349話 10/15 ゼリー状の何かが出来上がった
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さてと、お店の方に注力しましょうか。まあ、まだまだ客の来る時間帯では無いんだけどな。どの位で客が来るのかは、大体解っているんだ。早すぎても来ないんだよ。
そもそもの話、私の店が何時に開くのかというのを周知していないのが問題だとは思うんだけど、それ以前の問題だからあ。そもそも客が少ないんだよ。それはどうしようもない事なんだ。
まだまだ、見つけて貰わないといけない。どんどんと客が増えていかないといけない。そうしなければ、魔法屋としての売り上げが上がらないんだよ。どんどんと売れてくれて良いんだよ。
最高益で、中銀貨38枚になる予定なんだよな。全部売れていくことを想定すると。その位の利益は欲しい。1日38個以上を売らないといけない。他の店と並びたいのであればな。
大量買いを当てにしている状態では不味いんだよ。コンスタントに出ていく方が良いに決まっているからな。完売御礼が一番いいんだ。要らない魔法が残るのは、仕方が無いとは思うんだけどな。
「あのー。今良いですか? スープが出来て、何度か水が無くなったんですけど。とりあえず、来てもらっても良いですか? なんと言いますか、何かは出来ていたんですけど」
「ああ、今から行く。恐らくは、あれが出来たんだろうとは思うんだが、確認しない事には売れないからな。想定通りの物であってくれると良いんだが、想定外の物であった場合は、どうするか。まあ、一度見てみない事には、始まらないか」
出来たらしい。鍋の底に粉が沢山ある状態になってくれていると、一番いいんだよ。その状態にしたいんだからな。粉で売るんだ。量り売りになるだろうな。さて、状態は、どうだろう。
……こうなるのか。ブヨブヨとした塊が出来たんだが、これは、どうしたら良いんだ? これを売るのは、違う気がするな。多分だが、かなりカビが生えやすいと思うんだが。
ゼリー状の物になってしまった。ワイルドボアの骨に何かが含まれていたという事なんだろうが、どういう事なんだ? 予定では、粉になってくれる筈だったんだが。
「こうなりまして。何度も水を入れてみたんですが、変な物が出来上がるんですよ。これが何なのかは解らないんですけど、これを作りたかったんですか?」
「……いや、違うんだ。粉状になってくれる筈だったんだが、当てが外れてしまった。まあ、この状態でも成功だと言えば、成功だとは思うんだが、とりあえず、水を魔道具ではなく、井戸から汲んでくれ。そして、湯を沸かしてくれ」
「解りました。井戸の方へ行ってきます」
うーん。とりあえず、スープになるのかどうかの確認をしないといけないだろうな。問題なく出来ているのであれば、これがお湯に溶ける筈なんだよ。そして、スープが出来ると。
成分とかは解らんからなあ。何がこうなって、ブヨブヨしたゼリー状の物が出来上がるんだろうか。骨に水は含まれていないはずなんだが。
骨の基本はカルシウムなんじゃないのか? 詳しいことまでは知らないんだが、よくカルシウムを摂ると良いと言われているだろう? それ以外の成分が出てきているという事なんだろうか。
何故にこうなった。訳が解らん。とりあえずは、粉にしたいんだが、ゼリー状の成分が解らないと、どうしようもないのかもしれない。何かいい案は無いだろうか。
「井戸から水を汲んできました。早速お湯にしたいと思いますが、それでよかったですか? こちらの魔道具を使わせてもらいますけど」
「ああ、それでいい。お湯が出来たら、これがスープになるかの確認はしておきたい。多分、お湯に溶ける筈なんだが、そうならなければ、もう少し、考えないといけない」
とりあえず、お湯を沸かしてもらう。皿は幾つもあるからな。料理を作らないが、皿はあるんだ。必要になる事もあるだろうと思ってな。間食を入れる用に買ったんだが。
深皿で、スープが飲めたらそれでいい。スープになれば良いんだがな。ならなかった場合は、どうしたらいいんだろうか。それもやってみない事には解らない。
そんな訳で、お湯が沸いたので、ゼリー状のスープの素を深皿に入れて、お湯を注ぐ。そして、スプーンでかき混ぜて、完成だ。普通に水に溶けたな。何かは解らないが。
「さて、とりあえず、出来たな。飲んでみるか。……うん。美味い。いい感じのスープになるな。料理としては完成なんだが、携行食としては、失敗だな。どうしたものか」
「あの、私も飲んでみてもいいでしょうか?」
「ん? ああ、すまん。飲んでみてくれ。味の感想も聞かせてくれると助かる。と言うかだな。味見はしなかったのか? いい感じの味にはなっているとは思うが」
「……その、毒である場合が怖くて。それでも、美味しいのであれば、飲んでみたいと思います」
「毒か。毒では無いとは思うんだがな。毒であれば、肉も毒であるとは思うんだが、まあ、いいさ。死ななければ大丈夫だろう。死んだら、それまでだったという事だからな」
「で、では、頂きます。……あ、美味しい。塩と骨だけなのに」
「ああ、美味しいと思うだろう? これを携行食に出来れば良いと思っているんだ。出来るのであれば、腹持ちが良くなるようにしたいのと、これが粉になれば、成功だな」
「あの、麦粉を入れるのはどうでしょうか? 粉ですし、入れるとお腹の持ちも良くなります。もしかしたら、いい方向に進むかもしれません」
「麦粉か。考えたことも無かったな。商業ギルドに売っているか? 売っているのであれば、今から買ってきて欲しいんだが」
「商業ギルドに売っています。買ってきますか? どの位必要になりますか?」
「そうだな。とりあえず、籠に持てる分で頼む。荷車で行く必要はない。大量に買っても、使わなければ意味が無いからな。今から行ってきてくれ」
「解りました。行ってきます」
さてと、麦粉を入れてみることにしたんだが、どうだろうか。粉だからな。粉っぽくなるんじゃないかとは、確かに思う。その着眼点はとてもいいと思ったぞ。
私では出なかっただろうな。それで成功してくれれば、良いんだが。流石にゼリー状の物を売る訳にもいかないと思うんだよな。痛むのが早そうだし。それでも、長くは持たないとは思うが。




