混ざらない様にしているだけなんだ。そうしないと、混ざるだろう? 混ざって困るのは、私もそうだが、魔法使いも困るだろう?」


「困るな。もの凄く困るな。混ぜられると、本当に訳が分からなくなるからな。使える奴同士で混ざっているのであれば、まあいいんだが、使えない奴と混ざると、もう信用が出来ねえ」


「そうだな。魔力の色が同じであれば、混ぜても大丈夫だろうとは思うが、基本的には、魔力の色は違うと思っていた方がいいからな。現に、私と弟子の魔力の色は違うしな」


「だろうな。見たところ、赤いのは1個しかないが、白いのは沢山ある。てことは、白いのが店主の魔法か? 弟子よりも沢山あるはずだろうからな」


「正解だな。まあ、私の方が長く作っているからな。数はどうしても多くなるのと、弟子の作成個数が少ないんだ。それもあって、私の魔法が多く有ると言う事になっている」


 その辺は、仕方がない部分ではあるんだよな。クライヴ君の魔力が少ないのが原因だからな。多ければ良かったんだろうが、それだったら、他の魔法屋に就職できた筈だからな。


「それと、名前とクラン名を教えて欲しい。客の名前と顔は一致させておきたいんだ。出来れば、狩場も教えてくれると助かる」


「名前か? 俺はケヴィン。クランは永久の安らぎをだ。有名どころじゃないから、知らないとは思うけどな。それと、狩場は平原になる。一番やりやすいからな」


「まあ、一番やりやすいのは、その通りだろうな。平原であるのであれば、この魔法がおススメだ。雷属性の魔法ではあるが、平原では、どの魔物にも使えるようになっている」


「へえ、そんな魔法があるのか。今まで聞いたこともない魔法だな。……本当に聞いたことがない、見たことがない魔法だな。本当に使えるのか?」


「まあ、使ってみて貰えば解る事なんだが、使えるぞ。今までの報告では、十分に使えている筈だからな。まあ、使えなかったら、それはそれで報告してもらえれば助かるんだが」


「なんだ? 作ってから日が浅いのか? 珍しいな。普通は魔法を作るのは、一緒の物を作るだろう? 普通の店だとそうなっているんだが、ここでは、そんな事は無いのか?」


「作ってから、日が浅いのは確かだな。実績は十分にあるんだが、それでも、相性の問題があるだろう? 何事も全てが上手くいく魔法は無いんだから。だから、使って思う事があったら言って欲しい」


「まあ、その位は、構わないがな。でも、使えているんだろう? それなら十分じゃねえのか? まあ、良いけどよ。とりあえずは、これと、これを買っていってみるか」


「クライヴ君、会計だ」


「はい。中銀貨2枚になります。……丁度頂きました」


「毎度どうも。またどうぞ」


 行ったか。新規の客は、どんどんと来てくれて構わんのだよ。どんどんと売れていってくれると助かるからな。まあ、難しい事ではあるんだろうが。


 なんにしても、とりあえずは売る事だ。完売を目指すことなんだよ。完売してくれると、大変有難いからな。収入的にも美味しいしな。どう頑張っても、中銀貨38枚を超えられないんだが。

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