30話 9/11 魔法陣魔法の作り方、コンパスを買った
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「うむむむ。悩むな」
絶賛悩み中である。仕方が無いだろう。種類も大きさも多種多様なんだから。とりあえず大きさは決めたんだが、後は種類だな。それをどうするのかを決めている。
皮紙の大きさが大きさなんだ。初級魔法用の皮紙は40㎝×40㎝の皮紙を使っている。定形23番と魔法ギルドに言えば伝わる大きさだ。この規格は既にあったものだからな。
恐らくだが、詩集閥か論文閥か。その辺りの人たちが買っているんだろうと思う。その位の大きさもあれば論文閥とて入るだろう。まだまだ長い論文もあるんだろうがな。それは中級魔法行きだろう。
魔法陣魔法の初級の限界の大きさでもある。それ以上の物を作ろうとすると中級魔法になってしまう。だから直径が30㎝程度の円と36㎝程度の円を2重にして使っているわけだな。
何でかは知らんが、2重にすると効果が上がったんだよな。3重にしても余り意味は無かったんだが、2重にすると効果が上がった。恐らく複雑化をすることによって色々と変えられるんだろうとは思う。
その辺は正三角形と正方形で試しているが、色々と違うんだよな。確かに威力なんかは上がるんだが、融通が利かなくなると言うか。遊びが無くなるとでも言えばいいのか。
図形を複雑化することでのメリットとデメリットが付き物なんだよ。因みに索敵魔法は正方形を2つ組み合わせた八芒星だ。あれは初級ギリギリの感じがしている。
それ以上の多角形になると中級以上になってくる気がしている。なんとなくは大事な感覚だよ。それを頼りに魔法を作っていると言っても過言では無いからね。勘は鋭い方が良い。
だから大きさ的には決まっているんだ。半径20㎝を簡単に描ける大きさが良い。その位で十分だ。それ以上は過剰になるし、それ以下だと使いづらい。その辺は好みだな。
後は種類が色々とあるから困っている。何で描くかを決められるものが多いんだが、中々に豊富なんだよな。迷う、かなり迷う。……だが、決めなければならない。
問題なのは羽ペンを止められるかどうかなんだよ。下書きは安いから木炭を細く削ったものでいいわけなんだが、魔石インクを使う際にどうしても必要となる羽ペンを止めたいかどうかなんだよ。
コンパスで本書きもするのであれば止めたいところ。あくまでも下書き用とするのであれば、安いものがあるんだよ。どうしたものか。
……仕方ない。本書きもコンパスを使った方がズレは最小限になるだろうからな。高い方を買おう。高いって言ってもそれ程じゃ無いんだからさ。下書きだけに使っても良いんだから。
「待たせた。こっちにするよ。このコンパスで決めた」
「道具で悩むことは良いことさね。それだと小銀貨1枚と大銅貨5枚だよ」
「ああ、これで頼む」
「はいよ。これは……東の南4番通りにあるシャトナー細工店のマーカスの作品だねえ。気に入ったんだったらそっちで買ってやりな」
「ああ、解った。東の南4番通りだな。覚えておこう」
「こういうのは出会いが大切さ。出会った以上は行ってやりな。メンテナンスも必要だろう?」
そうだな。未だに無名同士、何かあるかもしれんからな。私とてまだまだ無名の魔法屋だ。商業ギルドにスクロールを置かせてもらう事は予定はしていないが、困ったら置くことにしよう。
私の魔法は商業ギルドに置いても売れる気がしないからな。珍しい魔法だからな。店頭で説明しないと売れないと思っている。どうなるのかは未知数だけどな。物好きが沢山いれば効果があるのかもしれないが、基本的には魔法屋を回っているだろうからな。
さて、コンパスも無事に手に入れた事だし、次の目標に向かおうか。次の目標は魔法ギルドだ。順調に行って2時間程度の時間がかかる予定だ。
魔法ギルドで買い物をしてから少し早いが、昼を食べるか? 6時半に出てきたからな。今は9時くらいだ。魔法ギルドには11時には着くだろう。30分買い物をして、何処かで飯を食べるか?
……いや、一応警戒はしておくべきだろう。魔法ギルドに着いてから直ぐに昼飯にしようか。荷物が盗まれるという危険性を晒してまで飯を食べているのは違うだろう。
兎に角向こうに行ったら飯を食う。そうしよう。多少早いが、それは仕方のないことだ。店番をやっていたらよくあることだろうしな。それに慣れておくか。
さて、とりあえずは一度流れに乗らなければならない。貴族街と平民街の間を通っているわけだが、反時計回りは流れの内側なんだよ。そこに上手いこと乗せなければならない。
時計回りの流れに止まって貰う必要がある訳なんだが、間があるとするっと入る事は可能なんだがな。商業ギルド前はどうしても混雑する。だから流れも何もあったわけでは無いんだよな。
「すまん。ぶつかった」
「いえいえ、すみません」
内側の流れに乗ろうとすると、何度か他の荷車を止めなければならない。これは仕方の無いことなんだがな。なんだか悪い気がしてくるから堪ったものではない。
「止まってくれ。そっちに合流する。すまん。止まってくれ」
何度も何度も止まってくれと連呼しながら進む。30分くらい掛かったか? 何とか流れに合流できた。……これは西中央通りを通るのは無理そうだな。
西の北1番通りを通っていくか。それの方が早い気がするな。抜け道になる訳だが、誰も使っていない訳では無いからな。足の速い奴はそっちを使うんだよ。だって楽だからな。
例に漏れずに私もそうしよう。とりあえずは流れに乗ったまま進むしか無いな。荷車での買い出しはこれで2度目だからな。慣れるまでは大変そうだ。




