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貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


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314話 10/11 今日も1日が始まる

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 10月11日風曜日。今日も1日が始まる。もの凄く憂鬱だ。凄まじい筋肉痛である。暫くは、こうなるだろうな。筋トレは止められないんだよ。止めたら、太るんだから。


 かといって、マッチョになる気もない。そっちに走っても、服が着られなくなるからな。筋肉を膨らませたい訳じゃないんだ。単純に痩せたいだけなんだよ。このままじゃ不味いんだ。


 服が着れなくなるのが一番不味い訳で。冬場になれば、結果は出てくるだろうが、とにかく、3キロ程は絞りたいと思う。体の体積を減らさないといけない。


 服を買うというのは、一番嫌なんだ。出費が嵩む。それなら、まだ食事に金を使った方がマシなんだよ。野菜中心の食生活を送った方がマシだ。味付けは、濃いんだけどな。


 その辺は、仕方がない。メイン層は、冒険者だからな。冒険者の為の食堂と言っても、過言ではない。9割方、利用者は冒険者だろうからな。しかも、余り稼げていない冒険者のな。


 稼げているのかというよりは、クランの大きさの方が関係しているような気がしないでもない。基本的に、小さいクラン程、非戦闘職を抱え込めないからな。自分たちで、食事を用意するという事が出来ないんだよ。飲みたい奴らは、食事には来るんだろうけど。


 冒険者の活動時間は、自由だ。自分たちで決められる。何時から何時までというのが無いんだよな。だから、狩りの時間もずらしたりしている訳なんだよ。ずらさないと、面倒だからな。


 早くいく方が得だと思う人も居れば、遅い方が得だと考える人もいる。その辺は、良く解らない。勘と経験と運次第だからな。競争相手が少ない方が、良いことは確かなんだけど。


 ただ、連続で仕事をする事の方が稀なんだ。そりゃあそうだろう。疲労も何もかもが、1日で取れるわけがない。前世でもそうだっただろう? 特にスポーツ選手は。


 長い時間、体を動かしている職業である彼らは、連続で試合をする事が出来ない。……スポーツに因っては、出来るものもあるんだけど、運動量が違うんだよな。


 冒険者にとって、必要なのは、持久力。瞬発力じゃない。得物を狙って行動する。それが12時間以上続く場合もあるんだ。かなり過酷な仕事なんだよな。


 強くなっても、一緒だ。1日仕事をすれば、少なくとも、2日は休みが欲しい。そういう感じだな。神経をすり減らすんだから、当然の事ではあるんだけどさ。


 何もわかっていない人から見れば、怠慢に見えるかもしれない。だが、毎日仕事をするには、厳しいものがある。体力よりも、怪我の心配の方が大きくなってくる。


 体力は、休みながら出来るだろうし、辛くても、歩くくらいの事は出来るだろう。体力で追い込まれるのは、余程鍛練の足りない冒険者だろうとは思うんだが。


 問題になってくるのは、怪我。精神的に摩耗をしてきていて、集中力が足りない時に起こる事故。これが一番怖いんだよ。1撃でアウトになるからな。冒険者の仕事はそういうものだ。


 基本的に、魔物の攻撃をまともに喰らってしまうと、1か月は動けない。1か月で済めば、良い方である。離脱は確実だな。その間の仕事に関わってくる。


 体力の仕事であるのと同時に、怪我が出来ない仕事でもあるんだ。怪我したら、何も出来なくなるからな。特に骨にきていたら、絶対安静が一番だ。そうならないようにはするんだろうけどな。


 だから、回復魔法なんてものを作ろうとしたんだが、失敗したんだよな。皮紙が大きくなりすぎるのと、魔力を使わないといけない事、それに、私の手間の関係で、無くなってしまった計画だ。


 切り傷くらいしか、治せなかったんだよな。骨折が治れば、また話は違ったんだろうが、切り傷くらいなら、薬で良いんだよ。それで十分なんだよな。魔法に需要は無さそうだったんだ。


 冒険者業をしていると、生傷が絶えない。それが、生き残ってきた証でもあるし、歴戦の勇士の姿でもある。生き残れなかった場合は、魔物の餌になるしかないんだからな。


 年間で、何人もなっているからな。魔物の餌に。考えても見てくれ。常勝無敗なんて事は、あり得ないんだよ。絶対に被害は出るんだから。年間、何千、何万と被害は出ている。


 魔物の餌になるのは、その内の数百という所だろうさ。荷車にも載せて貰えなかった者の末路だ。生還しても、もう無理だという場合もあるんだよ。死体は持ち帰れという決まりは無いしな。


 持ち帰ってくるのが普通だとは思うなよ。生きられない場合は、置いてくる方が主流なんだよ。それが、冒険者の生き様なんだから。歳で死ねる冒険者の方が多いとしてもだ。


 生きて帰って来る。これだけの事なのに、それが難しいケースもあるんだよ。特に、強い魔物に対峙する機会の多い冒険者程な。強いと、それだけで、死傷率は上がるんだから。


 出来れば、みんな無事の方が良いんだよ。それが理想だ。理想だけでは、何も出来ないんだよ。チャレンジも出来ない。犠牲も覚悟で、強い魔物に挑戦する。そういう事もあるんだ。


 さてと、準備は出来た。私は、私の戦場に行くとしましょうか。私の仕事は、魔法を作って売る事。少しでも、冒険者の生存率を上げることにあると言っても良いかもしれない。


 偽善っぽいけどな。所詮は、魔物を倒す道具を作っているに過ぎないんだよ。魔法とは、そういうものだから。今の所はな。攻撃魔法以外には、碌な魔法が無いんだよ。


 出来ないとは言わない。作れないとは言わない。使い道があるのかを問わないといけないんだけどな。薬じゃ駄目なのかと言われたら、薬で良いんだよ。そこまでの効果は無いんだからな。


 結局は、魔法屋も、冒険者の犠牲無くしては、成り立たない仕事なんだよ。冒険者が居ないと、仕事にならないんだからな。ただ、出来る限り、生還はして欲しい。そう思う。

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