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34話 9/11 魔法陣魔法の研究、同じ魔法は無いと思われる

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 看板を持っている。それだけで良いんだ。積み込みも何なりとしてくれる。レッドベアの皮紙と魔石インクがどう使えるのかに依るんだが、何とかなるような気がしているんだ。


 皮紙は基本的にはカットされていない。注文が入ってからカットするものなんだよ。そうでないとこれは有るけど、これは無いってパターンが多く有るからな。そこまで待たないがな。


 1時間くらいなものだ。魔石インクは早いんだけどな。既に作ってあるから。早く作らないと血が固まってしまうんだ。魔石を混ぜれば暫くは固まらないものになるんだけどな。


 何でかは知らん。そういうものなんだ。研究の結果なんだろうな。私には解らん世界だよ。私に出来ることは魔法陣の研究をすることくらいだ。その位が限界だろう。


 待てばいいだけなんだが、それでも長く感じるのは仕方がないことなんだよ。実際に長いのだからな。在庫を持てばそんな事はしなくても良いのだろうが、在庫を抱えるのもな。


 魔法ギルドも何時売れるのか解らないものをストックしておきたくは無いだろうからな。不定形を頼む人が多くいれば、それだけ定形の物が作られるという訳でもないしな。


 要はタイミングな訳だな。今回もレッドベアの皮紙を買うことにしたが、別にレッドベアの皮紙が余っていないと言っているわけではない。恐らくだが、出てくるのは在庫品だぞ。


 こういう機会でないと新しいものに挑戦をしようとは思わないだろうから、値打ち品を聞いただけだ。値段は変わらんのだよ。そんな事は重々承知で聞いているんだから。向こうも偶々レッドベアの解体をやっているから薦めただけだろうしな。


 縁ってものは何処からともなくやってきて、繋がっていくものなんだ。今回の私にはレッドベアの縁があったという事なんだろうと思う。レッドベアでどんな魔法が作れるのかは解っていない。


 レッドベアがいることは知っていたが、魔法の研究の為にはある程度、的を絞る必要があったんだよ。それが5種類の魔物に絞った理由だ。多すぎても研究にならないんだよ。


 特性を調べて、どんな効果があるのかを調べて、形が依存してしまう事を考えて、とまあ色々と考える事があったんだよ。この付近に出る魔物を網羅したわけではないんだ。


 網羅できる時間と金があれば別だったんだろうがな。とりあえずは要研究という訳なんだ。研究無くしては魔法は出来ない。5種類も作ったのだから褒めてもらいたいものだ。


 貴族院に居た時間は5年しか無かったからな。1年で1つの魔法を仕上げて、各属性の魔法を仕上げてとしていたらこんな時間になっていたんだよ。レッドベアなんかには手が回らなかった。


 後は、ゴーレムやアント、アンデッドにも手を出していないな。これらは基本的に皮紙が採れないからな。そういった物は後回しにしてきたんだ。形がありふれた物になるだろうし、威力も下がるだろうからな。余り勘が働かなかったともいえる。


 魔法を作るうえでは勘はかなりの重要なポジションだ。特に魔法陣の魔法ではな。何処に何の文字を書くのかが重要になってくる。これは勘を頼りにやっている部分が強い。


 勘だけでもいけないんだが、勘は馬鹿に出来ない。精霊語の配置なんてものは半分以上が勘なのだからな。使えない魔法も幾つも作って来たんだから当然だろう。


 初めは酷かったものさ。最初から上手くいったわけでは無いんだよ。一番最初はゴブリンの魔法を作っていたんだったな。なんとなくゴブリンで始めたんだ。


 数は出ないし、様々な方向に散るしで散々だった。初めは円だけの魔法陣だったんだ。実験も兼ねていたからな。なるべく簡単な物から作っていったんだ。


 図形が複雑化すると魔法の方向性が決まってくるんだ。こういう魔法なんだという事を精霊に伝えやすくなるんだろう。魔法は精霊が作っていると言われているからな。……精霊も見たら狩る対象なんだがな。滅多に見ないとの話だが。


 まあそれは置いておくとして、三角と四角を常用し始めたのが研究をしていて半年くらいの事かな。ある程度の方向性を決めるのには、円の中に図形を書く必要があったんだよ。


 それで、なんだかんだ研究していくうちに、正八角形が初級魔法の限界なのではないかと思う様になった。これ以上は駄目なんじゃないかと勘が働いた形だな。


 現に索敵の魔法なんかがそうなんだが、自由度が全くない魔法に仕上がっている。それにしか使えない魔法が出来上がったという訳なんだ。初級の限界の範囲なんだろうと思う訳だ。皮紙も広げてみたんだが、定形の23番が限界ラインの様だったしな。


 研究は幾らでも出来るぞ。やることは本当に沢山ある。今の段階まで来ても、まだ他の派閥が研究を辞めていないのだから解るだろう? それ程に魔法は難解なものなんだよ。


 魔水に浸けて魔法を完成させることを精霊のいたずらという人もいる。たとえ同じ文章でも、同じ詠唱にはならずに、同じ魔法が出来ることは2度とないと言われている。魔法陣魔法でもそれは同じだ。似た詠唱文になるにしても、全く同じになることは殆どない。


 ……殆どないだけであるのだが。他の魔法もそうだぞ。詠唱を全て記録しているわけじゃあ無いんだよ。2度とないと言われているだけで、同じ文章はあるんだよ。


 同じ魔法かと言われたら違う魔法になっているだろうがな。詠唱文だけが同じで、威力や効果が微妙に違っているんだろうと思う。その辺は本当に長いこと研究をしてみない事には解らないんだ。


「6番の方ですね? こちらをお持ちしました。確認をお願いします」


「ああ。受け取った。……皮紙の方も大丈夫そうだな。この度はありがとう。また利用する」


「今後もよろしくお願いします」


 魔石インクも受け取ったし、皮紙も積み込んでもらった。7人がかりで持って来たな。まあ仕方がないことだがな。それだけの荷物だという事だ。だから荷車は持ってこないといけないんだよ。


 さあ帰るぞ。とりあえず、裏道を通っていくのは確定としてだな。なるべく合流はスムーズに行いたいものだな。今回は外側だからな。そんなに苦労することは無いとは思うが。

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― 新着の感想 ―
[良い点] スクロールを読み上げるというシステムで個々の詠唱が違うのは面白い。 [一言] 34話まで来ましたがここで止まりました。 設定が凝っていてキャラも良いと感じましたし、全体的に良い空気感なの…
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