287話 10/6 バーバラ来店
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まあ、偶然というものは、そうそう起こらないものなんだよ。2人が店の中にいるという事は、極めて珍しい光景だ。基本は1人だからな。中々ない事なんだぞ?
それはそれとして、今日も順調に魔法が売れて行くな。良いことではある。とても良いことなんだ。難しく考えても仕方がない。とりあえず、売れればそれで良いんだよ。
難しい事を考え始めたら、切りが無いんだ。何処まで行っても、客数が不足しているという結論に達するのだから、難しく考えるだけ無駄なんだ。結論は変わらないし、変えられない。
地道に客数を増やしていくしかないんだよ。それしか方法は無いんだ。それ以外に方法があったら、教えて欲しいくらいだな。在庫を吐き出す為の方策があるのであれば。
まあ、無い事は無いんだよ。商業ギルドに流してしまえば、在庫は無くなる。手数料を取られる上に、客層が安定しないから、やる意味が無いんだけどな。
商業ギルドに、魔法を買いに行く魔法使いはゼロと言ってもいい。そうなると、何処で商業ギルドは売るのかと言うと、行商人に持たせるという事になる。
そうすると、この都市の魔法使い以外が使う事になるんだ。それでは、意味がない。販路は拡大できるかもしれないが、それでは意味が無いんだよ。この都市で売れてくれないと、困るんだ。
商業ギルドに頼むのは、この都市の魔法屋としての最後の逃げ道だと思っている。それではいけないんだ。この都市で売れてくれることに意味があるんだよ。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「ええ、また見させて貰いますわ。店主さん、あの雷属性の魔法は、本当に良いですわね。ウルフにも効果がありましたし、いい感じですわ」
「ああ、そうだろう。それに朗報だぞ。何発かは当てる必要があるんだが、タイフーンウルフにも効果がある事が解ったからな。実際に使ってもらったんだが、効果はあったそうだ」
「!!? それは本当ですの!? それはとても良いですわね。私たちの狙っている相手にも効果があるという事は、とても良いことですわ」
そうだろうな。本当に、タイフーンウルフに試してくれたスーザンには感謝しきれないな。試してもらえて万々歳だ。お陰で、平原では、全ての魔物に効果があると推していけるからな。是非に麻痺魔法を買って行ってくれ。そして、使ってみてくれ。
使ってさえもらえれば、感じは解ると思うんだよ。非常に使い勝手の良い魔法ではあるんだ。森では使えないのと、マッドゴーレム相手には、効果が薄いという事も解っているんだし。
平原では、無類の強さを発揮する。それで良いんだ。強みがあるというのは、とても良いことだからな。強みを強化出来れば、もっといいんだけど、いい案が思い付かないんだよな。
「とにかく、平原での魔物は、全てこの魔法で対処が可能だ。タイフーンウルフには、何発か当てて貰わないといけないが、それは、他の魔法でも同じことだろうからな」
「ですわね。タイフーンウルフを狩れたという事実が大きいですわ。これは、価値ある話でしてよ。もっと宣伝しても良いくらいの結果ですわね」
「宣伝はしたい所ではあるんだが、生憎と客が少ないからな。広めてはいきたいんだが、そもそも店自体が認知されていないからな。それは、ある程度、仕方が無い事ではあるんだよ」
「……まあ、そうですわね。それに認知され過ぎると、私たちが買えなくなりますわ。それはそれで問題が出てしまいますわね。できるだけ、数は確保しておきたい所ではあります」
「ただ、この雷属性の魔法に頼りきりになるなよ? この魔法でしか駄目だという結果になってしまったら、そっちの方が問題だからな?」
「解っていますわ。魔法はあくまでも添え物。特定の魔法が無ければ、何も出来ないという事になっては、困りますから。それは十分に解っておりますわ」
「解ってくれているなら、良いんだ。是非にとも、この雷属性の魔法を広めてくれ。それと、こっちにも、弟子が作った魔法があるんだ。こっちも見て行ってくれ」
「お弟子さんにも作らせているんですのね。それは安心できますわ。1代で終わっていい魔法だとは思いませんから。どんどんと作り手を増やしていって下さらないと」
「それはそうだな。今後も弟子を沢山取っていきたいところなんだ。それには金が必要だ。是非にとも買って行ってくれ。売り上げに貢献してくれると助かる」
「ええ、頑張ってほしいですから。その辺は任してくださいな。是非に使ってみたいと言っていた仲間も居りましてよ? それ用に、ある程度の纏まった数を買っていきたいのですが、よろしいですか?」
「よろしいです。是非にとも、使ってくれ。売れる分には、何ら問題が無いんだ。売れてくれた方が助かるんだから、仲間にもよろしく言っておいてくれ」
「解りましたわ。それでは、これだけお願いいたします」
「ああ、クライヴ君、会計だ」
「はい。大銀貨1枚と中銀貨4枚になります。……丁度頂きました」
「毎度どうも。またどうぞ」
「ええ、また来ますわね」
行ったか。熱心な購入者が居てくれて助かる。本当に助かる。こういったまとめ買いは、私は推奨していく。どんどんと売れていってくれると助かる。
それにしても、良い感じだな。麻痺魔法を気に入ってくれたみたいで助かる。麻痺魔法には、売れて貰わないと困るんだからな。売りになる魔法なんだから。
今後も出ていくと嬉しい所だ。ガンガンと売れてくれると嬉しい。その為には、客数を増やさないといけない。それが一番の問題なんだけどな。
どうすれば、客数が増えてくれるのか。立地でどうのこうのは、もういい話だからな。宣伝を今以上にする方法なあ。やはり、サンドイッチマンか。それは、クライヴ君が可哀そうだしな。




