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貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


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244話 9/30 今日も1日が始まる

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 9月30日闇曜日。今日も1日が始まる。いつもと同じだろうと思う、1日が始まるんだな。毎日が波乱万丈の日々を送りたいとは思わない。平凡な1日であってくれることを願う。


 波乱万丈を望むのであれば、冒険者になっていただろうな。魔法を自分で作って、その魔法で戦う冒険者になっていたことだろう。それは、私の中では無いことになっている。


 正直な所、冒険者に憧れが無かったわけではない。毎日が楽しい冒険をと思う事が無かったわけではない。だが、現実を見ると、毎日をどう生きていくかの違いしか無いと思ったんだよ。


 冒険者の日々は、戦闘と休暇を交互に行っていく。1日戦闘すれば、4日は休むなどだな。怪我をして、戦線を離脱すれば、1か月くらいは戦線に戻れないだろう。


 そんな日々を送りたいのかと、言われたら、解らないとしか言えない。冒険者は冒険をすることが仕事ではないんだよ。冒険の様なことをするが、日々の生活は、淡々としている。


 戦闘をして、休暇を満喫する。それ以上でも、それ以下でもない。冒険が出来る冒険者は一握りなんだ。それ以外の冒険者は、日々の暮らしで精一杯なんだよ。


 飛竜山脈に訪れて、飛竜を狩って帰る。それはそれは、刺激的だろう。そんな事は、月に1度か2度目があるのかどうかと言ったところ。冒険者で冒険をしているものでも、それでしか無いんだ。


 入念に準備をして、被害が出ないように準備をして、確実に狩れるように準備をする。大半は、準備の時間だ。毎日が冒険だという訳にはいかない。それでは、体力が持たない。


 人の体力は、有限だ。無尽蔵にある訳ではない。その体力を何処に使うのかといえば、冒険に使う訳なんだが、その冒険が、必ずしも実を結ぶとは限らない。実を結ばなかった冒険は、体力を大きく消費する。成功よりも失敗の方が体力を使うんだ。


 物語の様な、冒険ではない。冒険とは、生活がかかっているんだ。物語の様な冒険をしたければ、圧倒的に強くなくてはいけない。その圧倒的な実力が無ければ、冒険など出来ない。


 私には、その圧倒的な実力は無かったんだよ。努力で付けることができる実力では足りないんだ。圧倒的な天賦を持ち合わせていなければ、物語の様な冒険は出来ない。


 現実を見たのは、何時だったか。元実家で剣術の訓練をしていた時だったかな。剣を教えてくれる人に勝てるとは思わなかった。普通の兵士だろう教師にだ。


 恐らくだが、それに勝ってしまう様な、何かが無ければ、冒険なんて出来ないんだ。飛竜をソロで討伐。物語としてはありがちだが、普通はあり得ないからな。


 飛竜戦は、中級魔法を主軸に、実力のある前衛が頑張るのが本来の姿だ。1人で立ち向かって、その首を落とすと言うのは、物語だけなんだ。実際は、もっとボロボロになりながらの勝利なんだ。


 見ても居ないんだがね。みなくても、ある程度は想像が付く。余裕の勝利などは在り得ない。英雄なんてものは、普通では在り得ないんだ。私には、英雄になる素質は無かったんだよ。


 さて、身だしなみを整えて、店の方に向かう。既にクライヴ君が起きて作業をしていることだろう。店は開けていないんだろうが、掃除をしていることだと思う。


「おはよう、クライヴ君。今日も悪いな。先に食事に行かせてもらうから、何かあったときにはよろしく頼むよ。店も開けておいても良いんだからな?」


「おはようございます、店長。店は、もうちょっと待ってください。もうちょっとできる様になってからでお願いします。まだもうちょっとだけ、待ってください」


 別に焦る必要は無いからな。別段焦っているわけでも無いしな。どうせ人も来ないんだ。開けていても構わないとは思うんだが、言わない方が良いだろうな。


 心構えが出来ていないと言うのだから、仕方がない。先に食事に行くとするか。今日も1日、何事もなく終わってくれると嬉しいんだが、宣伝の方は、そろそろ成功させたい。


 しかし、長い行列だな。ここまでの事態であるのに、貴族は放置を決め込んでいた訳なんだよ。放置していて良いものでは無いとは思うんだがね。色々と問題があるだろう。


 全てが解消されるとは思っていないが、4つの冒険者ギルドを設ければ、変わるとは思うんだよ。もしかしたら、討伐に行く人が増えて、結果変わらないということがあり得るんだが。


 それはそれでいいことだからな。魔物の討伐数が増えることは、良いことである。貴族は、税金が余計にかかると、嫌がるかもしれないが、それだけ、安全が確保される訳だからな。


 畑の平穏は、この町の平穏でもある。畑が荒らされ放題では、食うのに困ってしまうからな。畑を広げ過ぎているのは確かなんだが、広げないと、生活も出来ないからな。


 人口が多すぎるのがいけないんだ。町が大きすぎるのがいけないんだよ。衛星都市を作れば良かったものを。何故に1つにまとめたがったのか。魔物の脅威があるとはいえ、人口が密集しすぎだ。


 魔物の脅威は、笑えない。全く笑えない。一般人にとっては、脅威でしかない。それを狩るのが冒険者の仕事だとしても、冒険者にとって、良い町にしていかないと、厳しいぞ。


 ここまでの拡張をしたのだから、責任はとるべきだろう。責めて、冒険者ギルドの増設をしてやらないことには、問題が大きすぎる。もうちょっと市井を考えて欲しいものだ。


 冒険者が多くいる町なんだから、冒険者ギルドの4つくらいは作ってもいいはずだよ。その位しても、何も不便は無い筈だ。多少の税金の事は、目を瞑って欲しい。


 さて、飯だ飯。腹が減っては何事もなさないんだよ。食事に有り付けるのかが一番の問題だ。食事処が多いのが救いだな。味は大差ないけども。大差があったら、どうなっていたんだろうな。

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