199話 9/23 13人目の客
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政策立案書を複写していた。とりあえず10枚は出すからな。何処の家に宛てるのかは商業ギルドにお任せするとしてだな。とりあえずは10枚書いてしまわないと。
派閥関係は私も理解はしている。出そうと思えば、何処と指定して出すことが出来るくらいには相手派閥の事を知っている。知っているが、商業ギルドの方が詳しいだろうと思う次第だ。
この政策立案書は、商業ギルドの目が入るからな。商業ギルドが盗み見ることは想定の範囲内だ。見られて困るようなことは無いので、どんどんと見てくれて構わない。
むしろ見ておいてくれ。冒険者ギルドが複数になった時に利益を考えるのが商業ギルドの役割なんだからな。冒険者ギルドが4つになった瞬間から何かしらの手を打ってくることだろう。
その位には商業ギルドの信頼は厚い。流石に商業ギルドを幾つも作るのは色んな方面から考えて無駄なので辞めた方が良いんだが、何かしら利益を考えるんだろう。
私では思い付かないような事を商業ギルド側が考えてくれることを期待している。私では到底及びお付かないことを考えてくれるだろう。人任せだが、他人事だからな。
流石に商業ギルドの面倒までは見切れないのでね。商業ギルドには自分たちでなんとかしてもらうとしてだな。私は別の事を考えないといけない。魔法屋だからな。
魔法屋の利益をどうするのかを考えていかないといけないんだよ。魔法屋をやるに当たっては、当面の間は、客を増やしていかないといけない訳なんだが、それだけで良いのかって話だな。
当然の事ではあるんだが、客は増やしていかないといけない。これは決定事項なんだ。客を増やさない選択肢は無い。客が増えてくれない事には魔法が売れないんだから。
だが、客だけで良いのかという話なんだよな。売りになる魔法が麻痺魔法だけで良いのかって話が出てくると思うんだよ。現状は麻痺魔法しか無いんだが、それでいいのかと。
他に何か作れるものは無いのかと。何かアイディアがあるのであれば、作っていかねばなるまい。それも計画的に入れて行かないと、予定が大幅に狂う事になるからな。
1日に1つ考えるとしてもだな。どれか1つを作り置きを削らないといけないんだからな。今はまだ増える一方ではあるんだけど、今後の事を考えるとな。
まだ何か欲しい所ではある。もう1つくらい欲しい。それなりに使えて便利な魔法があれば良いと思っているんだが、どうなんだろうか。どの位の効果が必要なのか。
威力一辺倒では駄目なのは解っている。威力よりも使い勝手が良い方が良いに決まっている。と私は思っている訳なんだが。効果が良い魔法を作り出したいと考えているんだよ。
中々に無いものではあるんだよな。散々考えてきたが、碌な魔法を思い付かなかった。いや、使えなかった訳ではないんだよ。実際に作ったわけでは無いからな。考察段階で駄目だったんだよな。
良い魔法というものがあれば、私の店ももう少し繁盛するとは思うんだがね。繁盛、して欲しいよな。売れ行きがよくなってくれると嬉しい。色々と考えないといけない事も多いが。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「へー、こんな所に魔法屋があったんだ。ああ、店主さんどうも。魔法を見させて貰いますけど、良いですか? 良くなくても見させて貰うんですけど」
「ああ、好きに見て行ってくれ。それと、何処の誰かを教えてくれ。なるべく客の顔と名前は一致させておきたいんだよ。何処のクランの所属なんだ?」
「珍しいね。そんな事を言うなんて。まあいいけど。僕はリック。クラン「翼を享けし者」の魔法使いだ。今後については、魔法次第かな。よろしく頼むよ」
まあ今後については解らないが、よろしくされよう。中々に面白い青年ではある。実年齢よりも見た目の方が若そうな感じがする。感じがするだけで、私よりも背が高いんだが。
魔法を見ているのは見ている。特に声に出すことも無く、見ているが、結構読み込むタイプなんだな。魔法を見ている姿は人によって個人差があるからな。
読み込むタイプと、見たい所だけを見るタイプと2通りある。私は何方も歓迎するが、じっくりと見てくれた方が選んでいるという感覚を受けるから良いよな。
流し読みで選ばれても、本当に中身を見たのか? って心配になるからな。本人はそれで見ているんだから、こちらが特に何かをいう訳では無いんだけどな。
まあ感想は大体わかっているんだがね。変わっている魔法だからさ。普通の魔法では無いのは確かなんだ。普通とは少しだけ違うんだよ。良いのか悪いのかはさておいてな。
「ふーん。なんか結構特殊な事をしているのかな? 他の魔法とは随分違うんだけど。でも読む限りはそこまで大きな差が無い様にも見えるし、そうでもないようにも読める」
「まあ変わっているのは形と範囲くらいだ。その他は他の魔法と大して変わらんよ。特に範囲は特殊だが、ノイジーバードを相手にしなければ、一緒だからな。大差ないと思うぞ」
「まあ魔法って使ってみない事には何も解らないからね。結局は買うんだけどさ。解らない魔法でもとりあえずは買うよね。使ってみないと、勝手も何も解らないし。とりあえず、この2つかな?」
「2つだと中銀貨2枚だな。値段も普通だ。その辺は安心して欲しい。……毎度あり。またどうぞ」
行ってしまった。粘るのかと思ったが、そんな訳でも無かったな。値段を値切らない所を考えると、初めの方に来たあの3人が特殊だったのかな?
まあ別に構わんけどな。魔法は売れてくれている。それは嬉しい事だ。新しい客が来る。それも嬉しい事だ。新規が来てくれるのは大変に有難い。良く見つけてくれた。
この調子で行けば、なんとかなるんじゃないかな。とりあえずは1年後にちゃんと店として成立しているようになれば良い。その位にはなんとかなっているだろうさ。




