273話 10/4 リック来店
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魔法が何かを考える。便利なものだとは思う。だが、それ以上に解らないものだと思う。この力が何なのか。それが一番の問題なんだ。作る側としては、それを突き詰めていかないといけない。
何故にこれが魔法となるのか。何故にこれがスクロールとなるのか。それを考えて突き詰めていけば、魔法は進化をすると思う。スクロールを無しで使える様になるんじゃないかと思う。
今はまだ、精霊の力を借りないと、魔法は作れない。いや、これが本当に精霊の力なのかも解っていないんだけどな。何か不思議な力が働いて、魔法になっている訳なんだ。
もし、本当に精霊が関与しているのであれば、魔法使いがスクロールを使わなくなった時、スクロールを使わなくても、魔法が使えるようになった時、それは精霊使いと言えるのでは無かろうか。
文章を精霊が、魔法として昇華しているのであれば、その過程をすっ飛ばした存在は、精霊を使っているのと、同義となる。もしも、本当に精霊が関与しているのであればだが。
それは、証明されていない。同じ魔法にならないことを、精霊の悪戯と呼んでいるだけで、本当に精霊が関与しているのかまでは解らない。関与していないとなる方が色々と難しいことになるんだけど。
関与していなかった場合、世界がそれを認めていると言う事に繋がってくるからだな。今の教会の教えを真っ向から、覆す話にも繋がってくる。
この国の教会の95%以上が、6神教なんだからな。精霊が神様であると言う事にもなってくるわけだ。神様を倒せてしまう可能性もあるんだが、これが変わってくることになってしまう事になりかねない。私としては、それでも良いとは思っているんだがね。
神と精霊が違うものであるという考えが6神教として、正しいのかどうかだよな。6神教は、あくまでも、6属性の神が居るという話で落ち着いている。精霊の事を差している。
もし、精霊とは違う神がこの世に居るのであれば、精霊とは何ぞやという話にもなってくるわけなんだが、精霊が神ではないとすると、邪教徒として扱われるんだよな。6神教の中では、精霊が神とイコールなんだから。神を否定することになってしまう。
6神教の教えは簡単だ。神とは精霊であり、曜日の6属性を司っている。精霊は各所で見られると言う事なんだが、それは全てが同じ個体であり、分体でもあると言う事なんだよ。
精霊を倒すことは可能だが、消滅させることは出来ない。何故なら神だから。全にして個である神だから。だから崇め奉らなければならない。そう言った考え方なんだよな。
それとは関係なく魔法が出来ているのであれば、宗教の対立を産むことになるんだよなあ。まあ、こんなことを考えていても、結果は解らないんだがね。
私は天才では無いのだよ。スクロールなしの魔法を考案することは出来ない。いや、しようとはしていると言った方が良いのかもしれないが。その可能性は常に考えている。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「ああ、また来たよ店主さん。見させて貰いますね」
思考の中では、宗教を否定しても怒られないからな。言うと、否定されるし、異端認定されるけど、考える分には問題ない。神が何なのか、それを考えても良いだろうに。
難しい話では無いんだよ。精霊イコール神を否定するだけだから。魔法って何だろうなって突き詰めて行くのであれば、宗教も否定しないといけないんだよ。固定観念が一番不味い事だからな。
「あれ? 店主さん、これはどう言う事なんだい? 紐で縛ってしまっては、中身が見えないよ? 見えない魔法なんて誰も買わないんじゃない?」
「それか。解いても大丈夫だから、解いてくれ。弟子の魔法と一緒にならないようにしているだけだ。別段、これと言った効果は無いんだよ。ただ、混ざらなくするだけの紐だ」
「ああ、そういうこと。じゃあ遠慮なく解かせてもらうよ。それでだね、あの雷属性の魔法なんだけど、まだあるかい? 使い勝手が良かったからさ。まあ、形は変なんだけど」
「形は、何度も言っているかもしれないが、あれが普通なんだ。普通に作るとああなる。形を変えたければ、変えられるが、威力や効果が下がってしまうんだよ。それは好ましくない」
「拘りが無いから、別にどんな形でも良いんだけどさ。でもやっぱり、この店は変わっているよね。形だけじゃなくて、この前の雷属性の魔法とかさ。あれも何でああなるのかが解らないんだよね」
「効果を追求した結果、そうなったと言うのが正しいな。雷属性にしようと思ったわけではない。効果を付けようとしたら、雷属性になってしまったと言う方が正しいんだ」
「それ、前も言われた気がするな。良い効果だったよ? 使える魔法さ。今後も使っていきたいね」
「それは有難い。是非とも使ってくれ。魔法も使われた方が良いとは思うからな。それに使ってくれると、宣伝にもなるんだ。あんな魔法は、私の店にしか置いてないからね」
「そうだね。他の店には置いていないかな。見たことが無い魔法だよ。驚いたけど、それよりも、効果の方が驚きだったよね。何でああなるんだろうか」
「その辺は、精霊が上手い事やっているんだろうと思っている。解らんけどね。解らずに魔法を作っているからな。こういう考え方は、一般的ではないが」
「そうだね。研究肌なんじゃない? とりあえず、今回はこんな感じかな。お弟子さんの魔法も使ってみたいしね」
「ああ、使ってやってくれ。クライヴ君、会計だ」
「はい。中銀貨5枚になります。……丁度頂きました」
「毎度どうも。またどうぞ」
「多分また来るよ」
行ったか。何ともまあ、マイペースな感じだな。研究肌ねえ。色々と考察はするが、そんな事は、誰もがやっていることなんじゃなかろうか。魔法を作っているのであれば、特に。
知らないけどな。標準がこれだとは思っていないんだけど。魔法陣魔法が標準な訳がない。これがどう作用したら魔法になっているのかが解らないんだよな。どうしてこうなるんだろうか。
疑問は尽きない。だが、研究をしている暇がない。考察は出来るんだが、実行する手段が無いんだよなあ。どう実験をすれば、その結論に至るのかが解らないし。考えるのは考えるけどな。




