279話 10/5 ケイト来店
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カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「あいよ。店主君には言いたいことがあるんだ。魔法の試し打ちをしてくれって事だったからね。やって来たよ。まあ結果は予想通りって感じなんじゃないかい?」
「ケイトか。試し打ちをしてくれてありがとう。マッドフロッグとマッドゴーレム相手に魔法を使ってくれたという認識で間違いなかったか?」
「ああ、間違いないね。マッドフロッグには効果覿面だったよ。良い魔法だった。でも、マッドゴーレムには、そこまで効いた感じがしなかったね。多少は威力でどうにかなったんだろうけど」
「そうなるのか。やはりと言った感じではあるんだが、威力の面で、多少なりともマッドゴーレムに効果があったのか。全く無いとは思っていなかったが、そうなのか」
「良い魔法ではあったさ。マッドフロッグにはね。まあ、土属性の魔法でいいんじゃないかとは思ったがね。そこまでして、買わないといけない魔法かと言われると、解らないねえ」
そうか。まあそうだろうな。土属性の魔法で良いだろうからな。そこまで拘って麻痺魔法を使って欲しいわけではないし。使ってくれても良いのは良いんだが。
使い分けの種類は変わらないからな。魔法を使うのは、2種類。それに変わりは無いんだよ。それならば、土属性の魔法を使ってくれた方がこっちとしても有難い。
しかし、やはりと言うべきか、マッドゴーレムには効きが悪かったか。と言う事は、マッドゴーレムは電気信号では無い何かで動いていると言う事になる訳なんだ。
恐らくは、魔力で動いているんじゃなかろうか。詳しくは、研究者では無いので、調べることはしないんだが、予想通りという所なんだよ。
外れてくれた方が嬉しかったんだけどな。それはなんとなくだが、無いと思っていたからな。ゴーレムが生物の範囲に入るのかという事になる。それは、違うだろうと思う訳だ。
「おや? 店主君はまた何か違う事を始めたのかい? 紐で縛ってあるじゃないか。これでは中身が見れないね。解いても良いんだろう? 勝手に解かせてもらうよ」
「ああ、解いて見て行ってくれ。白いのは私の魔法だ。そして、赤いのが弟子の魔法だ。そう言う分け方をしている。混ざると面倒な事になるからな」
「ああ、そう言う事かい。まあ、いいんじゃないのかい? 対策をしているだけマシだと思うよ。普通は、売り場を分けるだけだがね。ちょっと読みにくくなるのは、頂けないが」
「多少の不便は仕方が無いとは思っている。ある程度は許容してくれ。混ざらないことを優先に考えているんだ。混ざった方が、魔法使いとしては、厄介だろう?」
「まあね。混ざられると、どうしても使い勝手が変わってしまうからね。魔力の癖の所為なんだが、どうにもならないことは、解っているんだけどねえ」
「こっちとしても、どうしようもないからな。魔力の色がある以上は、分けざるを得ない。皆が癖なんか関係なく使えれば、もの凄く良いんだけどな。そう言う訳にも行くまい」
「だね。でも、店主君の魔力の癖は、特殊なんじゃないかい? 仲間に使ってもらったけど、皆使えたからね。特殊な癖をしていないと、そうはならないとは思うんだよ」
「ああ、そうだな。私の魔力の色は特殊な色をしている。今の所、誰でも使える様な色をしているんだよ。良いことではあるんだが、それが弟子の魔法と混ざると、もっと面倒な事になるからな」
「そりゃそうだ。使える使えないの判断が一層難しくなる。だから分けたのかい。良い判断だとは思うけどもね。もうちょっと見やすい方法は無かったのかい?」
無かったんだよ。思い付かなかったからな。思い付いたら、やっているって話ではあるんだがな。そんなに発想が出てくるわけじゃないんだよ。凡人には難しい問題だ。
出来ないことは無いとは思うんだが、簡単に出来る方法があれば良いんだけどな。多少手間でも、見やすければ大丈夫なんだが、見やすくて、判別が出来やすいのが見つからなかったんだ。
とりあえずは、この方式に慣れてくれると助かるな。今後もこの方式を守っていくからな。いい案が出てくれば、別の事をするんだけど、とりあえずは、これで行く。
「とりあえずは、これで精一杯だ。これ以上の判別方法が思い付かなかったんだ。何かいい案があるのであれば、教えて欲しい。これと言って拘りがある訳では無いんだ」
「と、言われてもねえ。普通の店だと、何もしていないのが普通だからね。これ以上の案って言っても、特には出てこないさ。なんたって、考えたことが無いんだからね」
「まあ、そりゃそうだろうな。普通は、買う側がそんな事を考える方が珍しいだろうからな。当面の間は、これで行かせてくれ。何か案があれば、そっちに切り替えるかもしれないが」
「そうだねえ。裏面に何かを書くのは無しだとして、他に何があるのかね? まあ思い付いたら言うようにするさ。とりあえずは、これだけ買っていこうかね。一応弟子の魔法も込みで」
「土属性を沢山買っていってくれるのは助かるな。クライヴ君、会計だ」
「はい。大銀貨1枚と中銀貨3枚になります。……丁度頂きました」
「毎度どうも。またどうぞ」
「また買いに来るよ。土属性の魔法も暫くは無くならないんだろうしね」
行ったか。これで、残るのはレッドフレイムベア位か。そっちは解らないが、レッドベアに効果があったんだから、多分効果があるんだろう。タイフーンウルフと一緒だと思う。
レッドフレイムベアを狩りに行っているクランに知り合いはいないからな。まだ不明な所はあるんだが、一先ずは、これで効果がある魔物は出そろった感じか。良い魔法に仕上がったのは良かった。




