275話 10/4 22人目の客
OFUSE始めました。
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世界の証明はどうすれば良いんだろうか。色々と不完全な事しか解っていないから、考察も不完全にしかならないんだよな。何をどう攻めれば良いのかが解らない。
科学方面で攻めればいいのか、それとも、魔法的アプローチが必要なのか。今一つ解っていないんだよなあ。麻痺魔法は科学方面から攻めた訳なんだけどさ。
痺れるってそう言う事だからな。科学を頼りに考えていった結果なんだよな。人体の不思議と言うか、生物の不思議を解き明かしていったんだけど、そう言う魔法って他にあるのか?
にわかなのでね。電流の話は、有名どころだからな。あのゲームの所為で。それくらいは知っていた。だから出来た訳なんだけど、科学を掘り下げる事は出来ないんだよ。
掘り下げられれば、色々と変わってくるだろうけど、掘り下げられないんだよな。現状が岩盤なんだ。私の浅い知識では、もう既に岩盤にぶち当たっている。もうちょっと何とかならないかとは思っているんだけどな。現状は何ともならない訳なんだ。
転生した人が、知識を十全に活かし切る事なんて出来る訳がない。と、物語ではない自分に当てはめるとそうなる。都合よく知っていましたって事が少なすぎるんだよな。
もっと賢い人が転生すれば、それこそ、色々と常識を変えていってくれるのかもしれないけどもだな。私の浅い知識ではこれが限界だ。既に掘り下げられるところまで掘り下げたんだ。
頑張れば、何か他の物も見つかるかもしれないけどな。その発想すら出てこないんだから、話にならないんだよ。発想が全てなんだ。まずはそこで躓いてしまっている。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「おーおー、こんな所にも魔法屋があったのかい。あてしも知らなかったねえ。店主さんや、見させて貰うよ。まだ沢山残っているしねえ」
……引退が近そうな魔法使いだな。それに服装が少しだけど、よろしくない。多分だけど、スラムにあるクランの魔法使いだな。年齢は、結構いっている。
平均寿命よりも長く生きていると言われても、不思議じゃない感じだな。50歳に近いんじゃないか? まだ引退しないんだって思いが強いか。まだまだ現役でやっていくんだろうな。
「おや? 何で紐なんかで縛ってあるんだい? 魔法が見にくくて仕方がないね。中身を見ないと買えないんだから、解くよ。文句を言っても知らんがね」
「ああ、解いてくれても構わないが、後で縛っておいてくれ。弟子との魔法を見分けるために紐で縛ってあるんだ。白は私の魔法。赤いのが弟子の魔法だ。そう言う意味の紐だ。それと、所属クランと、名前を教えてくれ。顔と名前は一致させておきたい」
「あらそうかい。弟子の魔法が端の方にあるから気が付かなかったよ。それと名前かい? あてしはエミリーって言うんだ。クランは「幻想の混濁」って所だよ。知らないだろうが、覚えておいてくれればいいさ。頻繁には聞かないとは思うけどね」
「頻繁にクラン名を聞く方が珍しいから大丈夫だ。そもそも、生活の中で、クラン名を聞くことが殆どないからな。そんなに有名なクランでも無いんだろう?」
「まあそうさね。有名って訳でもないさ。無名も無名。日の当たる様なクランじゃないって事さ。活動は昼間だがね。はっはっはっは」
「そうか。それと、こっちの魔法がこの店のお勧めの魔法だ。とりあえず、困ったらこの魔法を使えば何とかなるとは思っている。狩場は平原か?」
「おおそうさ。あてしらの狩場は平原だよ。今は忙しい時期だからねえ。何処も彼処も忙しいだろうさ。ワイルドボアだけでも良いってのに、ウルフまで付いてくるんだからさ」
「平原なら話が早い。この魔法は、平原特化型の魔法なんだ。平原であれば、どんな魔物でも効果がある魔法だ。そして、効果で倒す魔法でもある。それがこの店のお勧めの魔法だ」
「そんな都合の良い魔法があるのかい? さっきから見ていると、変な形の魔法しか見当たらないがね。普通の魔法は無いのかい?」
「この店では、これが普通の、標準の魔法だ。他の店の魔法とは全く違うだろうが、これがこの店の特色だからな。他の店では真似できない魔法を置いていると自負している」
「違えば良いってものでもないだろう? 同じだからって言っても、なんだって話ではあるんだがね。同じでも、使えない同じであれば、意味がない。使える同じであれば言う事が無いんだが」
「私の魔法は、使えないと言う事は無いはずだ。そう言う魔法なんだよ。使ってみてくれれば、解る事だが、使い勝手は悪くはない。まあ好みがあるだろうがね」
「まあ、お勧めと弟子の魔法も買っていこうかねえ。とりあえずは、使ってみない事には、何も解らんからね。使ってみてから判断するさ。あてしの好みなのかどうかをね」
「ああ、是非とも使ってみてくれ。好みであれば、また来てくれると嬉しい。クライヴ君、会計だ」
「はい。中銀貨2枚になります。……丁度頂きました」
「毎度どうも。またどうぞ」
「次来るかどうかは、魔法次第さ。とりあえずは、これで使ってみてからだね」
行ったか。結構な歳だな。50には届いていないとは思うが、その近辺だろう。結構長く生きているな。平民の平均寿命よりは生きているだろう。まあ、子供が良く死ぬんだが。
後は、冒険者も良く死ぬ。それだから、平均年齢は低めに出るんだが、それでもだな。あそこまでの歳になるのであれば、引退すればいいのに。それじゃ駄目なのか?
駄目だから、魔法使いをやっているんだろうけどな。金はそこまで持っていないのか。スラムの方のクランだと思うんだが、有名な人なのかもしれない。ある意味でだが。




