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貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


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321話 10/12 ニコラス来店

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 朝飯を食べてきて、魔法を店頭に並べて、開店。ここまでがルーティーン。魔法が売れてくれることを願っての事なんだが、売り切れが目前に迫ってきている。


 メインになる魔法が、5,60しかなくなっているからな。良いことではある。土属性の魔法と雷属性の魔法を除くとだけどな。後、水属性もか。これらは、基本的に売れないからな。


カランカラン


「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」


「いらっしゃいませ!」


「ああ、また来てしまったな。それ程には良い魔法だったという事だろうと思ってくれればいい。実際に使ってみた結果は、良かったからな。それも、異常なほどな」


「異常か。まあ、異常と言われても仕方がない感じだけどな。特に雷属性の魔法はそうだろうな。売りにしている魔法だけあって、素晴らしい効果が見込まれると自負している」


「そうだな。あの雷属性の魔法は、異常だ。何をどうしたら、あんな効果が現れるのかが気になるところではある。狩りにくいウルフがああも容易く狩れるとは、思っても居なかったからな」


「ああ、ウルフ相手に使ったのか。それは、まあ、良い感じの選択だとは思うぞ。動きが単調な方ではないと記憶しているからな。ワイルドボアやゴブリンは単調だという見解だな」


「単調か。確かにその通りだ。特にワイルドボアだな。あれは突進するだけの魔物だからな」


「それに対しても、効果は絶大な訳なんだが、ウルフには、また違った効果が見込めるだろうな。連携を取らせないことに意味があるとでも言った方が良いか?」


「だろう。連携を取るためにも数がいる。その数を大幅に減らせるのだから、大した魔法だった。数が制限されれば、群れとしては弱くなるからな。確実に減らせるというのは大きい」


 そうだろうそうだろう。麻痺魔法の有用性に気が付いてくれて、大変有難い限りである。自信作だからな。もっと褒めてくれても良いんだぞ? 値引きはしないけどな。


 ウルフは、作った魔法でもそうだが、群れで狩りをする。群れが一気に減らされれば、対応に追われるんだよな。再編成に時間がかかるとでも言えばいいのか? 魔物なんだけどな。


 組織的な動きをするのが、ウルフの長所であり、短所でもある。大きく崩されると、組織的な動きが出来なくなってしまうんだよ。それは、人間の軍隊でも変わらないけどな。


「それにだ。全弾命中するというのもおかしい。空撃ちなんてものも無いからな。追尾する機能が、思ったよりも高くて驚いている。普通は、あそこまで追尾するものでは無いんだがな」


「私の店の魔法は、追尾機能は、殆ど標準装備といっても過言ではない。状況に合わせて、使ってもらう事にはなるだろうが、基本的には、追尾機能はついている」


「普通は、追尾機能なんてものは、特殊な魔法にしか付いていないんだがな。他の魔法屋の状況をどの位理解しているのか知らないが、追尾する魔法なんて、一握りだ。それも、正確ではない」


「追尾しない魔法程、使いにくいものはないと思うんだけどな。追尾してなんぼだと思っている。そりゃあ、その分数も絞られるんだが、追尾した方が効率は良いだろう?」


「それは、そうなんだが、作り方を知らない以上、口を出すわけにもいかないだろう? 現に口に出して、怒られたこともあるからな。作り手の事も考えろと。使い手には関係ないのにな」


「確かに、自由度の低い作り方をしている所で、それを言うのは、酷な話だろうな。彼らは、基本的には、代々受け継がれてきた魔法しか作れないからな。魔法を作るというのは、そういう事だ」


「ふむ。それだけ特殊な事をしていると、いう判断も出来るんだが、それは、研究不足であるとも言えるのではないか? ある程度、熟知してくれば、作り方を変えるという方法も取れるはずだ」


「それがそうもいかないんだよな。作り方には、派閥があるんだが、その派閥次第では、作り方を変えることが出来ない派閥もある。変に変えると、属性から何からが変わってしまうからな」


「むぅ。そこまで難解な作り方をしているのか。何度か魔法を作れたらとは考えたことがあるが、普通の魔法使いには、作れないと判断しても良いのか?」


「いや? 作り方さえ解ってしまえば、魔法使いであれば、誰だって作れる代物ではあるんだよ。単純に作り方を公開していないだけだ。公開したら、魔法が売れなくなってしまうからな」


「……それもそうか。魔法が売れないと、困るのは、魔法屋だからな。早々に話そうとはしないだろうというのは、解っていることではあるんだが。出来の悪い魔法を使うのもな」


「出来の悪いねえ。伝統的な作り方をしているのであれば、出来が悪くなるのも当然ではあるんだよな。新しい魔法の方が色々と進化しているだろうし。で? 弟子の魔法はどうだったんだ?」


「弟子の魔法か。あれは、別の意味で良かったな。書いてある事以上の数や威力を確認している。弟子の魔法が一番合っていたという事になるんだろうな。収穫ではあったな」


「お? そうなのか。それは良かった。是非とも弟子の魔法を買っていってやってくれ。私の魔法は、残っていてくれた方が、都合が良いんだ。まあ、弟子の魔法は少ないんだけどな」


「少ないのは、魔力量に因るものだろう? 魔法を作るのにも、魔力が必要だという事は、解っているからな。魔力量が少ないのであれば、仕方がないだろう。これ以上は、増えないんだからな」


「そうなんだよな。増やせる方法があれば良いんだが。そんな話は聞かないし、そもそも、そんな研究をしているという話も聞いたことがない」


「まあ、それも仕方が無い事だとは思うがね。魔力量を増やす方法が見つかっていれば、誰もがそうしているという感じだろう。特に貴族たちが金目を付けずに投資しているはずだ」


「当然だな。貴族が黙っているわけがない。戦争は、魔力が多い方が勝つといっても過言ではないからな。魔法兵の数が、戦争の結果を変えることになるだろうからな。歩兵では相手にもならないな」


 戦争に関しては、魔法兵の数で勝敗が決まるんだよ。上級魔法がどの位の威力があるのかと言われたら、町を消し飛ばすくらいの威力があると思ってくれればいい。この都市だと、4発はいるか?


 それくらいの規模の話なんだよ。かなりおかしい事だとは思うけどな。そんなのが、3000人も居るんだよ。まず負けないとは思うんだけどな。相殺されると、かなり厳しいことになるんだけど。

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― 新着の感想 ―
[一言] そんな魔法が使えない兵士の方を大活躍させてしまう麻痺魔法がコレ!お買い得だよお客さん! 戦争だと下手すると大虐殺ものだけどね!
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