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貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


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268話 10/3 21人目の客

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 初めての事は良い。そのことに少しだけ浮かれている。紹介では無くて、ストーキングされての訪問ではあったが。後は、紹介してくれる人を待つだけなんだがな。


 何故か知らないが、大量買いをする人は居るけど、紹介をしてくれる人は居ない。魔法が売れすぎて困るってのもあるのかもしれないけど、売り上げに貢献して欲しいんだけどな。


 店を閉めるなんて事にはならないが、ある程度は売れてくれた方が良いんだよ。大量買いを当てにするのは、間違っていると思うんだ。あれはあれで良いんだけどさ。


 大量に買ってくれる。これほど有難いことは無い。特に魔法使いが多い所がそれをやってくれると、もの凄く有難い。売り上げは、どれだけいっても、限界値があるんだが。


 魔法の作成限界が売り上げの限界値だ。それ以上にはならない。どう頑張ってもならない。それ以上の売り上げが欲しいのであれば、魔力に頼らない魔法を作るしかない。そんな事は、天才にしか出来ない。私には無理な事なんだ。そんな発想を思い付けない。


 転生者と言う常識外の知識をもってしても、それは変えられない。というかだ。転生者と言ってはいるが、そもそも、魔法が無かった国からの転生だからな。そこの所は間違えないでほしい。


 元々あった魔法をこっちの世界で出来るのかどうかを試すのが普通だろうと思う訳なんだ。魔法なんて無かった世界だ。科学は発展していたけど、科学もなあ。解らないことが多すぎてな。


 作れるものが無さすぎるんだよな。車? 乗っていたよ。大体の構造は解るけど、精密に作られた物をどうやって再現すれば良いのかが解らない。そもそも、合っているのかも解らない。


 エンジンの理屈は、なんとなくだが解るんだ。……蒸気機関の方であれば。ガソリンエンジンとなると、ちょっと自信がない。多分ああなるんだろうって事は解るんだけど、それだけだからな。


 再現は無理。車があれば便利なのかもしれないけど、そもそも、石炭がある場所が何処なのかって話になってくるからな。ここの燃料は木材だ。基本的には木材の筈だ。


 鍛冶や細工の方には、全くもって関心が無かったからな。シャトナー細工店に若干の繋がりがある程度だ。その位しか無いんだよな。そこで、石炭が使われているのかも知らない。


 多分、石炭は使われていると思うぞ。木炭を作っているという事も聞いたことが無いし。木炭くらいなら、作れるけど、大規模にやるならともかく、採算が合わないと思うんだよな。


カランカラン


「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」


「いらっしゃいませ!」


「ああ、ゆっくりとさせて貰う。ここで最後だからな。というかだ。店主、場所が悪すぎるぞ。西側であればともかく、東側でこれは、解らないと言った方が良いぞ」


「立地に関しては、半ば諦めている。当時は良いと思ったんだ。後になってから、優良な場所ではないと気が付いただけだ。取り返しは付かない。だから、ここでやるしかないんだ」


「先駆者と言えば、聞こえは良いが、出店をミスしただけだからな。まあ遅かれ早かれ、長い目で見れば、この店の様に奥に作る者も現れただろうが、苦労はするだろう。現実、しているだろう?」


「まあな。苦労はしているが、仕方が無いからな。それでも、やって来てくれる人も居る。魔法使いの方から、見つけてくれることも多くなってきたし、大変だが、1年後にはなんとかやれているだろう」


 何と言うか、デカいな。私も180㎝は超えていると思っているんだが、後15㎝程高い様に思える。それくらいにはデカい。ただ、体の線は細い。完全な魔法使いタイプだな。これで前衛も出来ると言われても、信じないくらいには、線が細い。


「ん? なんだこの紐は。白以外には、端に赤いのがあるのか。随分と赤が少ないが、赤が特別な魔法とかそう言う事なのか? と言うか、解くが良いんだろうな?」


「ああ、解いてくれても構わんよ。紐で括っているのは、弟子の魔法と分けるためだからな。混ざると大変だろう? それの防止のためだ。それと所属しているクランと名前を教えて貰っても良いか? 顔と名前は一致させておきたいんだ。後は狩場も教えてくれると助かる」


「ああ、俺は「未来への行脚」に所属しているニコラスだ。主な狩場は平原だな。森にも行くかという事になったこともあるが、その一派とは分裂して、今は平原がメインの狩場になっている」


「そうなのか。狩場の関係でクランが割れたのか。だが、森に旨味があるのか?」


「平原と森だと、平原の方が見通しが良く、狩りやすいが、競合相手が多い。特に大手のクランが活動するときは、成果無しという事もあり得るくらいだ。今の時期からは特にな」


「そうか。群れが大きくなるから、大手のクランもそれを目掛けて活動範囲を狭めるのか。奥に行っていた連中が近場で狩りをするようになるから、実入りが減ると」


「そう言う事だな。とはいえ、森も森で専門のクランがあるからな。結果、中途半端なクランは割を食うだけなんだ。と言いつつも、半分に割れてしまったわけなんだがな」


「私としては、クランはなるべく大きい方が良いとは思っているんだが、大きいだけでも駄目なのか? 感覚的には、大きければ、出来ることが増えて行くように思うんだが」


「大きい方が良いことは良い。その通りだ。小さいよりは、大きなクランの方が何かと都合がいい。狩場の選択肢も増えてくるからな。ただ、出来ることが多くなると欲も出てくる」


「ああ、もっと奥にとか、その辺りか。まあ解らんでもない。狩れるのであれば、奥地で邪魔されずに狩りたいと思うだろうからな。特に平原だと、タイフーンウルフか」


 クランは大きい方が出来ることが多くていいと思っている。それは変わらない。だが、大きくなるにつれて、欲望も大きくなるみたいだな。出来ることが増えてくるからな。


 それはある程度仕方が無い事ではあるんだろう。欲との戦いもある程度は仕方が無いんだよ。欲を制御することは難しい。人間ってものは、欲望の生き物だからな。

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