335話 10/13 ケイト来店
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売り上げが悪い? そんなことは無い。良く売れている方だとは思うよ。全部売れてくれるのが理想だけども、まだまだ早い。知名度が無いんだから、仕方がないじゃないか。
それに、客については、どんどんと増えてきているんだから、大丈夫だ。その内足りなくなってくるんだから、今の内に作っておかないといけないんだよ。
早く次の弟子を見つけられるようにならないといけないんだけど、まあ、ね。仕方がない部分でもあるからな。金がかかるんだよ。
弟子を見つけないと、金が稼げない。でも、弟子を見つけるには、金がかかる。どう頑張っても、教会が得をするようになっているんだよ。そういうシステムなんだから、仕方がない。
そうやって、社会に入り込むのが宗教の手段だからな。社会に入り込んでしまえば、後はこっちのものと言うか。一定の地位を築けてしまえば、こうなる他ないんだよ。
良い弟子が見つかれば、それでいいとは思うけどな。魔力量に因っては、色々とあるからな。私よりも多い回数の弟子が出来てくれると嬉しいんだけどな。
まあ、そう上手くは行かないんだろうけども。弟子の問題は、どうしようもないんだよな。見つけようと思って、見つかるものでも無いんだから。運が必要だよな。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「あいよ。店主君、また来たよ。今日もまた買わせてもらうからね。やっぱり良い魔法ではあるのさ。数少ない土属性の魔法を置いてくれている店だからね」
「ああ、必要だとは思うからな。買う客がいるんだから、作らない訳にもいくまい。それに、検証をしてくれる良客でもあるんだ。それを思えば、作る事も吝かではない」
ケイトか。沼地で活動をしているクランの魔法使いだな。沼地の活動域の魔法使いが、東側に来るのは、本当に珍しいんだよ。他は、カレンさんしか知らないからな。
まあ、土属性の魔法が沢山余っているから、どんどんと買って行ってくれると助かるんだよ。余っている筆頭が雷属性の魔法だが、次点が土属性の魔法だからな。
売れてくれる分には、問題ないと思っている。だから、作るんだけどな。数は少ないが、補充はしているんだよ。その内無くなればいいとは思っているんだけどな。
「どうしても、土属性ってのは、売れ行きが悪いらしくてねえ。西側でも、作ってない所があるくらいさ。作ってくれないと、活動に支障が出るんだけどねえ」
「西側でもそうなのか。まあ、魔物の層を考えると、風属性の魔法が無難か。水属性の魔法も少ないと聞くし、無難な選択しかしない魔法屋が多いという事なんだろう」
「そういう事だね。解っちゃいるけども、売ってくれない事には、討伐も出来ないんだ。マッドフロッグだって、増えすぎたら、困るのは、農家の人たちなんだよ。狩ってやらないとね」
「そうだろうな。特に沼地は、狩らないと、大変な事になるだろうな。平原の様に、防塁を作る訳にも行かないんだからな。そんなものは、無いんだろう?」
「勿論さ。無いに決まっているじゃないか。そんなものが作れるわけがない。作れたら、沼地になっていないって話さ。水が流れ込んで来ているから、沼になっているんだからさ」
「そういえば、東側から川が流れてきているんだったか。そう遠くは無かったと記憶しているんだが、どうだったか。沼地が大きいって事は、相当量の水が流れ込んできているんだろう?」
「そうだね。ここから、南に1時間くらい行ったところに川があるよ。その川が流れ込んできて、沼地が出来ているんだ。何でかは、知らないけど、その辺りが、水が溜まりやすいんだろうね」
そうなんだよな。実は、沼地がもの凄く広い割には、流入する河川は、そう多くないんだ。具体的に何本の川が流れ込んでいるのかは知らないが、南に1時間の川からは、遠かったはずだ。
流量に問題があるのか、地下に問題があるのかなんだよな。何が問題になっているのかは知らないが、かなりの沼地になっているんだよ。どうしたら、そうなるんだって程に広い。
ただ、有難いことに、沼地が広がっている訳ではない。現状維持を続けているんだ。広がってきていると、対策も必要なんだろうが、広がっていないのであれば、問題は無いんじゃないか?
詳しい事は、何も知らないんだけどな。専門家に聞いてくれ。地形に関しては、素人と早々変わらない。転生前の知識でも、同じことが言えるんだけどな。
「沼地でも、狩りをしてもらわないと、色々とな。マッドゴーレムが押し寄せてきても困るんだ。しっかりと対処をしてもらわないといけないんだよ。ケイトには頑張って貰わないとな」
「魔物の侵攻が酷くなることなんて、殆どないとは言われているけどね。無いとは言えないからさ。いつ来てもおかしくないんだよ。まあ、沼地は、特殊事情があるから、魔物は少ないんだけどね」
「特殊事情? そんなものがあった……あったな。そういえば。最近は無かったが、アンデッドが出るんだったか。その時に魔物が激減するんだったか?」
「そう。その時にマッドフロッグもマッドゴーレムも襲われているのさ。だから、必要数以上には増えないって言われているんだ。何処まで本当なのかは知らないけどね」
「アンデッドは討伐をしないと不味いからな。あれは何でも襲う。魔物、人間、関係なしに襲ってくるからな。他の魔物でも言える事ではあるんだが」
「あれらは、他のと比べても質が悪いからね。放置は出来ないんだ。放置したらしたで、色々と問題が起きてくるからねえ。最近は起きてないから、平和なもんさ。これをもらっていくよ」
「ああ、クライヴ君、会計だ」
「はい。大銀貨1枚と中銀貨5枚になります。……丁度いただきました」
「毎度どうも。弟子の魔法を見ないって事は、そういう事だったんだよな?」
「そういう事さ。今回は縁が無かったんだよ」
行ったか。まあ、解っていたことではあるし、そもそも、土属性の魔法を買いに来ているんだから、クライヴ君の魔法は必要では無いんだよ。風属性か、麻痺魔法しか作らせていないからな。
でもまあ、ケイトのお陰で、土属性の魔法が減ったことは確かなんだ。減ってくれると嬉しいんだよ。その内無くなるとは思うんだけどな。今のペースだと何時頃になるだろうか。




