228話 9/27 今の所、値上げは考えていない
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客足が遠いな。今日も来てくれる人は来てくれたが、それでもまだまだ客が足りない。もっと精進しないといかんな。何を頑張るのかって話ではあるんだが、出来ることはやっていかないと。
そんな訳で、昼飯だな。ここまで来たら客は来ない。魔法使いの活動時間が過ぎてしまっているからな。散策をしてくれるような魔法使いでなければ、見つけてくれないだろう。
「クライヴ君、昼飯に行ってくる。店に客が来たら、対応をしておいてくれ。無理そうな客であれば、待たせても構わない。客にならない者は追い返してくれ。では頼んだ」
「はい。行ってらっしゃいませ」
クライヴ君には任せられると思うんだがな。本人がまだまだ自信がないせいで、損をしている部分があるとは思うんだよ。もうそろそろ、店番を完全に任せてもいいはずなんだが。
午後は任せていると言うのにな。まあ客が来ないと解り切っているからなんだろうがね。値段の計算は難しいものではない。どれでも中銀貨1枚なんだから。
麻痺魔法も同じ値段だ。材料費や何からを考えても、同じ値段で問題ない。売れるからといって、値段を上げる様な事はしないつもりだ。そう言うものでは無いからな。
売れる魔法は良い魔法だ。だが、値段が上がっても売れるのかと言う問題はある。当然だが、値段が高くなればなる程に売れなくなっていくからな。皆まずは安いものから買うだろうから。
安くて、威力があって、範囲が広くて、と色々と条件の良い魔法を買うのが普通だろう。後は、詠唱文の読みやすさなんかも採点理由の1つになってくるのか。
求めているのは、適性な価格であることだと思う。確かに良い魔法は高くしても売れるかもしれないが、その分は客が減る。いくらで売るのかにも因るが、当然買ってくれる人は減るな。
店側としては、計算が面倒になる。計算がややこしくなるのは頂けない。これだけ買うからいくらだと言うのが簡単に解る方が良い。原価が変わらないのだから、価格も変えなくても良いだろう。
商売人としては、間違っているのかもしれない。価値のあるものは、できるだけ高く売った方が良いのかもしれない。私はそれには倣うつもりはない。原価からの計算で十分だ。
利益は十分に確保している。それ以上の価値がある魔法という訳でもないかもしれないしな。私が価値が高いと思うのと、魔法使いが価値が高いと感じるのが違うかもしれないから。
結果としては、あこぎな商売は止めろという事なんだがね。適正価格で売っているつもりだ。適正ではないと言われる様な事があれば、値段を変えればいいさ。言われないとは思うがね。
索敵魔法の様な二の舞は御免だ。あれは、便利な魔法であったと思うんだがな。あれを作ると、確かにあれしか売れないと言う事態になりそうではあるんだ。
索敵魔法を作るだけの魔法屋なんぞはしたくない。出来る限り、色々な魔法を取り扱って行きたいんだ。若干惜しいとは思っているがね。あれも自信作だったんだ。
魔法屋をやる以上は、何かしらの看板魔法が無いといけないだろうと思っている。これがあるから、この魔法屋の魔法を買うのだと言う魔法が必要だろうと思っている。
強い魔法、便利な魔法。色々とあるとは思うんだがね。私は便利な魔法を推したい。使っていて良いと思える魔法が良いな。便利であればある程良いと思うんだよ。
それを適正価格で売る。私の思っている適正価格で売る。初級魔法であれば、中銀貨1枚が良い所だと思うんだがね。それ以上は貰えないと思っている。
それ以上に安くすることも、しないだろうな。値引きはするかもしれないが、基本的には、中銀貨1枚で初級魔法を売る。中級魔法は、実際に売るときになったら考えよう。
そんな注文が入るとは思っていないんだがね。中級魔法は何に使うのかに因るが、かなりの高出力が求められる。単純明快にはいかないだろうな。何かしら工夫は必要だろう。
それよりも、さっさと昼飯を食べてしまわないといけないな。クライヴ君を待たせているんだから。交代で店番をやるんだから、早くしないといけないな。
という訳で、昼飯は終わった。クライヴ君とも無事に交代して、ゆっくりと店番中だ。誰も来ないとは思うが、一応は店を開けているんだから、店番はいないと不味いだろう。
ああ、勿論のことなんだが、宣伝は空振りに終わった。それもいつも通りだ。クランの統括組織が無いのが悪い。だからと言って、誰が金を出すのかという事もあるからな。
それ程、面倒な話は無いだろう。貴族をどうやって動かすのか。それが問題だな。簡単に動いてくれるのであれば、苦労はしないんだが。動かせる種が無いのが、どうにもならないという事なんだ。
しかし、店番も暇だよな。基本的に座っているだけだからな。クライヴ君は掃除をしているが、私は特にやることが無い。掃除も出来る訳では無いしな。
出来ない訳ではないぞ。やろうと思えば出来る筈だ。商品台くらい拭くのは簡単だな。まあ既に綺麗になっている訳なんだが。これ以上拭いても意味が無いんじゃなかろうか。
綺麗にすることは良いことだ。私はそれすらも気が付いていなかったわけなんだが。綺麗にする、良いことだな。これ以上、何処を綺麗にすれば良いんだろうな。それがよく解らない。
こういう時に、前世の記憶が頼りになれば良いんだが、頼りにはならないんだ。私の持ち味の1つだと言うのに、全く活かし切れていない。頼りたいのは山々なんだがね。
出来ることと、出来ないことがあるんだ。典型的に私の前世の人間は、出来ない人だったんだと思うな。経営に関しては、全くの無知と言っても良いんだ。何かいい案があれば良いんだが。




