208話 9/24 カレンさん来店
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何ら難しいことは無い。注文を受けて商品の値段をいうだけだ。決して難しい事ではない。値引いてくれと言ってくる客が難しいだけで、他の客は普通にやっていれば良いんだよ。
「難しいことは何もなかっただろう? 普通はあんな感じだ。買いたいものを提示してくれて、それがいくらなのかを説明する。たったそれだけの事で良いんだ」
「はい。あのやり取りなら僕でも出来そうです。でも、やっぱり、値切りに来た人をどうするのかが解らないですね。何処までしていいのかが解らないです」
「それは慣れるしかないな。基本は値切り交渉には応じない。それでいいからな。こちらがお願いしていたことなんかで情報を貰うときは値引いてやればいい」
「……やっぱり、店長を呼んでも良いですか? ちょっとそういう事を判断するのは自信が……。何の話をされているのかが解らないとどうしていいのかが解らないです」
仕方がないか。有用な情報って言っても、こちらが基本的に求めている情報以外は値引く必要は無いんだけどな。やはり慣れか。慣れない事にはどうしようもないな。
難しく考える必要は無いんだがね。仕方が無いと言えば仕方が無いんだが。言っても、ジョージかギースぐらいなもので、他の人は情報料を取るという事はしないんだが。
本当に有用な情報である場合と、既に知っている情報の場合があるからな。流石にあこぎにはやってこないとは思うけどな。その辺は信頼関係が必要だからな。
値切る方にも色々とあるんだよ。無理に値切っても仕方が無いからな。ブラックリストに入れられても困るからな。要注意人物とされるよりも、普通の客で居たいはずだからな。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりとしていってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「あらあら~店員さんが~増えてますね~お弟子さんですか~」
「ああ、弟子を取った。まだ魔法は作らせていないが、10月に入ったら作らせるつもりだ。良かったら買っていってくれると嬉しいが、カレンさんは土属性を買うんだったか」
カレンさんがやって来たな。まあこの人も気分で来ている様な感じがするからな。特に焦っているようにも見えないし、土属性の魔法を買いに来たんだろう。
土属性の魔法を置いてある店は南か西だろうとは思うんだがね。何故に東まで来ているのかが謎なんだが。あっちで揃えればいいはずなんだがね。
それとも、土属性は何処も品薄なのか? 在り得ないとは言えないが。基本は風属性の魔法を置いているだろうからな。何処でも使えるのが風属性だからだ。
まあ来てくれるだけ有難いがね。土属性の魔法もそれ程売れる訳でも無いからな。今は、2人だけか? 確かそうだったと思う。普通は西で揃えるだろうからな。
「そうね~土属性の魔法が~必要なので~。置いてある場所が~少ないんですよね~」
「とはいえ、西の魔法屋にはある程度あるだろう? 南の魔法屋は流石に知らないが、西の方には魔法屋が沢山あるはずだ。そこで揃うのでは無いか?」
「大体は~揃いますよ~。でも~数が~少ないんですよ~。纏めて~買うのも~怒られますし~」
「ああ、まとめ買いは確かに嫌われるな。必要以上を買おうとすると、他の魔法使いとの兼ね合いがあるからな。沼地で活動している魔法使いがどの位居るのかは知らないが」
そう、ものには限度というものがある。何故に魔法を大量に買って行かないのか。それは他の魔法使いとの兼ね合いがあるからなんだよな。かなり面倒なんだが。
買い占める事をすることもある。だが、基本的にはしない。他の魔法使いに嫌われるからな。俺も私もと大量買いされると、魔法使いの仕事にならない。
だから自主的に購入制限をしている。使う分だけしか買わないと言うのが不文律としてある。例外は沢山あるが、基本的にはそういう風になっている。
気持ちは解るんだよ。魔法が買い占められると困る魔法使いが多く出てしまうからな。必要最低限の数しか買って行かない。流石にストックは幾らか持っているみたいではあるが。
となると、西側の土属性を売っている店もそういう決まりがあるんだろうな。需要が在っても、作らないという可能性もあるんだよな。一番需要が高いのが風属性だからだ。
土属性は沼地で活動する魔法使いしか必要としない。だから最低限度しか置いていない。カレンさんの性格だと、あんまり買えそうも無いな。基本的にはゆっくりしている人だしな。
「私の店は今の所、まとめ買いは認めている。特に土属性は余っているからな。纏めて買ってもらっても構わない。まあ使う分だけ買って行くと言うのが普通なんだろうが」
「流石に~まとめ買いは~しませんよ~。必要な~分だけで~良いんです~。また~買いに~来れば~いいだけですからね~。そこまでは~慌てていません~」
「だろうな。慌てているのであれば、そもそも東の魔法屋には来ないだろうからな。西でなんとか揃えようとするだろうからな。私の店としては有難い事ではあるんだが」
「慌てても~仕方が無いんですよ~。それに~魔法屋を~見るのは~楽しいですからね~。色んな~魔法屋が~在っても~良いと思うんですよ~」
それはそうだな。色んな魔法屋があっていい。同じ魔法屋である必要は無いからな。私の店なんて同じところが無いんだからな。此処だけなんだ。魔法陣魔法の店は。
「では~今日は~この2つを~お願いしますね~」
「ああ、クライヴ君いくらになる?」
「え? あ、はい。中銀貨2枚になります。……丁度頂きました」
「ありがとう。またどうぞ」
「はい~。また来ますね~」
行ったか。土属性の魔法は何処も余り置かないんだろうな。風属性をメインに扱っておけば、売れ残りなんて出ないだろうからな。土属性を買うのは少しだろうから。
まあそんな事は知らないんだがね。今後は土属性も作っていくからな。毎日1つでも作っていく。それでいいとは思っている。需要はあるんだから作らないとな。
確実に余るんだろうが。余っても仕方がない。その内売れるさ。売れ残りを気にするのはまだ早いからな。まだまだ早い。後5倍は売れるようになってからで十分間に合うからな。




