317話 10/11 ドロシー来店
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魔法に関しては、売れるという事は良いことなんだ。売れれさえすれば、後は、固定客になってくれるのかの話になってくるからな。固定客になってくれると、大変に有難い。
私の魔法は、心配しなくても良いんだが、クライヴ君の魔法だよな。まあ、5人に1人くらいは、相性が合うだろうから、気にしなくても良いとは思うんだけどな。
赤は、それだけ汎用性が高いと思っている。万人受けする魔力の色だと思っている。本当かどうかは解らんけどな。感覚的なものだと、その位だろうとは思うんだよ。
感覚も何も、客が少ない私の店での話なんて、当てにならないんだけどな。それでもまあ、何とかなるだろうとは思っているが。既に、何人か相性のいい人を見つけているしな。
クライヴ君は、余程の事が無い限り、売り切れ御礼になるだろう。そのような気がしている。良いことだな。私の魔法も売り切れてくれると嬉しいんだけどな。
まあ、まず無理なのは、解っていることなんだよ。どう頑張っても、土属性の魔法が売れないんだ。沼地を狩場にしている魔法使いに見つけて貰わないといけないんだが、難易度が高い。
何せ、沼地は南西方向にあるからだな。ここは東の中央通りから、北側に行ったところにある。普通は、土属性を求めているお客さんは、南側を通るだろう?
だから、土属性の魔法を買ってくれる客というのは、珍しいんだよ。良く見つけてくれたってなるんだよな。森なら、北西方向だから、ワンチャンあるんだけどさ。
それでも、行動力のある魔法使いには見つかると思っている。皆が皆、行動的だろうとは思わないけどな。魔法使いにも、陽のものと陰のものが居ることだろう。
冒険者は、基本的には、陽のものが多いんじゃなかろうかとは思うんだけど、それだけでは無いだろう? 陰のものも少なからずいると思われる。イメージは陽のものなんだけどな。
魔法使いに関しても、同じなんだよ。色々と属性はあるはずだ。なんとなくだが、今まで来た客は、陽のものが多い様な気がしてならないんだけどな。
陰のものは、行動範囲がどうしてもな。前世は何方かと言えば、陰のものだったから、解る事ではあるんだけど、必要最低限の外出で止めようという節があるからな。
今世では、陽のものになっているとは思うんだけどな。貴族生活で、陰のものは出来なかったんだよ。貴族で居るのであれば、それでも良かったんだけど、落ちることが確定していたからなあ。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「おはようございます、店主さん。今回も水属性の魔法が要り様なので、見させて貰いますね」
「ああ、沢山買っていってくれ。それと、クライヴ君の魔法を買って行っていたとは思うんだが、どうだった? 誰に使わせたのかは知らないが、相性はどうだったんだ?」
「お弟子さんの魔法ですか? そうですね。あの後あたいが使ったんですけど、合いませんでしたね。残念です。風属性の魔法だったので、アントに使ってみたんですけど、駄目でしたね」
「そうか。合わなかったか。それならば、仕方がないな。諦めるほかない。数があるのであれば、他のクランのメンバーにどうかとも進めるんだが、生憎、数が用意できないんだ」
「ああ、そういう事ですか。魔法使いにもそれで苦労している人がいますからねえ。それに関しては、どうしようもないと言いますか。生まれもっての事ですからね」
「そうだな。その辺は考えていかないといけないんだろうが、まあ、少なくとも、何人かには合っている感じだからな。売れないという事は無いんだよ。珍しい色では無いんだろうな」
「まあ、早々、珍しい癖の人なんて居ませんけどね。大体は、何処かの店の魔法が良い感じになるんですよ。そういうものですって。余程じゃなければですけど」
まあな。ミーガンみたいなのは、余程の部類なんだろうさ。偶に居るから、困りものなんだけどな。それをどう付き合っていくのかは、本人次第だからな。
魔力の色は生まれつきだから、どうしようも無いんだよな。後天的に決まるものでも無いんだ。遺伝は、するんだろうか。魔力の量も遺伝はしないからな。しない方が有力か。
「で、今回も水属性の魔法を買っていくんだろ? そんなに足りていないのか?」
「競争に負けるんですよ。手分けして何とかしようともしているんですけどね。あたいもその関係で探していたんだし。ここを見つけられたのは、運が良かったですよ」
「私も見つけて貰えて助かっているけどな。多く買っていく客の方が少ないんだ。大量に買っていってくれるのは、有難い事なんだよ」
「まあ、クランの為ですからねえ。癖も無いってのが良いんですよ。普通はあり得ないですからね。絶対に使えるって保証があるのが良いですよね」
「そういう色をしているみたいだからな。それに助けられている所だ。色が特殊だと、店も出来ていたのか怪しい所があるからな」
「それは、あるでしょうね。癖って解らないですからね。解れば簡単なんだけどなあ。……よし、それじゃあ、これだけ買っていきます。また何回か運びますね」
「ああ、クライヴ君、会計だ」
「はい。大銀貨5枚と中銀貨5枚です。……丁度いただきました」
「毎度どうも。またどうぞ」
……行ったか。何回か運んで行ったが、大量買いは有難い事なんだよ。認知されていない私の店では特にな。買い占めと怒る客も居るだろうが、早い者勝ちだからな。
稼げるかどうかの境目に居るんだから、真剣にならざるを得ないんだよな。稼げる。良い響きだとは思うが、簡単な事ではないんだよ。冒険者業も大変だな。




