291話 10/7 ウィリアム来店
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雨の中、朝飯を食いに行って、帰ってきた。雨の日ってだけで嫌だな。大雨じゃないだけマシだけど。こんな日は、冒険者も休みにすればいいのにな。休まないんだろうな。
怪我のリスクが増えると思うんだよな。魔物との遭遇戦が増えるんじゃないかな。視界が悪いんだし、そういう事も起こりうると思うんだけど、どうなんだろう。
魔物も雨で弱っているのかねえ。そんな事は無い様に感じるんだけどな。雨でも魔物は、普通の状態でいると思うんだよ。雨で弱るとか、聞いたことが無い。
人間は、雨に打たれると、パフォーマンスが落ちる。体力もそうだが、体温が下がって、瞬発力も落ちるだろうな。怪我のリスクは増えるよな。雨なら休めばいいのに。
休まずに行くんだろうけどね。予定を決めてしまっているだろうからな。特に今の時期は、1つのクランだけで動いている訳ではない。5つ6つのクランと合同で戦闘をしているんだ。雨だから、休みにしましょうとは、簡単には出来ないんだろうな。
魔法屋の方は、どうなるのかは、解らない。雨が降っても、客は来るし、魔法も売れる。傘を差せばいいだけだからな。買い物はするんだろう。明日は晴れると良いんだけどな。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「こんにちは、店主さん。また来ましたよ。今回も仲間の分を買っていくから、ちょっとだけまとめ買いをさせて欲しいんだけど、良いかな?」
「ああ、いいぞ。魔法は沢山あるからな。まとめ買いは大歓迎だ。売れ残りを気にしないといけないからな。他の店と違って、毎日完売とはいかないんだよ」
「まだまだ知らない魔法使いが多そうですからね。見つけてもらうには、今の季節が丁度良いんじゃないかな? 11月になってくると、落ち着いてくるだろうし、今の内かな?」
「ん? そうなのか? 今の季節だと、見つけて貰いやすくなるのか? その辺は良く解っていないんだが、確かに客は増えて行っている。それが今の季節と何か理由があるのか?」
「今の季節は、東の中央通りは、もの凄く混むんですよね。見て貰えば解ると思うんですけど、荷車の列が、段々と幅を広げていくんですよ。そうしないと、都市に入れないからですね」
「確かにあの列は、9月の初めの頃に比べたら、列が太くなっているな。私も食事を食べに行くから、よく見かけるよ。最近の列が太くなったのは、気のせいじゃなかったのか」
「そうなんですよ。そうすると、歩ける場所が少なくなるじゃないですか。となると、1つか2つ奥の道を使った方が便利なんですよね。まだそっちは歩きやすいですから。逃げる道として良く使われるんですよ。そうしたらほら、この店も見つかりやすくなりますよね?」
「ああ、そう繋がるのか。逃げるための道を通っていると、魔法屋があったと。そういう事になりがちな訳だ。それは考えてなかったな。あの行列がそんなところにも効果があるのか」
知らなかったな。確かに、面倒だからと、奥の道を使う事があるが、歩行者でも、そうなるくらいには、面倒になってくるのか。確かに太い列が並んでいるからな。
それで、最近になって、新規の客が増え始めたのか。納得がいった気がする。新規の客は有難い事なんだよ。魔法はどんどんと売れていってほしいからな。昼になったら、店を閉めてしまいたいと思っているんだよ。それが、早くなれば良いとは思っている。
店を閉めるというのは、語弊があるか。人が入れる状態にはしておくぞ。魔法が無いってだけでな。予約を受け付けたいからな。予約で魔法を買うというのも良いと思っている。常連にだけのサービスという奴だ。そんな魔法屋が他にあるのかは知らないけどな。
私の店では、そうしようと思っている。予約も有りだと思うんだよ。取りに来てもらう日付さえ教えてくれれば、作っておくさ。その位の便宜は図るつもりだ。
「そんな訳で、新規の客を捕まえるのは、今の内かなって。11月になったら、落ち着くでしょうし、今の内にお客さんを捕まえておいた方が良いですよ?」
「とはいってもな。運もあるからな。必ずしも、魔法使いが通ってくれるという訳では無いからな。捕まえようにも、通ってくれないと、どうしようもないな」
「まあ、この店にはあれがありますからね。魔法屋って直ぐに解りますけど。知ってます? あれも真似されてきているんですよ? 魔法屋じゃないですけど、他のお店でも見るようになりましたよ」
「あれとは、幟の事か? あれなら、商業ギルドで情報を売ったからな。そうなるだろうとは思っていた。流石は商業ギルドだな。もう広めていっているのか」
「利益になる事は、積極的に行うのが、商業ギルドですし、当たり前と言えば、当たり前なんですけどね。新しい試みは、失敗することも多いんですけど。今回のは当たりですかね」
「高い金を出したんだ。当たって貰わないと、商業ギルドも困るだろうな。まあ、知ったことではないけどな。頑張って売ってくれとは思うが」
「そうですね。じゃあ、今回は、この魔法を貰いましょうかね。赤いのも貰っていきましょう」
「赤いのは弟子の魔法だ。気に入ったら使ってくれ。クライヴ君、会計だ」
「はい。大銀貨1枚と中銀貨4枚になります。……丁度頂きました」
「毎度どうも。またどうぞ」
「ええ、また来ますね」
行ったか。それで最近は、新しい客が増えてきていたのか。なるほどな。あの行列を避けて移動をしていると。まあ確かにあれは避けたくなる。段々と広がっていっていたからな。
となると、新規の客を取り込むチャンスだ。何も出来ないがね。待つだけしか出来ないんだ。見つけて貰う他無いんだよ。それ以外に方法がない。
まあ、何とかなるだろう。客も徐々にだが、増えて行っているしな。良いことではある。完売も近いのかもしれない。完売すると良いんだけどな。




