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貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


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267話 10/3 20人目の客、何気に初めての事

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

カランカラン


「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」


「いらっしゃいませ!」


「後を追って来てみれば、こんな所にも魔法屋があったのですね。パトリシアも人が悪いわ。何だったら、紹介してくれれば良かったのに」


「あら? グロリアじゃない。ついて来たって、何処からついて来たの? 結構な魔法屋を回っている筈なんだけど?」


「最初からよ。前回、おかしな魔法を使ってから、しばらくぶりの買い物ですもの。また買いに行くのではないかと思ってついて来たのですわ。そうしたら、知らない魔法屋がありましたもの」


「別に秘密にしていないのに。言ってくれたら、連れてきてあげたよ?」


「それじゃあ面白くも何とも無いもの。追いかけた方が楽しいに決まっていますわ」


「紹介したのに。まあいいけど。紹介するね。同じクランの魔法使いでもあるグロリア。多分私が使った雷属性の魔法を気にして、ついて来たんだと思う」


「クラン「闘争の探求者」所属のグロリアです。よろしくお願いしますね、店主さん」


「ああ、こちらこそ、よろしく頼む。それと、常連になってくれると嬉しいな。まだまだ客が少ないんだ。魔法屋としては、走り出したばかりなのでね」


「そうなのね。それにしても、パトリシアはこんな場所を良く見つけたわね。メイン通りに無いんですもの。何処に行くのかと思いましたわ」


「魔法屋探しは基本だよ。それに変なパタパタがあったからね。何だろうって見に来たら、魔法屋だったんだよ。でも、この魔法屋は良い所だけど、私の癖に合っていたから、グロリアの癖には合わないんじゃないかな?」


「ああ、その心配はしなくても良い。私の魔力の色は特殊でな。誰にでも合うんだ。だから、魔法が使えないという事は無い筈だ。弟子の方はそう言う訳ではないから、解らんが」


「え!? 誰にでも合う魔力って凄くない? 普通じゃないよ? 殆どの魔法使いが望んでいることなんじゃないかな。魔力が合う合わないって結構な事なんだよ? 良いなって思った魔法でも、諦めないといけない事もあるくらいなんだからさ」


「そうですわね。誰にでも合うと言うのは、一種の才能ですわね。それはもの凄く貴重な事でしてよ? 言いふらさない方が無難ですわね。嫉妬されてしまいますもの」


 む、そうか。そう考えたことは無かったな。誰にでも合う魔力を持っていることを吹聴している訳ではないが、教えない方が良い可能性もあるのか。それは盲点だった。


 一種の才能か。そう考えたことなんて無かったな。私には、特に才能が無いって思っていたんだが、そうか。魔力の色が才能の内だったのか。転生特典も、これだったのか?


 何とも解りにくい。もっと解りやすいチートをくれれば良かったのに。巨大な魔力量とか、解りやすいものであれば、いや、そうしたら、魔法兵にされていたのか。


 結果論でいえば、これでよかったのかもしれないな。本当に結果論だが。魔力の色が転生特典か。もうちょっと何かあったんじゃないですかねえ、神様。


「私としては、特段意識はしていなかったんだが、言わない方が良いのか? 解ってしまったら、仕方が無いだろうが、別に言いふらしている訳では無いのだが」


「言わない方が良いんじゃないかな。必要に駆られた時以外には。嫉妬民って何処にでも居るしね。魔力の量とかもそうだけど、なるべくは言わない方が良いんじゃないかな」


「ですわね。魔力の量ですら、嫉妬されますもの。私とて、多い方ではありませんが、それでも、嫉妬されたことはあります。そこまで変わらないと思うのですが、思いは人それぞれですから」


「そうか。今までも言いふらしてきたわけではないが、なるべく気を付けるようにしよう。無駄なところで争いごとになるのも嫌だからな」


「そうですわね。なるべくなら、言わない方が無難でしょうね。……あら? このスクロールは、紐で括られていますね。これは何を意味しているんでしょうか?」


「それは、お弟子さんの魔法と見分けがつけられるようにだって。混ぜ混ぜ問題はあるところではあるじゃん? それの防止だって。でも、見にくいんだよね。何かいい案は無いかな?」


「そう言われましても、直ぐにとは出てきませんね。店主さんも考えてしたことでしょうし、そう直ぐにいい案は出ないでしょうね。裏面に名前を書く位かしら?」


「それだと、他にも書きたいことがある時に邪魔じゃない? 色々と書いておきたいし。やっぱり紐で括るしか無いのかなあ。他にもいい案があれば良いんだけど」


「しかし、それよりもです。まずは、あの魔法を見せて貰わない事には、話は進みませんわ。見たところ、雷属性でしたが、その魔法を見せて貰ってもいいかしら?」


「ああ、構わんよ。むしろ見てくれ。その魔法がこの店の売りなんだ。使い手は多い方が良い。買ってくれる人が多い方が有難いんだ。作っても売れるって事だからな」


「拝見させてもらいますわ。……なる程。威力では無く、効果で攻撃をする魔法であるという事ですか。珍しい魔法ですね。見たところ、不思議な事はない様に思われますが」


「まあ使ってもらうのが一番なんだが、見て貰った後だろうからな。出来れば、私の魔法よりも弟子の魔法を買ってくれると助かる。弟子の魔法は、癖が合うか解らないからな」


「では、この2つを買って行きましょう。お代は幾らになるかしら?」


「クライヴ君、会計だ」


「はい。中銀貨2枚になります。……丁度頂きました」


「ああ! 私も! この3つ!」


「はい。中銀貨3枚になります。……丁度頂きました」


「毎度どうも。またどうぞ。贔屓にしてくれると助かる」


「私は気に入ったからね! 贔屓にするよ!」


「あたしも使い勝手を見極めてからになりますが、恐らくはまた来ますわ」


 行ったか。後を付いてきて見つかると言うのは、初めてだったな。同じクランの人が来たのは、これが初めてだ。紹介してくれても良いとは思うんだけどな。


 ここだけの秘密にしておきたいんだろうか。魔法使いの考えていることは、解らないからな。もっと紹介してくれると助かるんだけどな。どんどんと宣伝してくれて構わんのだが?

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