223話 9/26 続クライヴ君と話
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
「クライヴ君は、どんな魔法があれば良いと思うんだ?」
「どんな魔法、ですか?」
「そうだ。魔法といっても色々とある。威力が高い魔法もあれば、範囲が広い魔法もある。数が多い魔法もあれば、効果が強い魔法もある。魔法は何でも出来る可能性を秘めている」
「何でもできる……それは、本当の事なんですか?」
何でも出来るとは思うぞ。初級で出来るのかどうかについては置いておくとして。上級魔法になれば、大抵の事は出来るのではないかと思われる。それでも、限界はあるんだが。
あくまでも、何でもできるのは天才だった場合のみだ。凡人には凡人の思考力しか無いんだよ。その無い知恵を絞りに絞って、なんとか形に落とし込むのが私たちの仕事だ。
まあ研究者ではないので、軽々しく実験をとは行かないがね。難しい魔法は沢山あると思う。初級で出来る範囲の魔法でとなるともっと難しくはなってくるが。
クライヴ君の魔法の回数は、初級魔法が2回。という事は、中級魔法も作れない。初級魔法で勝負しなければならないというハンデがある。そこをどう考えるのかに因るんだが。
「想像力と発想次第では、何でも出来るとは思うぞ。ただし、天才的な発想があって、初めて実現するという魔法もある可能性もある。だが、考えるだけならば、タダでも出来る。特にクライヴ君には、初級魔法しか作れないというハンデがあるからな」
「それは、確かに初級しか作れないと思います。でも、そもそも、新しい魔法を作るって言うのが、無理な気がします。だって、魔法を作ったことが無いんですよ?」
「魔法を作ったことが無いからこその発想というものもある。何事も、慣れてしまえば、慣れた方向にしか、物事を考えなくなってしまう。今の内だぞ? 自由に考える事が出来るのは」
「そう、なん、ですか? 今一つ、ピンと来ないものなんですけど。魔法を作るっていっても、そんな簡単には何が作りたいかなんて、解りませんし」
言いたいことも解るんだがね。魔法に対する幻想はあった方が良いんだよ。変に慣れすぎると、慣れた方向にしか、考えなくなってしまうからな。思考が固まる前に考えておかないといけない。
それに最悪、クライヴ君が考えて、私が作れば良いんだからな。何を作りたいのか。何が使いたいのか。それ次第で、色々と変わってくることがあるんだ。
「簡単に考えてみてくれ。クライヴ君はどんな魔法が使いたいのかを考えれば良いんだ。何でも良いぞ。威力を意識するのか、効果を意識するのか。自分であれば、どんな魔法を使いたいのか、考えると良い。それが必ずしも、作れるとは限らないが、私も協力しよう」
「そう、ですね。そうだなあ。どうしたいかと言えば、魔法を沢山使える様になりたいです。僕は2回しか使えませんけど、魔法を沢山使えるようになってみたいです」
「なる程な。魔法を沢山使えるようになりたいと。それは可能なのかどうかは解らないが、作ることは出来るのかもしれない。だが、何かを犠牲にしないといけないだろうな。例えば、威力を大幅に下げることで、初級魔法よりも小さい魔力で使える魔法が出来るかもしれない」
「でも、それって、あんまり意味が無いんじゃないですか? 初級魔法でも、威力が低いと魔物に対して、有効打が与えられないんですよね? もっと弱くしたら駄目なんじゃ?」
確かに駄目だろう。威力が弱い攻撃魔法なんて、消費魔力が少なくても、誰も使わないだろうからな。ただでさえ、威力が低い魔法があるんだ。それ以下になったら誰も使わないだろう。
攻撃魔法に絞ればの話だな。攻撃魔法で無ければ良いんだ。生活に役に立つ魔法なんかも在っても良いとは思っている。何が役に立つのかは解らない所があるんだが、その辺を考えればいいんじゃないかと思うんだが。
「攻撃魔法なら駄目だろうな。攻撃魔法で無ければ問題ないかもしれない。生活で困っている事があるとする。例えば、私は洗濯が出来ない。それを魔法で解決出来るのであれば、確かに楽が出来るだろうな。別に攻撃魔法に使わないといけない訳では無いんだよ」
「そうなんですか。……でも、洗濯ですよね? 普通に洗濯をした方が安くないですか? 魔法って高いじゃないですか。それなら店長の様に、仕事を頼んだ方がいいんじゃないかって思うんですけど。流石に洗濯を魔法にするのはどうかと思います」
「まあ、コストには見合わないだろうな。だが、魔法でも洗濯は出来ると思うぞ。何とかする必要があるとは思うが、作ろうと思って、作れないことは無いだろう。要は発想次第では、何でも出来ると言いたかったんだ。コストに合わないのはその通りだが、それは後で考えればいい話であって、魔法を作るときには、考えなくても良いことだからな」
「作れるんですか? そして、本当に何でも良いんですか? それなら、それなら。うーん。何が出来るんだろう。何をすればいいんだろう」
悩め悩め。そして、色々な可能性にアプローチしてみろ。見えないものが見えてくるかもしれないからな。無理なことは案外少ないんだよ。出来ると思うんだ。発想力さえあれば。
発想力にも2通りあるがな。まずは、その魔法を作りたいと思う発想力。これが何よりも必要で、これが無いと魔法が作れないといってもいい。何が作りたいのかが解らないと、どうしようもない。
そして、それを構成する文章の書き方だな。こっちは難易度が高い。こっちの方で挫折することが高いだろうな。私もこっちの方で挫折した魔法が沢山あるからな。
特に空間魔法だ。これをどう構成すれば良いのかが解らない。何をどうしたら、同じ次元に到達するのかが解らないんだ。出来ないとは言っていない。ただ、私の発想力では、無理ではないかとなっただけだ。天才ならやってのけるだろう。
魔法は発想力が命だ。何をしたいのか。これに尽きる。漠然と作っても、それが良い魔法になる事は少ないんだ。目的を持って作らないとな。クライヴ君は何か見つけるだろうか。




