322話 10/12 リック来店
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人間対人間の戦争では、魔法は基本的に相殺されるものなんだよな。上級魔法の数次第ではあるんだけど、1つに対して、1つで相殺が可能だと言われている。
威力や、属性、数なんかも考慮しないといけないらしいが、まあ、まずもって、規模が違いすぎるんだから、何処までを相殺と言って良いのかが解らないんだけどな。
魔法兵の多い方が基本的には勝つんだよ。1人でも多ければ、相殺勝負に勝つ確率が上がるし、10人多ければ、ほぼほぼ勝てると言ったところだな。だから、魔法兵集めに必死になる訳なんだが、上級魔法で、人間は、軽く100万人クラスで吹き飛ぶからな。
上級魔法とはそういう魔法なんだ。目標を誤ると、味方にも被害が出る。それくらいのポテンシャルを持っているんだよ。作れるけど、どうやって作ろうかという所だな。
魔力量的には作れるんだが、作ってもな。売れるかと言われたら、売れないからな。魔物相手に、上級魔法は必要ないんだよ。中級魔法があれば、事足りるんだよな。
「まあ、魔物相手に上級魔法を使うのは阿保のやる事だからな。俺は上級魔法は使えないし、関係ないんだけどな。そもそも使えたら、冒険者をやれてねえって話ではあるんだが」
「まあ、そうだろうな。普通に考えて、魔法兵に連れていかれるからな。その辺は、貴族が管理している所だから、どうなるのかは、未知数ではあるが、普通の平民で居られるとは思わない事だ」
「違いない。上級魔法の使い手なんて、そもそも、年間50人居れば良い方だろう? この馬鹿でかい都市ですら、これなんだから、他の所だと、年に1人出れば良い方なんじゃないか?」
「さあな。私もこの都市を出たことがないんだ。この都市が馬鹿でかいという事には同意するが、他の都市を知らない。特に外壁が無い所が無いと言われているだろう? それも確認できていない」
「外壁は、必ず必要だろう。そもそも、魔物への備えがない町なんて、どうやって生活しているのかが、解らないからな。毎日震えて生活をしていないといけなくなる」
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「ああ、また来たよ店主さん。見させて貰いますね。それと、他にもお客さんが来ているんですね。ここで会ったのは、初めてだと思うんですけど」
「客は来ているさ。魔法が徐々に減っていっているだろう? 魔法が売れないと、魔法は減らないんだから、当然の事だとは思うんだけどな。まあ、普段、会わないから、気持ちは良く解る」
「そうなのか? ここの店を利用して浅いから、俺には良く解らないが、こういうことは普通にあるものじゃないのか? まあ、他の客と話をする機会なんてない訳なんだが」
「他の店は、殺伐としているからね。僕も他の人と話すのは、初めてっていってもいいかもしれないね。まあ、この店は、競争がそこまで激しくないから、出来ることではあるんだけどさ」
「まあ、そうだな。客の出入りは、まだまだ少ないからな。出入りが増えてくれば、殺伐としてくるんだろうが、まだまだ新興の魔法屋なんだ。その辺は目を瞑らないといけないかな」
従業員も少ないしな。従業員が多ければ多いほどに、魔法が沢山並ぶことになる。そうしたら、店が繁盛しても、魔法が無くならないんだろうけどな。今はまだ、時間が足りていない。
今後はどうなっていくのかは、不明だけどな。発展してくれると有難いんだけど。どう頑張っても、暫くは、2人で回さないといけないだろうな。もう暫く待たないと、無理だ。教会にお金を持っていくにしても、限界があるからな。考えてお金を使わなければならない。
「まあ、いい。俺も少し話し過ぎたな。長居してしまった。では、魔法を買っていくとしよう。これで頼む。今後も考えると、こうならざるを得んからな」
「そうか。クライヴ君、会計だ」
「はい。中銀貨4枚になります。……丁度いただきました」
「毎度どうも。またどうぞ」
「ああ、また来るさ。そっちのも、長居はするもんじゃないぜ? 俺がいうのもなんだけどな。ただまあ、話をしたいのであれば、この魔法屋が一番だろうな」
行ったか。いや、まだ店には客が残っているんだけどな。リックだったと思う。こっちはこっちで、マイペースだったような気がしているが。特に気にした様子は無いしな。
「そう言えば、リックには弟子の魔法を売っていたんだったな。使い勝手はどうだった? 使い勝手が良かったら、弟子の魔法から買っていってもらいたいんだが、1つしか無くなってしまったな」
「お弟子さんの魔法かい? うーん。ちょっと違う感じがしたんだよね。全く合っていないかって言われたら、そうではないとは思うんだけど、書いてある通りには、ならなかったからね」
「そうか。それは、残念だな。使い手が増えてくれると、弟子の売り上げも上がるんだがね。まあ、そもそも、売り切れになる事が多くて、使い手を探している訳でも無いんだけどな」
「そのようですね。彼もお弟子さんの魔法を買っていったみたいだし。僕は、何方かというと、あの雷属性の魔法が気に入ったからね。それを買いに来たって言っても間違っていないかな」
「雷属性の魔法か。確かに便利だからな。平原であれば、どの魔物にも効果があるからな。どのように使ってくれても文句はない。中々に使える魔法だと自負している」
「だよねー。良い魔法だとは思うんだよね。便利だし、効果が高いし。形は変だけど、それでも、他の魔法よりは使いやすいんじゃないかなって思っているしね」
「それは有難いな。他の魔法屋よりも贔屓にしてくれると助かるんだが」
「それは無理だよね。他の魔法が使えなくなったら困るからさあ。出来るだけ、満遍なくってね。じゃあ、今日は、これだけ買っていこうかなって」
「ああ、クライヴ君、会計だ」
「はい。中銀貨5枚になります。……丁度頂きました」
「毎度どうも。またどうぞ」
「うん。また来るよ。使いたい魔法もある事だしね」
行ったか。買ってくれるのは、大変有難いし、贔屓にしてくれると、もの凄く助かるんだけど、まあ、仕方がないよな。ここの魔法ばかりを使う訳にもいかないんだから。
でも、優先的に買ってくれそうではあるんだよな。その辺は期待しても良いとは思うんだよね。まだまだ新規の魔法屋だからな。どんどんと客が来てくれると嬉しいな。




